マックでLinux
今日はマックでlinuxを動かす時に選択可能なLinuxパッケージについて考えてみましょ
う。何故かというと、今までsnowdogが使ったパッケージは紹介しましたが、動かさな
かったパッケージ(本当はディストリビュートというのが正しいです。)には、ほとんど触れ
てなかったので、せっかくですからやってみようという訳です。
PowerPCで動くLinuxには2種類あってモノリシックカーネルを使うものとMachをベース
として、その上でLinuxサーバを動かすmklinuxとがあります。後者はカーネル内でのオーバー
ヘッドが大きく遅い為にあまり人気がありませんでした。ただ、Nubusマックで動くのはこ
れだけなので、8100なんかで動かしたい場合は唯一の選択になります。また、mklinuxは
アップルが正式にサポートしたという点からもフリーソフト界と和解したという意味でも
記念碑的な意味もあると言えます。フロッピーが使えないとか、動かない機種も結構ある
などの問題点はありましたが、アップルのサポートという点から、絶大な人気があったと
いってもいいと思います。実はsnowdogがマックでlinuxを動かすきっかけもこのmklinuxです。
mklinux DR3が出た時点では、snowdogは当然のことながら、AT互換機でlinux(debian)で
日常業務をこなしてました。知人からmklinux DR3をインストールしてもかまわない?と
いうチャンスを得たので、早速作業に取り掛かかりました。Linuxのユーザーを増やすのは
Linuxユーザーの勤めですからねー(^o^)。しかし、そのマックがブラックPerformaだった
為なのかうまくインストールできません。あせったsnowdogはネット上になんか情報があるに
違いないと探していてPPC Linux(モノリシック)を見つけました。オーナーは諦めて元気が
なくなっていたのですが、インストールしてみたところ、あっけなくブートしてしまい、「動い
ちゃった、まあいいか」と相成りました。SLSの時代はXがうまく動くかどうか、結構深刻で、
とっても(主に友人が)苦労しました。最近は、AT互換機でLinuxが動くのは当然になってきた
ので、昔のドキドキ感が無くなってきてます。あのドキドキ感を味わいたくて、マックで
linuxを使っていたりします。(まあ、emacsとskkがないと字が書けないという事実が一番影響
してるのですが)。やってはいけないマックの改造、LC630にPM5500のロジックボード
をいれるなどの改造は、某国民機へのサイリッ◯スの486互換チップの導入した時のような楽しさ
を感じてしまいマックいぢりが続いている訳だったりします。
(もっとも68K macのデザインがとっても気に入っててマックをいぢってるも事実ですが。)
さてその後アップルのサポートが
なくなり、開発が停滞したと噂されているmklinuxですが、まだ頑張っているらしく、
PPC Linux Japanese Edition3に収録されているので、これで遊んでみるのも良いかもしれ
ません。mklinuxに関してはアップルはうまい事やったなーと思いませんか。mklinuxで
いわゆるハッカー達とOSを共同開発して、その成果がMac OS Xになるんですからね。
snowdogのようなヒネたヤツには「mkBSD」なんでいいたくもなりますが、これは
アップルだけでなく、フリーソフト(GNU)コミュニティーにもMachカーネルの改良やその
成果を得ることができたわけですから、某OSメーカーとはえらい違いがあると言えるでし
ょう。実際Mac OS XのBSDサーバーの部分はBSDの開発チームが関わっているそうです。
モノリシックカーネルをつかったパッケージはdebian、Vine PPC、Japanese Edition、
Linux 200G、LinuxPPC 2000(雪風)が代表的なものでしょう。vineみたいに今現在、
作っているものもあるかもしれません。
あとマックでは動かない(だろう)ですが、「ぷらっ◯ホーム」さんが、
OpenBlo◯ksというチンサーバーを販売していて、これのOSがPPC Linuxみたいです。
昔からぷらっ◯ホームさんはユニークなハードを開発するので、嬉しくなってしまいますが、
snowdogは使った事がないので評価は出来ないけど、面白そうですね。なんでもP◯wer PC
860というものを使ってるみたいです。モトローラのサイトでちらっとみたところ、このチップ
は通信などに特化したPower PCみたいです。残念、これが604とかG4ならクラスターをこれで
