拉致被害者支援法の矛盾

扇国土交通相は「蓮池さん達だけを特別扱い出来ない!」と叫べ

12月20日

 支那残留孤児達が20日に集団訴訟をする。拉致被害者支援法に触発された
面もある様で、訴因では余りの不平等にも言及している。拉致被害者と比して
雲泥の差と言えよう。今回提訴した支那残留孤児達はその好例であり、孤児達
は日本国籍を認められるべき「日本人」なのである。それにも関わらず、当初
は日本での身元引受人が確保出来なければ、一時帰国すら許されなかった。
帰国後の生活は生活保護と日本語教育程度で、今も半数以上が保護を受けてい
る。西宮冷蔵の抗議に対して「西宮冷蔵だけを特別扱い出来ない!」と叫んだ
扇千景は、拉致被害者支援法には沈黙していた。

 孤児と言っても年配者には日本での職探しは困難、職を得れば生活保護は打
ち切られる。支那残留期間中には日本の年金に未加入なので、年金納入期間が
短く支給額が少ない。拉致被害者と違って政府は考慮してくれない。年間30
万円も貰えれば恵まれた方だと云う。ある独居老人の事例に政府の冷血を見る
事が出来る。夫に先立たれた未亡人は月当たり9万円の保護を受けているが、
支那への墓参中の保護費を取り上げられた。「日本国内から出た」と云う理由
だが、墓参りもさせてくれないのかと未亡人は嘆く。

 孤児達は「支那残留に至る経緯を考慮して、一人当たり3300万円を補償
せよ。」との訴訟を起こす。ところで本稿の副題「蓮池さん達だけを・・・」
は、人気取り政策に明け暮れる政府への抗議の意味がある。支援法の適用を受
ける「拉致被害者達」だが、就職後にも支援金を受け続けるのだろうか?唯で
さえも高額の支援金と各種支援策を受け、その上に給料まで貰うと50万円前
後の高給取に成る。他に公的住宅の無償或いは低額貸与、至れり尽せりの教育
もあると聞く。扇国土交通相は、この問題に何と叫ぶのか。