― 第二回世界身体障害者野球日本大会 <ドリーム・リーグ>


それは「もう一つのWBC」と呼ばれた

秋晴れの素晴らしい開会式だった。
美しい旗がなびくカラーガード隊が囲むダイヤモンドに,米国・韓国・台湾・日本の選手たちがエスコートキッズの手を握りながら入場行進が始まった。 もう見ているだけで感嘆する。横断幕には「人生の次のベースをめざして」とある。選手たちの素直な表現だ。 名球会の福本豊さんや立浪和義さんの激励に感激していたら,大型スクリーンに巨人のラミレス選手,小笠原選手,イスンヨプ選手, 阪神のマートン選手,ブラゼル選手,林選手や中日のチェン投手などからのビデオメッセージが流れ出した。観客席からは「オーッ」と驚嘆の声が上がる。 プロ野球界上げての応援に鳥肌が立ってきた。母国の選手たちへだけでなくこの大会のために多忙な中を準備をされた各選手の皆さまたちの尊くて温かい心が伝わってきた。 さぁ,いよいよ第一試合の日本対アメリカ戦が開始だ。福本さんと立浪さんの豪華なダブル始球式で始まった。
期日 : 2010年11月6日(土)・7日(日)
会場 : 神戸スカイマークスタジアム
試合形式 : トーナメント戦(敗者復活制)
主催 : 日本身体障害者野球連盟
実行委員長  長嶋茂雄氏
副委員長   福本豊氏  立浪和義氏

人生の次のベースをめざして

○第1試合 日本vs米国

<第1試合スコア>
米 国
日 本

☆…先取点はアメリカだった。バットの芯(しん)に当たれば,ピンポン球のようにあっという間に外野フェンス近くまで飛んでゆくライナー性のおそるべきパワーだ。 日本選手はやや固さが見られるが徐々に地に足がついてきた。持ち前の堅実な守備でチャンスがくるのをじっと待っていた。 中盤に米国の内野守備の乱れに乗じて一気に攻めていく。みんなの集中力がすごい。ついに逆転した。観客席は大盛り上がりだ。 みんな一度は野球を断念したけれどグラブだけは捨てられなかった「不死鳥JAPAN」だもの。最後まであきらめることなんて決してないんだ。 ペースに乗った日本代表は,50m6秒台の選手がダイヤモンドを疾風のように駆け抜けた。WBC史上初の女子選手も堅実な守備でグランドに立ちホットコーナーを守る。 日本選手は粘り強くて我慢強い。

○第2試合 韓国vs台湾

<第2試合スコア>
台 湾  12
韓 国  

○第3試合 日本vs台湾

<第3試合スコア>
台 湾
日 本

☆…強力打線のアメリカを破って二回戦に進み台湾と1点差を争う緊迫したゲームも勝利した。
台湾は強くなっていた、16歳の左腕エースは連打を許さず,近い将来はアジアの強力なライバルになることを予感させた。 韓国は台湾に敗れたことが相当ショックだったようで,次回はレベルアップすることを宣言した。

○第4試合 米国vs韓国

<第4試合スコア>
韓 国
米 国

○第5試合 米国vs台湾

<第5試合スコア>
台 湾
米 国

○第6試合 日本vs米国

<第6試合スコア>
米 国   
日 本   10

☆…決勝戦は敗者戦を勝ち上がってきたアメリカと再び戦う日本代表。 しかし二日目,朝から3試合目となるアメリカには,日本打線を抑えるだけの投手は残っていなかった。 日本代表の中では東北から選抜された白藤選手が一人で5打点をあげる活躍で1m90以上の大男たちに一歩も引かず対抗した。 白藤選手は特別支援学校の教師で,出発の朝教え子たちに「きっと活躍してくるからね」との約束を果たした。もちろん大会MVPは白藤選手に輝いた。 きっと彼は未来の障害児童たちに何かを伝えてくれることだろう。優秀選手には黒塚投手と松元選手が選ばれた。
まさに夢舞台で夢の活躍を成し遂げた選手たちの笑顔がとてもさわやかだった。


不死鳥JAPAN 世界王者2連覇 !!

決勝戦は日本がアメリカにコールド勝ちして,V2を達成した。思い起こせば9月の合宿からみんな精一杯がんばってきた。 そのことを思い出したのか選手たちの喜びが一気に爆発した。バンザイする者,抱き合う者,涙する者,夢を実現した選手たちはみんな光っていた。
「努力すれば,かなう」いつもそう思いながらも,かなわぬのでは… と不安になったり自信を失くしたり… 。遠い遠い道のりは今ようやくひとつの区切りを終えた。 しかし長嶋さんが言われた「夢に終わりはありません」のように,いま新たな夢に向けて再び新しいスタートが切られようとしている。 海外の国は早くも明日から練習を開始するという。世界最強といわれるベネズエラやドミニカなどと次回はぜひ試合をしたい。 やはり野球に魂を売った男たちに夢の終わりはないようだ。

☆ トーナメント勝敗表 ☆
順位 国名試合勝利敗戦
 優 勝 日 本 3 3 0
 準優勝 米 国 4 2 2
 第三位 台 湾 3 1 2
 第四位 韓 国 2 0 2

☆ 個人賞

最優秀選手賞  白藤友一(日本)

<個人賞各賞>
各賞日 本米 国台 湾韓 国
優秀選手賞 黒塚智幸
 松元 剛
 F. リベラ 全文彦 金三弥
殊勲賞 佐々木良樹 E. ペレス 李成足 白棟圭
敢闘賞 後藤陽輔 K. ホワイト 張文龍 余成秀

※ 資料提供 : 日本身体障害者野球連盟


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Akio Baba
Kyoto Taiyo Baseball Club / Japan Dream League