テキスト市場主義
snowdogがパソコンを使ったのは、計算機としてでした。
当時、情報工学とかそんな、いわゆるコンピュータ屋さんから、なぜか、そ
れを羨まれた記憶があります。こっちはどっちかというと原始的なコンピュ
ータの利用で、恥ずかしいかぎりだったので、妙な気分になった覚えがあり
ます。今、パソコンを計算機として使うことって少ないですよね。表計算をする
こともありますが、普通、ワープロとしてだとか、メールのやりとりだとか、
そんな利用方法が一般的だと思います。snowdogも今はそんな利用がほとんど
です。一番利用頻度が高いのはエディタで、次がwww用のブラウザです。メモ
をとったり、入手した情報をまとめたり、そんな作業が中心です。
こんな作業をしていると、同じ様な書類とか、小さな情報の切れ端とか
が溜ってきます。ここで問題なのは、それを、どうやってしまうかです。同
じ内容を2回も3回も書くのはアホらしいですし、前に書いたものが部分的
にでも利用できれば、とっても得をしたとゆーか、便利とゆーかで、コンピ
ュータを利用したかいがあったとゆーものです(^o^)。さて、どんな形で保存する
のが便利なんでしょうか。
図や絵などは、まあ、画像ファイルにするしかないので、以前はあまり
悩む必要はなかったのですが、最近は問題が生じてます。前はとりあえずG
IFで保存していたのです。この形式だとHTMLブラウザでも見ることが
出来ますから。でもGIFの圧縮に関する特許問題が出てますから、PNG
にしよーかどーか迷ってます。JPEGでもいいのですが、簡単な図じゃな
くって、例えば写真に近い品質が必要な場合、細かい情報が抜けちゃう場合
もあり、どーしたもんか悩むことになります。そして、多くの場合、図や写
真って、何か情報、例えば説明文やメモなどがないと使えないことも多いの
です。できればこれらと一緒になった形がベストなのですが、そーゆー適当
なフォーマットがありませんね。いや、あることはあるのですが、そのフォ
ーマットがどのくらいの期間通用するか不明なので、なかなかそれに頼りき
りにするのは危険だったりします。だってソフト会社が潰れちゃうのって、
わりと普通に起きますよね。
そして一番多いファイルの中身は、やっぱり文章です。あーたらの記事
とか、こーたらの発言とか、どこそこへ提出した書類とか、そんな文章が中
心になります。こーゆー書類や情報って、捨てた後になってから必要になっ
たりしますよね。画像と違ってファイル自体もあまり大きくないですから、
まあ保存しておこう、となります。大きな書類とかのファイルだった場合は
保存する場所や情報が大きいので、それだけでも後で役立てることができる
ので、いいのですが、意外にあるのが2,3行程度のメモだったりします。
ある情報の出典だとか、著者とか、パッと見ればおしまいなのに、それを見
付ける為に大騒動するハメになることもありますよね。さらに問題を深刻に
するのが、snowdogの頭の出来です。snowdogはアホなので、後になって覚え
ていることといえば、そんなファイルがあったよーな、ぐらいです。つまり、
どこにどんな形でいつごろ保存したのか、100%覚えてないことが保証さ
れます。まあ、内容まで覚えてるならファイルを保存する必要がないんで、
あたり前と言えばあたり前ですけど、人間の脳味噌とゆーのは、記号などは
覚えにくくって、意味記憶が中心です。snowdogの頭など意味記憶しか残っ
てません。ですから頭の中には連想記憶の形で入ってるので、パソコンでも
同じ形で保存していないと、記憶の底から見付けてくることすらままなりま
せん。場所は固定しておけば、まあ、見付けられるのですが、結局メモに近
いような、そんな形のものが多いので、データベースを設計するのが、とっ
ても大変です。さらに、多くのデータベースはキーワードでサーチする形の
ものが多いのですが、ありがちなパターンとして、そのキーワードを思い出
す為にファイルを探していたりすることが多いので、この場合、データベー
スは無力です(^o^)。実際、辞書なんかも、捲りながら見付けることが多い
ので、読めないデータベースって、snowdogには向いていません。まあ、ソ
フト屋さん達って、工学系出身の方が多いのですが、記憶とか使い勝手なん
かだと、認知とか認識、んで脳の構造や心理学が大事です。アメリカの場合
は知らないんですが、日本の場合、心理学すら知らない人がソフト開発して
ますから、将来的にもこの分野がまともになるとは、とーてー思いません。
いや、工学系を馬鹿にしてる訳じゃなくって、心理学とか認知、認識などの
分野自体が、まだ発達途上なんで、それを基礎として発展する分野は、まあ
