減量で睡眠時無呼吸症が治ったT.K.さん(62才、男性)の例



減量に成功して、CPAP療法が必要でなくなった典型的な実例を、ご本人のご快諾を得て、ここに提示します。このような例は決して稀ではないのです。

[病歴]: 若い時からイビキは指摘されていて、結婚当初から無呼吸も気づかれていました。体重は20歳時68kg、30歳時80kgと徐々に増加し、それに伴ってイビキが強くなり、朝起きるとノドが乾燥していて、 昼間は眠く、倦怠感、集中力の低下も自覚されていました。高血圧の治療も受けていましたが血圧はコントロール困難でした。

平成12年5月、南福岡病院を受診、睡眠ポリグラフの検査を受け、無呼吸低呼吸指数 39.3/時間で、閉塞性睡眠時無呼吸症候群と診断されました。

治療前の睡眠ポリグラフ(10分間)



同年6月からCPAP(圧7cm)を開始され、眠気は無くなり、血圧もコントロール可能になりました。


さらに、T.K.さんは体重を減量してCPAPを中止することを希望され、減量に取り組むことを決意されました。


[減量の経過]: 開始前は、身長169cm、体重85kg、BMI 30.1でした。栄養指導を受け、従来1食500gの米とそれに加えてパン、餅など大量に食べていた炭水化物を、米200gだけに減らすこと、会合で大食した時は、その後その分の食事を減らすことなどを、”心に誓いをたてて”実行されました。

T.K.さんはクリーニング業を営んでおられて、もともと身体活動量は多く、特に運動を付加することはされませんでした。

H12.5.25 H13.1.17 H13.8.8
CPAPなし使用なし
体重85kg75kg74kg
BMI30.126.526.2
熟眠感なし時々毎日
日中の眠気(++)(±)(-)
眠気スコア920
無呼吸低呼吸指数39.39.8



T.K.さんはこのような着実な実践を続けられ、1年後、約10kg減量した時点で、鼻炎のためCPAPを中止してみたところ、家族から、イビキが無いと言われ、2ヶ月余りCPAPを中止、睡眠ポリグラフを調べたところ、無呼吸低呼吸指数 9.8/時間で、眠気も全く感じないとのことで、以後CPAP中止となりました。

減量後の睡眠ポリグラフ(10分間)