【メキシコ】
オアクサカ、悪逆な抑圧との戦闘
マルコス:上からのオアクサカ―そして下からのオアクサカ
被拘束者と行方不明者を守るための急進的メキシコ行進


「インターナショナル・ビューポイント」による序文

 10月(6年)末、メキシコのPAN(注1)政権は、殆ど反乱に近い運動を打ち砕くために、数千名の武装警察隊を送り込んだ。この運動は、ウリセス・ルイスの腐敗した州政権と対決して何十万人をも決起させてきた。
 ここ2週間、抑圧は特に過酷なものとなった。警察及び武装部隊と、APPO(オアクサカ人民民衆会議)支持者との間に起きた衝突の時期に、数名の住民が殺害され、220名以上が逮捕されるか「消えた」。そして数百名が負傷した。12月4日、APPOの中心的な指導者であるフラビオ・ソーサは、彼の同志のイグナシオ・ガルシアとマルセリーノ・コアチェと共に、メキシコ市で逮捕され、監視の特に厳しいメキシコ州のアルモロヤ刑務所に送られた。
 これまで何十名もの投獄者がオアクサカ以外の監獄に分散された。多くの家族は、行方不明となった人々の運命を知ることができていない―彼らは逮捕されたのか、殺されたのか、それとも拷問されているのか―。この年の諸闘争においては、投獄者に対する拷問と虐待はメキシコにおいて普通のこととなった。
 APPOは反撃のために、投獄された戦士の解放を求める12月10日のオアクサカにおける新たな「巨万の行進」を呼びかけた。中道左翼と中道派の諸政党―PRD、PT(注2)、統一進歩勢力―全ては、この行進に参加する動きを示している。APPOは、抑圧が停止されないのならば、中止指令を下ろしたばかりの全オアクサカ教員ストライキを再度発動する、と警告しつつある。
 多くの著名な知識人と諸個人―左翼上院議員のロザリオ・イバッラ・デピエドラ、作家のカルロス・モンテマイヤー、女優のオフェリア・メディナを含む―もまた、参加意思を示した。
 以下に我々は、EZLN(民族解放サパティスタ軍)指導者の副司令官マルコスの、オアクサカに関する12月6日の声明を掲載する。マルコスの声明は、EZLNが行った「他のキャンペーン」という全国巡回の北部コースにおける最終集会で作成された。

2006・12・6のEZLN第6委員会ゼロ派遣団からの便り
2006・12・2、メキシコ、コーパイ

 数百人の人々が不法に逮捕され、数十人が行方不明となり、拷問、捜索、そして殴打が数々ある。その犠牲者は、若者達、女性、先住民衆、子ども、そして老人達、即ち、下層のオアクサカ民衆だ。その上に、連邦予防警察、ウリセス・ルイスの武装警察、マスメディア、そして政治家階級が立っている。
 この事態を前に黙っていることは、上から「オアクサカ」を語ること、そして、明るい、…そして馬鹿げた上からの評価を下すことだ。何故ならば彼らは、全ての物事は正常に復し、「指導者」が拘留されたため「対立」は統制下にある、と宣言するための準備をすっかり整えているからだ。それはあたかも、この運動の指導者がただ投獄され殺されるためだけに登場した、と言いたいかのようだ。
 即ち我々は、指揮し命令を発する上に立つこれらの者に、政治権力が行っている準備に、その模擬訓練と前線に、揺るぎのないしっかりした監視を向ける必要がある。そして一方真の権力は、そのメディアに、学者先生に、アナウンサーに、知識人に、警察指揮者に、軍部隊に、そして武装警察に日々の指揮を分け与えている。
 下から「オアクサカ」を語ることは、仲間について語ること、虐げられた人々に近づくこと、行方不明となっている人々の取り戻しと投獄者の解放を要求するために自身の勢力を決起させること、情報を発信し、国際的な支援と連帯を呼びかけること、黙っていないこと、この南部の苦しみについて語ること、そして、そのありさまが苦しみのあるところ全てに行き渡り、その名で呼ばれ、語られ耳を傾けられているかのように、この国全体に、なおかつ4方面の国境全てを越えて広がっている、と知らせることだ。
 オアクサカは、苦痛という形で、しかしまた闘争という形でも広がり続けている。この民衆の断片は、あたかもパズルの断片のように、国土中にまたその地理的境界を越えて撒き散らされている。実際この境界は、少なくともその北で、以前よりもはるかに意味のないものとなっている。
 メキシコ北部の様々な所に我々が行進団を送ったこの2ヶ月を通じて、オアクサカは益々その姿を明らかにした。そしてそれは苦しみと憤怒で身を被い、我々に語りかけ、我々を注視した。
 そして「他のキャンペーン」は耳を傾け、今も耳を傾けている。そして、オアクサカと連帯して2度チアパスの道路を封鎖した何千というサパティスタがするように、さらにメキシコのあらゆる所で下から他の人々が、、また世界のあらゆる所で他の人々が行っているように、その腕を伸ばしている。同様に彼らは彼らの腕を伸ばしている。また同様に彼らは、例え誰も注意を払わないとしても、腕を伸ばし続けるだろう。そして同様に、取るに足りない者である我々は、砕け散った鏡となることはないだろう(縦横無尽に結び付くだろう?―訳者)。
 オアクサカの前線において、オアクサカのために、そしてオアクサカと並んで我々は語る。
            EZLN非公然革命的先住民委員会総司令部からのコミュニケ

 


 

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