福岡県柳川市は、北原白秋の故郷として、またクリークがゆったりと流れる水郷として有名ですが、有明海の変な魚を手に入れられる所としても知られています(本当か?)
気持のいい川下りを『御花』という旧柳川藩別邸で下船し、有名な鰻料理屋の本吉と言う店がある通りを奥まで行ってください。怪奇魚が並ぶ鮮魚店があるでしょう。
ビデオカメラで店頭を撮影しようとしたところ、店の親父に『買わねえで、写真は撮らせん』と叱られてしまいました。
わらすぼのほかに、体長50cmのサメや、食用のイソギンチャクなど非常に変わったものが売られていましたが、親父が恐かったので画像はありません。すみません。
そんなわけで、わらすぼを。一匹80円で3匹買わされました。
皮膚は
かなり、生命力のある魚らしく、水もないのに生きていまして(有明海の干潟で生きる魚は、こういうのが多いです)、持って帰っても、ウニウニと
身をくねらせ、嫁さんが嫌がっていました。さて、これだけでもかなり変ですが、わらすぼのすごさを決定付けるのは、何と言っても
その恐ろしい顔でしょう。 映画『エイリアン』では、最初エイリアンはカブトガニのようなもんが人の顔に張り付いていて、それが気管に卵を生み、育つと人の胸を突き破って出て来るんでしたねえ。
あの胸を突き破って出て来たやつと顔が似ています。
さて、いよいよ食べてみましょう。
例の店の親父に調理法を聞きましたが、すっかり私が嫌いらしく(そりゃ、商売もんを不気味生物とか思ってるんだから無理ないか)『煮て食おうが、焼いて食おうが、あんたの勝手』と突き放されてしまいました。
なんとか嫁さんが愛想を使って聞き出したところ、ブツ切りにして味噌汁に入れろとのこと。
早速、作って見ましたが……
隣の店で干物を売ってました。後で嫁さんのお父さんに聞いたところ、
干物はカリカリと美味しいそうです。そっち買えばよかった。因みに、隣の店では生きたわらすぼは売ってませんでした。 有名なムツゴロウと同じハゼ科の魚で、中国大陸や朝鮮半島にもいるそうです。
日本列島が大陸と陸続きだったころの名残りだそうです。
胸ひれは柔らかく、うちわの骨のような形で、昔、話題になったウーパールーパーにも似ていますが、あんなに可愛くはありません。
あなたも柳川に行って買って下さい。