作るのに。(^o^)。G4で作りませんか?多分ごく一部のマニアやCGデザインをしてるメーカー
に売れるとおもうのですが、いかかでしょう。値段が同じならsnowdogも買います。正直
な話、12万以下なら需要があると思うなー。それ以上ならCube買っちゃうけどね。
最初snowdogはPPC Linux Japanese Edition 1.0を使ってました。いわゆるインストール本
の形で購入しましたが、本の出来も良くて印象は◯でした。ただ、ファイル構成がちょっと
ねー、こんなのもありかもしれないけど、BSDユーザーなら発狂するな、と思ったので、
Japanese Edion 2が出たらすぐ、2に乗り換えました。つくりは断然2の方がよくって
満足できるもので、あまりLinuxを知らない人にでもおすすめできると思います。問題点は
Enlightenmentをデフォルトにしたことでしょう。造りの良さや細かな日本語化といった
誉め称えられる部分を差し引いてあまりある失敗です。この点でsnowdogは失敗作と評価
してます。iMacやG3 Towerのユーザーは多分マックOSで十分でしょうから、604以下のCPU
の所有者が購買層の中心でしょうから、このウインドウマネージャーの選択は反省して
しかるべきだと思います。snowdogの友人はこのおかげでJapanese Edionから別のものにのり
変えました。実際悲惨ですよ。603ev 225MHzでなんとか我慢できるレベルですからねー。
snowdogは7200にインストールしてすぐにwindow makerに変えました。作業手順などを
懇切丁寧にマニュアル本に書いてあるので、初心者でも作業出来ると思いますが、snowdog
の知っているマックユーザーから想像すると「ウインドウマネージャーを変える」という
発想は出てこないよーに思います。前にUNIXの経験者でないと大変かも、といったのは
この点です。その後、AT用のvineのCD付きの本を買って来てsrc.rpmを片っ端から
バージョンアップして遊んでたんですけど、vine2.0とjapanese Edition2のGCCが微妙に
違います。普通はマイナーナンバーの違いは問題無いのですが、このバージョンアップの
中心はGCCの国際化らしいので、こと日本語はこれが問題で、日本語表示がぐちゃぐちゃに
なっちゃいました。今はVine2.0 PPCがでたので、こっちを使ってます。
商用フォントなどが使いたい場合はJapanese Edition3の方が良いと思います。
Japanese Edition 3は本屋で売っていないので、snowdogは買っておらず評価出来ませんが、
1.0から2.0に上がった時にかなり良くなったので使いやすいと思います。
マックのソフトを売っている大きなお店でも扱っているのでそこで入手できると思います。
snowdogの場合ソフトの購入が必要となるのは68K Macの場合がほとんどですから、中古屋さん
が中心なので接触する機会がなかったので使えませんでした。(また入れるかもしれませんが)
次にdebianについてお話しましょう。インストール用のCDはネット上にあるので、これを
取って来て自分でインストールCDを作って作業する必要があります。普通は待っていれば、
雑誌の付録やソフト店での販売が期待できますが、うーん、少なくともPPC用のフルパッケージ
がでることは期待しない方が良いでしょう。x86用のフルセットが出ましたが、CD6枚セット
です。SPARC版ですら出てませんから期待薄な気がします。ただ、パッケージが多い
ことではどこにもひけを取りません。そして、対応するアーキテクチャも断トツです。さらに
パッケージの管理もきっちりして、最強かもしれません。snowdogはAT互換機の時に使っていま
した。さて、今debianを入れろと言われたらsnowdogが後込みすると思います。debianと付き
合う良い方法は例えば基本的なシステム、カーネルとパッケージ管理コマンドに/etcと/bin、
/lib、/sbinくらいをインストールしてftp経由で自分に都合の良いものにしてゆけばよいの
ですが、なんせパッケージが死ぬ程あるので、速い回線を自由に使える必要があります。
「でび◯」のようなものががんばって出てくるのを期待してます。
snowdogはあそこまでパッケージがなくてもいいんじゃないかなと思ってます。フリーソフト
に順番をつけないというのは理想的で、すばらしいことだと思いますが、バイナリパッケージ
が必要なのは大体初心者ですよね。そのソフトの名前や出来を知ってるならバイナリをイン