絶望的な状況ですねー、ってことです。さらに、ソフト屋さんが頑張るので、
どこか使いにくい、新しいデータベースが次々に出現しますから、バージョ
ンアップなどをやろうとしてるうちに情報が失なわれるケースも多いのです。
データベースって、情報の格納方式が命な部分があるので、あるデータベー
スから別のデータベースへ移すのが大変で、ましてや個人レベルだと考える
だけでも大変です。
そーゆー訳で、データベースは期待できないので、ファイルの形で保存
を考えてみましょう。多くのファイル、特に書類は印刷することが多いので
ワープロで作成したものです。ここで、マックの場合、どーゆー形式で保存
しよーと、それが作成されたソフトが全てになります。つまりバイナリであ
ろーが、HTMLであろーが、ファイルをクリックしたら、それを保存した
ソフトが立ちあがります。マックはアメリカ西海岸の文化の元に開発された
ハズなんですが、何を考えたのか、ファイルに関して、作成したソフト重視、
つまり、そのファイルの血統を重視します。現在の大統領(?)みたいに、家
柄が重視されちゃいます。血統重視主義です。この古典的なスタイルは、サ
ラブレッドの作成などには、非常に重視されるのですが、ソフトの場合には
問題が生じることがあります。作成したソフトが存在しなくなっちゃった場
合、日本式に表現すれば、お家が断絶の憂き目にあうと、非常に混乱します。
つまり、古ーい、マイナーなソフトで作成したファイルはその内容を見るこ
とすら出来なくなることがあります。血統や家柄だと古いことが、非常に重
要なことが多いのですが、なにぶんソフトとゆーものは、つい最近できた訳
で、どうもその古さには価値がないみたいです。さらに、お家断絶でなくっ
ても、互換性の低下、例えば某Wordのように、5と6でバイナリの互換性が
損なわれた場合でも、再利用ができなくなっちゃいます。そーゆー訳で、マ
ックで見られる血統重視主義は、やはり現在の民主主義社会には不都合なみ
たいで、避けた方が良いとゆーことになります(^o^)。
そーゆーことで、血統重視でないなら、フォーマット、つまり資格重視
の機会均等主義で考えてみましょう。これなら、アメリカ人も納得のパター
ンですね。資格、つまりフォーマットさえ守れば、どのよーな出身のファイ
ルでも使ってもらえる訳で、何時でもそのファイルが利用できます。それで
は機会均等の資格として、どのような物が適当でしょうか。世界の常識であ
る中華文明のパターンや我が国の公務員試験のよーに、ある形式を満たせば
良いとするのが普通でしょう。つまり科挙のような、形式に合格したものを
利用するのです。PDFを利用しては如何でしょう。某Adobe社のPDF形
式だと、印刷する場合などはとっても綺麗で便利ですし、また技術資料など
は、PDFで配布されることが多いので、良い選択じゃないでしょうか。さ
らにLinuxでもxpdfあたりで読むことができます。こりゃーいいですねー。
ん?あれ、どうも問題がありそうです。それはPDF形式の書類を作成する
のに、Adobe社の作成ソフトが必要になります。これマックなどの市販OS
なら、ソフトを購入すれば問題なく作れるけど、例えばPPCLinuxなんかだと、
売っていないんですよねー。うーむ、見るだけじゃ、困るなー。それと、綺
麗な形で見ることができますが、閲覧用のソフトは綺麗な分だけ重くって、
ちょろっと確認したいだけ、とゆー場合や、沢山見ないといけない場合は、
大変です。もっとパワーのあるパソコンを持っていればいいんでしょうが、
現状のミドルクラスのパソコンでさえ重く感じるので、snowdogのお財布から
考えると、うーん、向いてませんね。
じゃあ、TeXはどーでしょう。これだと印刷の形式もキッチリしてます
し、一応、マックやUNIX、Wind○wsでも使えますよね。普通のUNIXユ
ーザーの場合は、これを一番に勧めることが多いのですが、作成が手間なのと、
Viewerに適当なものが少なく、また閲覧するのが面倒な点ではPDFと
同じです。特に小さいメモだと、ちょっと不適当に思えます。うーむ、これも
問題ありですね。
じゃあ、マイク○ソフト社の提唱するRTFはどーでしょうか。これが扱
かえるソフトはとっても多いし、変換ツールも多いです。それにユーザーも多
いですしね。これは今の時点では良い選択だと言えるでしょう。しかし、問題
とゆーか、不安材料があります。それはマイク○ソフト社とゆー企業の文化で
す。どーゆーことかというと、あの企業は伝統的に互換性よりも、技術革新を
重視する傾向があります。あたりさわりのない表現をしたら、そーゆーことに
