G4のもたらすもの(修正版)
えーちょっとしつこいかな、とは思うのですがまたG4です。前回の言いたい放題を書いた
後になって、G4 Towerシングルプロセッサタイプにまったく触れていなかったことに気がつい
たので、そのあたりをまとめてお届けします。
G4はベクトルプロセッサだからスパコンです。公称「ぎがふろっぷす」なんですが、
これは恐らくピークパワーでしょうからもう少し実際のパワーは低いでしょう。それでも
たいしたものですねー。さて、このパワーってどんなふうに使ってあげればいいんでしょう。
結構悩む点ですよね。「スーパーコンピュータの電卓」でもお話したように、特にsnowdogの
ようなパンピーにはこんなパワーはなくても仕事はこなせます。それでは、という訳で同じよう
な能力を持つα君のことを考えてみましょう。現在αはコン◯ックが供給してます。さらに
snowdogのようなlinux userにとってはlinuxがポーティングされた記念すべきワークステション
ですね。α君の現在のお仕事は主に科学技術計算や大規模サーバーといった所です。うーん
こうしてみるとマックと文化の違うお仕事な感じがしますね。でも、これだけじゃありません。
Linux+αの組み合わせで有名なモノがあります。そう「タイタ◯ック」のCG合成ですね。
何百台(たしか200台くらいだったと思います)ものα君がクラスターを構成してガンガン
計算しまくったわけです。この仕事ってマックの文化圏のような感じがしませんか?
アーティスティックな分野はマックの得意とするところなハズです。そろそろ辛口に行きま
しょう。じゃ実際今までCG合成は何がやってたの?マックファンの神経を逆撫でしてみると、
「マックはコンシューマーしかないから向いてない」というのが恐らく本当でしょうね。
そう、イ◯ディやインディ◯なんかがプロユースな機械という印象をsnowdogは持ってます。
ただ、誤解され(るだろーなー)ないようにいえば、計算やファイルサーバーといったパワー
と安定性を必要とする業務を含む場合は、ということで、デザイナーが手を動かすあたりでは
人によってマックをつかってると思います。なんでCG合成をマックに
やらせないのかは、あのMac OSの信頼性の為です。snowdogの周囲を見回しても、たとえばマックがフリーズしてファイルが飛んで、バックアップを取ってなかった場合、ベテランマック
ユーザーから怒られますよね。「マックはフリーズするもの」という前提で作業しますから。
でも、何十時間も掛かる計算を行う際にそれじゃ大変な目にあいますよね。半日計算してて、
あと5分の時点で飛ばれた日にはちゃぶ台をひっくり返したい気分になることでしょう。
まあ、snowdogがマックに対して
抱いてる信頼感からすれば、こんなことは起こらないでしょう。多分、初めの5分でフリーズ
するでしょうから、半日の作業がダメになるなんてことはないかもしてません。
ま、そこで、この部分はUNIX系が行ってる訳です。まあこの手の堅さを要求するのはワーク
ステーションでも厳しいものがありますけどね。汎用機(いわゆるオフコンや大型計算機)
はこの信頼性の高さには目をみはるものがあります。使いにくいけど。
でも次のMac OS Xは少なくとも今よりはマシになる(やっと普通の機械になる)ことが
想像(妄想)できます。クラスターに挑戦できるぞ!じつはこの時最も有力な機械と
してG4タワーシングルプロセッサ
が登場するんです。個人として考えるならば、
ハッキリいって魅力を感じない機種です。デザインはCubeに劣り、パワーではG4 dualに劣る
ゆーなればどーしよーもない機械に思えます。ところが、クラスターを組むとなると、この
G4シングルプロセッサタワータイプは俄然光ってくるのです。なんと言っても安い!
安すぎるぞ!この安いというのは科学技術計算などを行う機械として見た場合です。例えば
αならコン◯ックのカタログをみるとまあ100万くらいです。安くて70万くらいでした。
まあ、実際の売り値なんかはもっと安いでしょうし、サポートの強力さは恐らくコン◯ック
の方が圧倒的に強力でしょう。ただ、これらは法人相手に対するものです。さて、
G4 400MHzはおよそ20万です。んで、デュアルタイプ450MHzで約30万です。
これは難しい所なんですが、450MHz Dualの計算能力は決して倍になるわけではありません。
それにクラスターの場合システム全体でマルチCPUをやる訳ですから、足りなきゃ機械を
増やすという考え方ですから、コストパフォーマンスを考えると450MHz Dualと400MHzシングル
のどちらかを選ぶかとなるでしょう。ここまでくるとかなり微妙になりますが、デュアル
プロセッサの複雑さやCPU当たりの冷却率を故障要因と考えた場合400MHzシングルタワーが
良い選択になるように思いませんか?G4 Cubeはイーサがタワーより弱いのと熱問題が不安
要因になるので不利です。それにしたって個人のレベルでクラスターが組める可能性が出て
きたってことは凄い事だと思います。snowdogにはαなんか「高嶺の花」で指をくわえてみて
るしかなかったわけですから。中古のαも見掛けませんしねー。(インディ◯ならみたことが
あります。)それで、大体G4とαは同じくらいの能力(宣伝上は)で、実績はαが有利
ですが、量産数を考えるとG4はさらに安くなるでしょうから、コストパフォーマンスを計算に
いれるとG4は決して負けないように思います。さあ、あとはソフトの問題
だけです。ただ、ここが何時もアップルの弱いとこですよね。コンパイラしだいではLinux
が正解かもしれません。だってクラスタ用のソフトはLinux on αやLinux on x86で既に
開発されてますから、ソースを持って来て動かすだけです。うーむ、Mac OS XのBSDサーバに
期待しましょう。
このG4シリーズ、個人のレベルで考えても使えそうです。「くあどら700」を買うつも
りでお金を出せば(^o^)、7台も買えてしまいます。こーゆー場合はCubeの大きさが有利かも。
かなりなものができるとは思いませんか。ちょっと夢を見せてくれますね。sha◯eみたいな
CGソフトがクラスター対応になったりする可能性もなきにしも非ずだと思います。
作ってもらえませんかねー。だってこれなら小さなデザインオフィスでだって、個人の趣味
だってサクサクとCGが描けますよ。
まあネタばらしはア◯キーの「Linux Maga◯ine」10月号です。snowdogはこれが出る前
から考えていたのに、連載が開始されちゃったということで、snowdogよりも、ずうっと先に
思い付いていらっしゃったみたいで、悲しい。(T^T)
ここまで、なんか明るい未来を描いてしまって、snowdogとしては気恥ずかしいので、
しめにはsnowdogの思い付いたブラックなことを2つほど。
マックのソフトがビシバシとクラスター対応になったら「クラスター対応W◯RD」
なんかをマイクロ◯フトが出してくるかもしれないんじゃないかとは思いませんか?(^^;
プレ◯テ2でクラスターを作る方がコストパフォーマンスの高い強力なクラスター
になるのでは?