ストールするより自分でmakeするよね、と考えられるくらいバイナリパッケージがあるのは
いかがなものか、というのが正直な感想です。debianの特徴としてアップグレードが容易だ
というのもあります。最近なんかインストールCDを売って暮らしてるディストリビュータが
多いのか、自分のシステムを管理するのが大変ですので、ここが魅力的に感じられるかも
しれません。小さなソフトはそれでいいのですけど、経験からいってGCCなどのシステムの
根幹に関わるものが変わる時は思い切ってインストールしなおす方がらくでしょう。特に
GCCのメジャーナンバーが変わったときなどは、結果的にほぼ全入れ替えです。
もう少ししたら落ち着いてくるとは思いますが、今はソフト数も使用者も爆発的
に増大している時期ですから、変化も激しいので、例えば/homeを別のパーティーションに
するなどの対応で小さいパッケージをちょこちょこ入れ替える方が、debianみたいに巨大な
ものを入れるよりは結果的に楽かもしれません。
さて、Linux2000Gです。これはlinux界でもエポックメーキングなディストリビューター
かもしれません。The GIMPがフォト◯ョップに対抗するキラーアプリケーションとして開発
されたのは皆さんご存知のことですが、(snowdogの環境ではホントにキラーですけど(^^;)
グラフィック主体でLinuxを扱うという、少なくともsnowdogには思い付かない視点から出現
したものです。印象としてはサポートも厚いみたいで、画像にうるさいマックユーザーには
もってこいかもしれません。ただ、とってもいいにくいのですけど、2000Gの表紙や壁紙の絵
はsnowdogにはちょっと。サイケっぽい気もしますが、ちょっとあの絵柄で画像
をメインにと言われると、うーん、snowdogはデザイナーには向いていないんでしょうねー。
さて最後にLinuxPPC 2000(雪風)に触れてみましょう。LinuxPPCと日本語化キットの雪風
のセットです。LinuxPPC 1999のときから存在するパッケージで、LinuxPPCはアメリカの有名
パッケージなので、もしかしたら一番メジャーどころといえるかもしれません。「雪風」は
日本語化キットの3代目です。初代の日本語化キットは確か「比叡」です。日本帝国海軍の
艦艇の名前をとったそうです。snowdogはこれを聞いた時うまい!
と思いました。
座布団2枚でもいいですけどね。解らない人もいるかもしれないので解説すると、
この「比叡」と名付けられた艦は同じクラスが4隻ある戦艦(巡洋戦艦)で、4隻の内2隻
はイギリスで建造され2隻がその後にイギリスの技術レベルに追い付くべく日本で建造され
ました。これは英語版をLinuxPPC 1999の日本語化キットに名付けるのはマニアックですが
よいと思います。またそれを知らなくっても「比叡」は非常に日本的な印象を受けませんか?
snowdogは次のが「金剛」あたりかと思っていたのですが、2代目は「陽炎」でした。あれ?
解説の必要は無いと思いますが念のためにいうと帝国海軍の駆逐艦の名前です。これは比叡
などの巡洋戦艦と駆逐艦が二次大戦で活躍したからかな?とも思うのですが、何故いきなり
駆逐艦になっちゃたのかsnowdogにはわかりません。だれかご存知のかたがいらっしゃいま
したら、こっそり教えて下さい。snowdogはこの「陽炎」を某雑誌の付録CDとして入手して
インストールしようとしたのですが、こけました。んであきらめていたところ、この「陽炎」
を改良した「雪風」が出ました。雪風というのは冥王星会戦で古代◯が艦長を勤めた....
じゃなくって「陽炎」と同じクラスの駆逐艦です。さて、ここで「雪風」が出たのは「陽炎」の
改良の為だと想像できます。雪風はご存知のように、「陽炎」の同型艦で、二次大戦の名だ
たる作戦に参加した上に、終戦まで生き延びた武勲艦で、同型艦は皆沈んでいます。
世界一の幸運艦という人もいます。
終戦後、連合国に引き渡されて、中華民国海軍に引き渡されました。雪風の幸運はここでも
続き、国共合作がやぶれて、中華民国海軍が台湾へ渡る時も、多くの艦艇が中華人民共和国
海軍にとらわれたなか無事台湾へと渡り、その後も昭和45年に荒天の為に擱座し、解体さ
れるまで活動し続けたそうです。ちなみに台湾では「丹陽」と名付けられたそうです。
ここまで説明すると、こんな風に考えられませんか?
つまり「台湾版」の「丹陽」を開発しようとしてるのではないでしょうか!これは危ない!
中華人民共和国の神経を逆撫でしてしまう。危なすぎる。某都知事並みの危なさだ!
とsnowdogは思ったのでインストールは断念しました。(^o^)