なります。簡単にいったら、互換性など気にしない、とゆー伝統でソフトを作
成しちゃいます。同じ名前のワープロとかOSとか、互換性は大丈夫といって
るけど、JAROに訴えたいとゆーか、大丈夫じゃないことがほとんどです。
なにより定義したフォーマット形式を気軽に変えちゃうよーです。そーすると
今は大丈夫でも、この先はどーなるか問題がありそうです。問題無いと断言す
るのは、昨年7月の予言のよーな信頼性を含みそーです。うーん、これも駄目
ですか。一般的にはこれで受け渡しするハズなのですが、フロッピーでこれを
もらうと使えないことが結構多いので、ちょっと危険です。
んじゃーHTML形式はどーでしょうか。これなら、ブラウザはどのOS
でもありますし、普通のエディタでも閲覧可能ですし。これは良いかもしれま
せん。なにより、連想記憶方式でファイル同士を繋げることができます。こり
ゃー決りでしょーか(^o^)。でも、ここでさえも問題があるのです。それは、
HTMLにすら方言が存在するとゆーことです。HTMLのフォーマットは、
一応規定があるのですが、NetscapeとExplorer間でさえ、細部が違うのです。
ブラウザー製作者が勝手にHTMLの仕様を拡張しちゃってます。実際にとこ
LynxとNetscape3.0やNetscape4.7そしてIEでは、簡単なフォーマットでは同じ
ですけど、テーブルとか、字の大きさとか、結構違っています。Mosaicの時点
では一つだったのですが、今は何種類も方言があります。格好良く作ろうとす
ればするだけ、互換性が失なわれちゃいます。さらにi-modeのCompact HTMLな
んぞとゆーものまで存在します。snowdogなどはHTMLは互換性がなかったら、
存在理由が無くなっちゃうと思うのですが、実際は互換性のある部分とソフト
特異的な部分があります。
じゃーHTMLも原点に立ちもどって、SGMLではどーでしょー。Linux
なんかだと、これは良いかもしれませんが、DTDの設計とゆーか作成が、と
っても面倒です。マックなんかだったら適当な作成ソフトとか閲覧ソフトとか
がありませんよね。するってーと、XMLでも問題がありそうです。今の時点
では、これがキチンと実装されたソフトが存在しませんし、LinuxのGnomeなん
かでは、これが実装されていますが、現実問題として、使用されている範囲が
小さいので、なんとも言えません。もしかしたら将来はコレが決定打になるか
もしれませんが、現時点では、まだ不明です。それに経験的にいって、互換性
を確実に持たせると宣言して、それが行なわれた言語は今まで存在していない
よーに思えるので、どうなるか予断は許せないよーにも思います。
あーあ、どうすればいんでしょう。何かソフトに依存する部分を持つと近
い将来、閲覧したり再利用したり出来なくなっちゃいそうです。世の中には、
星の数ほどソフトが存在するのに、安心して長期にわたって使用できそうなフ
ァイルフォーマットは無いみたいです。結局、使えそーなのは、ただ、ベタ打
ちで作った、テキストファイルくらいしかなさそうです。あと、低レベルのH
TML例えばHTML2.0とかならなんとかなりそうです。UNIXが偉大
とゆーよーに解釈するしかないんでしょうか。ベタ打ちテキストって、表現力
は低いのですが、昔から、確実に読めて再利用できるフォーマットって結局、
これしかないみたいです。UNIXの世界では、テキストファイルは非常に重
要視されていて、テキスト至上主義と呼ばれています。こんな風に考えてみると、
どんなOSのマーケットでも、結局互換性が確保されているのは、どうもテキ
ストファイルだけ、みたいです。ソフトを作成されている方々は、どー思って
いらっしゃるのでしょーかねー。連想記憶まで考えると、ファイルの頭の部分
にHTMLの宣言と、Pre宣言、せめてHTML2.0程度までだと、どんなマ
ーケットでもなんとか互換性を保持できそうです。ただ、OSによってはテキ
ストフォーマット自体も違いますが、この問題は、変換ツールを使うことで、
各マーケットに対応できますね。うーん、ファイルの天下りが発生しちゃう訳
ですか。ともかく、これならどんなOSのマーケットでも互換性が保たれると
ゆーことで、テキスト至上主義ならぬ「テキスト市場主義」とでも呼びましょ
ー(^o^)。洒落も寒いが、現実はもっと寒いとゆーことで、現状にあってるか
もしれません。perlも存在するので、細いとこはこれで何とかするとゆーこと
でしょうか。ソフトって進化してるよーだけど、十年前とほとんど同じ結果に
なりそーです。誰か新しいスタイルを開発してくれませんかねー。