フランス・LCR声明
左翼の「ノー」勢力は闘いを続けなければならない
                                          革命的共産主義者同盟

 今、我々は闘いを止めるつもりはない。
1)
 確かに「反対」はまさに勝利した。これは深い根を持つ運動である。そしてそれは、二〇年以上もの間体系的に適用されてきた、新自由主義政策の病的な作用に長年苦しめられ続けてきた全ての人々にとっての勝利である。それは、この国の民衆と労働者階級の抵抗が代表している障壁から解放された、自由主義的な社会を夢見た者達、しかしにもかかわらず彼らの計画を、このキャンペーンのどこでも決して公然とは認めることのなかった者達、その彼らにとっての敗北である。
 この民主的で社会的な「反対」は、そしてそれこそこの勝利の推進力だったのだが、全ヨーロッパに、さらに西だけではなく東の人々に、即ち彼らの社会的権利の破壊が作り出している作用の全てに苦しんでいる人々に、その呼びかけを届けている。そしてそれは、この自由主義と資本主義のヨーロッパを我々がひっくり返すという条件の下で、もう一つのヨーロッパが可能であると共に考えている数多くの勢力にとっての、計り知れない激励を意味している。
 もう一つのヨーロッパの輪郭を追求するためにヨーロッパ規模の働きかけを提案することは、、我々に課された義務である。
 社会的で民主的な諸権利に向かって調和を高める一つのヨーロッパ。社会的格差を薄める規準を制定し、ヨーロッパ規模の最低賃金を備え、共通の資本課税を制定し、ヨーロッパ規模の具体的な公共サービスを生み出す、そのような一つのヨーロッパ。妊娠中絶の権利を全ての女性に広げ、全ての外国人居住者に等しい権利を与える一つのヨーロッパ。今回の条約案が規定する再軍国主義化とNATОというその柱を覆し、南の諸国との連帯と協力を追及し、平和を求める一つのヨーロッパ。
 そのようなヨーロッパは唯一、民主的な憲法制定過程からだけ現れる。そしてそのような過程こそ、今民衆が自身の手で鍛え上げようとしているものなのだ。
2)
 今回の条約案によって変えようもない形に固められている新自由主義政策を実行するシラクとラファランは、再度厳しく有罪と宣告された。我々に混乱を宿命付けた者達は、もはや正統性のかけらも失っている。彼らは辞任すべきである。そして、この憲法案に九〇%近い多数を持って批准意志を示した議会は、真実のこの国を代表していない。この事実は、完全な比例代表制の導入を、今や益々不可欠なものとしている。この議会は解散されるべきであり、新しい選挙が呼びかけられなければならない。
 本質的に彼らのものである構想に対する支持を求めて全面的に動員された経営者たちは、まさに後退を味わった。二〇〇七年を待つことなく、右派と経営者のこの弱体化という好機をつかむこと、さらに社会的地歩の取戻しを図ること、これらは我々に課された義務である。我々は、富と職の別の割り振りを強制し、公共サービスを救い出しかつ広げ、社会的保護の諸制度を守りさらに拡張しなければならない。
 この観点から、IBMとトータルの労働者の最近の闘いは、我々が従うべき道、即ち闘争の全般化という道、を指し示している。左翼の側では、社会党と緑の党指導部が、右派と連携することによってこの様な憲法に賛成を得させようとした。彼らも又厳しく有罪とされた。一般的に言うならば、政府への参加並びに彼らの自由主義的政策に責任を負うまさに権力を持つ者、としてだ。この国には明らかに今二つの左翼がある。
益々残忍となり野蛮となっている資本主義の拘束を受け容れ、自由主義的な反改良と共に進む新自由主義の左翼が一つ。この左翼は、右翼と闘わず、二〇〇二年四月二一日の惨状(大統領選決選投票が右翼と極右の対決となった事態−訳者)を引き起こした左翼だ。そしてこの左翼はまた、政府を引き継ぐとしても、右翼と同じ社会・経済構想を抱いている左翼なのだ。
しかし、今回のキャンペーンの進展の中で出現してきたもう一つの陣営、もう一つの左翼が今存在している。
3)
社会的で民主的な「ノー」は、このキャンペーンの中で現れた事件だった。それは国中で今起きつつある本物の論争を巻き起こした。即ち、自由主義に賛成か反対か、経営者の攻撃が持つ野蛮さを受入れるのか拒絶するのか、がそれだ。今回の憲法に表された自由主義的な、また反民主主義的な欺瞞に対する批准を、何の紛糾の種も起こさず得るために築き上げられたとんでもない仕掛けの作動を止めるために、何千という論争、何百という集会、さらに一〇〇〇にのぼる組織体が登場した。これまで何年もの間闘い続け、抵抗を続けてきた人々すべてを一つにしつつ、この「ノー」は、もう一つの世界、もう一つのヨーロッパ、もう一つの政策という希望を広げている。この「ノー」こそ未来だ。
それは若者と労働者の諸闘争から生まれ、もう一つのグローバリゼーションを要求する運動という闘いからやって来ている。それは、政治組織や労働組合の戦士、さらに様々な社会組織の戦士達の間に生まれた合流だけではなく、LCRとPCRFの戦士の合流を可能とした。
多くの労組活動家、コペルニクス協会、そしてATTACの参加が、このキャンペーン成功にとって決定的だった。諸勢力のこの協同を継続しなければならない。まさにそれ故に、その継続をいかに実現するのかを決めるため、「ノー」を求めた一〇〇〇の組織の全国評議会を開くことが重要なのだ。その会合は、経営者と右翼に対決する行動を組織するという目的を基に、この資本主義社会の鉄鎖の受容にもはや甘んじるつもりのない益々数を増す膨大な人々に新しい希望を届けるために、フランスでと同様ヨーロッパ規模でも、新自由主義の資本主義に代わるものを提案しなければならない。
そのような展開を鼓舞し、発展させるために、二〇〇人のアピールという反新自由主義の枠組みの一部である政治勢力は、急いで会合しなければならない。それが我々の提案である。
ヨーロッパ社会フォーラムはヨーロッパ規模で、連帯と民主主義の中に生きる社会的な、もう一つのヨーロッパの素描を我々が描くにあたって、かなりの程度時間を圧縮する可能性を与えるだろう。
二〇〇五年六月二日、「ルージュ」に発表
(「インターナショナル・ビューポイント」五月号電子版)


    ホームへ戻る トピックスへ戻る