たばこ、世間では蛇蝎の如く嫌われていたりしますが、snowdogはスモーカーです。もちろん、
snowdogが、煙状の魔法生物という訳ではなくて、愛煙家だという意味です(^^;;。近年、愛煙家
は、大変な迫害を受けているのですが、何故なんでしょう。多くの額の税金を乏しいお小遣いから
遣り繰りして社会に貢献しているのです。しかも、老人問題に歯止めをかけるべく、自ら進んで、
肺ガンのリスクを高めて、年を経ったら、サッサと死んでしまおうという気高い自己犠牲精神まで
を示しているのに、あまり優遇されている印象はありません。これは、きっと、こうした社会に貢
献している姿勢が、一部の卑しい人の妬みを買っているからだと思うのですが(^o^)、まあ、えて
して、世の中というものはそうしたものなので、これは致し方のない事かもしれません。斯くして、
愛煙家達は、その気高い精神をひっそりとした美意識にまで高めるべく、追いやられた片隅で、人
類への最大の恩寵として賜った火を用い、プロメテウスの最後を思い浮べながら、ひっそりと、ネ
イティブアメリカンが発見した大地の恵みを噛みしめています。まあ、単に好きなだけなんですが
(^^;;。
さて、煙草というのは、大人の楽しみとされていますので、snowdogは、遵法精神を道徳の一つ
として考えているので、当然の事ですが、法に則り、選挙権を押し付けられる代りとして、喫煙の
権利を得てから、喫煙を始めました。まあ、同じ法に関して、飲酒は、十五の時からやっていて、
二日酔いで中学校に行った覚えもあるので、何をか言わんと、単に好みの問題という程度の事なので
すが(^^;;。兎も角、そういう訳で、まあ、大人になって喫煙を始めた訳なのですが、結構、気に
いっています。ちょっと疲れた時、ストレスを感じた時など、気持ちを柔らげてくれますし、何よ
り、食後の一服には、たまらない魅力を感じます。まあ、風呂上りのビールみたいなもんで、おっ
さんになった良さを体感する瞬間ではあるのですが、ぢつは、煙草に関しては、少し不満を感じて
います。と、いうのは、お酒に関しては、発泡酒を飲む事もあれば、奮発して、吟醸酒を飲む場合
もあります。夜、読書をしながら、ウィスキーを飲む場合もあります。バイクで冬などに、
長距離を走った後のホットウィスキーは、飲むというより、煽るですが(^^;;、まあ、色々と楽し
み方がある訳です。しかし、煙草に関しては、snowdogの造詣が浅い為か、どんな時でも、シガレ
ットの一銘柄、一本鑓です。好みの香りというのは、そうそう変る事もないので、仕方が無いとい
ったら、仕方が無いのですが、やはり、ここは、大人の楽しみとして、幅を持たせたい所です。と
いって、いつものキャビンをチェリーに変えたからといって、発泡酒の銘柄が変った様な案配で、
ちょっとイマイチです。
となると、なにか、工夫をしなくてはなりません。もちろん、シケモクに挑戦するといった事は、
楽しみとは程遠いので、避けたいところです。時々、愛煙家の煙の視点にのみ着目して、煙草を、
別の植物に変えるといったラジカルな選択をされる方がいらっしゃいますが、これは大人の趣味の
範囲を大きく逸脱しますし、なにより、そこまでの鎮静作用を必要とするのは、精神衛生に差し触
りがあるので、snowdogの好みにはあいません。となると、候補としては、葉巻、パイプと、普通
の相場は決っています。
葉巻というのは、snowdogの好みの香りという点では、合致しそうなのですが、いかんせん、似
合わないのは、明かな印象があります。挑戦してみたい気もしますが、安酒レベルのものばっかり
喫煙していて、いきなり、高級品に挑戦しても、良さが分らない恐れがありますので、ここは、先
の楽しみとして、とっておく事にしましょう。煙草というのは、元々、パイプで喫煙されていたも
のですから、ここは、原点に帰るというのが、趣味の幅を広げる意味でも、望ましいかもしれませ
ん。そうです、パイプにしましょう(^o^)。
こうした経緯で、パイプという路線を考えたのですが、さて、パイプといったら、世界は広うご
ざいます。島国で育ったsnowdogには、入り口で、躊躇してしまいます。どんなパイプがいいかな
あ、と、悩んでいたのですが、・・・ヲヲウ!、そうです、日本には日本のパイプがあるぢゃあり
ませんか!。そうです、煙管です。時代劇ではお馴染の、定番中の定番、日本の伝統の喫煙道具が
