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鼻CPAP療法

  1. 原理 
     睡眠中、息を吸おうとするときに咽頭部分が吸い寄せられてひしゃげてしまい息を吸おうとしても吸えない状態になる(右図Aの○の部分)のが閉塞型無呼吸です。起きているときは咽頭を広げる筋肉がしっかり働いていて、息を吸ってもひしゃげることはありませんが、眠ってしまうとこの筋肉の働きが弱くなるからです。
     このようにノドがひしゃげるのを防ぐ最も確実な方法が鼻CPAP療法です。鼻マスクを装着して就寝します。鼻マスクには器械がつながっていて、空気が送りこまれ、ノドの内側から膨らませてつぶれないようにしています(右図B)。
     

  2. 有効性
     この方法はほとんど100%の患者さんで有効であり、重症の患者さんでも健康な人と全く同様の快適な生活が送れるようになり、虚血性心臓病や脳血管障害による死亡を防ぐことができます。また患者さんの多くは、ぐっすり眠れて、昼間の眠気がとれ、集中力・意欲が高まることに驚かれます。“何十年ぶりかでグッスリ眠れました”、“生まれ変わったようです”など、いささかオーバーと思えるほどの表現をされる方もいます。また一部の患者さんは、すぐには効果が現れず、一週間ほどして昼間の眠気がとれて身体が楽になってくることに気づかれます。

  3. 治療を成功させるポイント

    1)口を閉じておくこと
     CPAPをしているときは、口を閉じておくことが大切です。鼻から吸って、鼻から息をはきます。SASの人が口を開けて寝ていることが多いのは無呼吸そのもののためで、CPAPをして口を閉じることを意識していると、ほとんど必ず口を閉じることが出来るようになります。CPAP中に口を開けると、息が吸いにくく、また鼻から口に空気が素通りしてノドが乾燥し苦しい思いをします。

    2)
    圧の設定
     圧は低すぎれば効果がなく、ある程度の圧が必要です。その適切な圧は治療中の状態をモニタして決定します。
     
     比較的高い圧が必要な場合、寝付くまでは圧のために不快感を感じることがあり、そのときはディレイタイマーを使用して、低い圧で開始して寝付いた頃に高い圧になるようにします。
     
     一般に最初のうちは ”吸うのは楽だが、はくのが抵抗があって苦しい” と感じられますが、はく方もだんだん慣れて苦痛で無くなることが多いようです。
     
     途中苦しくてはずされる方がありますが、そのような時はむしろ圧が低すぎて効果不十分で、無呼吸が生じているためにはずしてしまうことも多いようです。うまくいっていない場合はCPAPをしながら呼吸状態、睡眠などをモニターすることを再度おこなうことが必要です。

    3)マスクの選択
     最近は非常に良いマスクが出されておりますが、鼻の形状によっては合わないことがあります。空気漏れが強い場合や、マスクが鼻の穴をふさいでしまうことがある場合などはマスクの変更が必要です。
     なお、はいた息はマスクに作られている穴から洗い流されるように作られていますので、マスクの穴はふさがないように注意してください。


  4. 費用は 
    健康保険が適用されており、自己負担は3割負担で月に5000円です。毎月必ず受診することが必要です。

 


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