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 「風車」 

 

いつもは おとなしい風車

静かで 物言わぬ風車

 

そんな彼にも 友達がいる

そよ風とは 小さな声で内緒話

つむじ風とは 大きな声で世間話

クルクル グルグル

楽しそうに回り出す

 

そんな彼にも 彼女がいる

一番風が会いに来ると

いつにもまして 元気な声で

一所懸命回り出す

 

でも、あっという間に時間(とき)は過ぎ

彼女も静かに去って行く

彼女の後姿が見えなくなると

彼はゆっくり回り止む

 

次に来るのはいつの日か

いつも彼は思ってる

だから彼は知っている

過ごす時間の大切さを

次に会う日の喜びを

そして、恋する心の楽しさを


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