あるではありませんか。この定番に挑戦せずして、何の愛煙家でしょう。日本の心の故郷に、一度、
触れてみるのは、悪くありません。それに、なんか、楽しいぢゃありませんか。時代劇で、煙管を
使うシーンが、自分でも出来るというのは、悪くありません。日本に産れたからには、カンって、
吸いがらを出してみたいぢゃありませんか。そうしましょう(^o^)。
斯くして、煙管を求める事にしました。煙管、しかし、美術品として、銀無垢の、高価な彫金の
施してあるものは、ネットなどで、簡単にみつかるのですが、ちと、費用がかかり過ぎます。眺め
て楽しむ為ではないので、初心者には、過ぎた代物ばっかりです。嗚呼、日本の心は、既に、遠い
昔の話となり、工芸品として、名残りを残すだけなのかと悲嘆に暮れていたのですが、丹念に、ネ
ットを捜してみたところ、あった!、ありました!。伝統は、まだ失われていなかったのです。ち
ゃんと東京で、煙管を商っているお店があるぢゃありませんか(^o^)。早速、snowdogは、そのお
店に、煙管を購入に行きました。
実用煙管は、2千円くらいからあったのですが、ちょっとカッコも考えて、チョコっと彫刻も入っ た3千円のものにしました。煙管入れとして、叺も購入したのは言うまでもありません。叺も、捜せ ば色々とあるとは思うのですが、ここは、伝統工芸の分野でもあるので、捜しだしたら、大変です。 初心者のsnowdogが、凝った物を捜しても、分不相応ってものなので、合成革の安めの実用品を選 択しました。凝ったものが欲しくなったら、あらためて捜せばいいでしょう。とりあえず、煙管が 身の置場が無いといった始末にならなければ十分です。煙草入れというのは、趣味の深い分野です からね(^o^)。そして、何より刻み煙草!。これがなくちゃ、話になりません。煙草が吸いたいの であって、眺めて楽しむ為ではないからです。これが一番心配していた点でした。煙管に普通のパ イプの煙草では、擬物になってしまいます。店主にその点を尋ねたところ、ちゃんと、刻み煙草は、 一銘柄になったけれど、発売されているそうです。嗚呼、公社から、JTとハイカラに名前は変って も、日本の煙草は、きちんとあったのです。伝統は受け継がれていたのだなあと、ちょっと感動し たのですが、銘柄が「小粋」とゆ〜ものなので、もしかしたら、喫煙の為とゆ〜より、お土産品と して存在しているのかもしれません(^^;;。小粋とゆ〜銘柄名には、頬が赤らむ気もしますが、ま あ、細かい事には気にせず、喫してみましょう(^o^)。
刻み煙草を指で丸め、煙管の先に込めて、火を付けます。ゆ〜っくりと、吸い込むと、小粋とい
う銘柄名には不粋なものを感じますが、香りはしっとりして、いい味です。ほんの2、3口で、無く
なるのが、一服という意味が、よく分ります。ダラダラと喫するのではなくて、メリハリを効かせ
た喫煙スタイルといえるでしょう。そして、カンって、吸いがらを、灰皿に出します。ホントは、
煙管で音を出すのは、煙管にはよくないというか、傷が付いてしまうので避けたいトコですが、そ
の為に、実用品にしたのですから、おいおい、吸い方も上手になって、傷も付けずに済むようにな
るでしょう。しかし、フィルターなどの吸いがらも出ず、出るのは、灰だけという、地球に優しい
煙草だなあと、ちょっと思ってしまいます。灰皿の世話が、ものすごく楽になりそうです。そして、
副流煙が殆ど出無いし、歩き煙草も大変し難いので、まさに、現代にはうってつけかもしれません
(^o^)。
斯くして、snowdogの喫煙ライフに幅が生じたのですが、少し微妙です(^^;;。というのは、煙
管煙草が、気に入ってしまい、ここんトコ、シガレットを殆ど吸っていないのです。煙管ばっかり
(^^;;。叺も、当初は、煙管と刻み煙草入れとしてだったのですが、本来の目的、携帯用の煙草入
れとして、帯の代りに、ベルトに挟みこまれて、外出のお供となっています。叺、便利なんですよ
ね、実際。伝統には、実用性があるなあと実感します。まあ、日本国内で、叺を差して歩いても、
煙管を使って喫煙しても、異とするには当たらない訳ですから、喫煙コーナーで嗜む分には文句は
出ないでしょう(^o^)。
一服、一息という煙管は、電車の待ち合わせには、ピッタリなのですが、駅の喫煙コーナーで使う
場合、駅員さんが、文句をゆ〜のではないか、それが、唯一不安な部分かもしれません(^o^)。
snowdog 2003 11/14