18きっぷ・2003夏


Chapter 1 夜明け前

ただ漠然と、夏休みにどっか行くかなー。とか思っていた私。
特にどこに行きたいというのはなかったものの、たまたま目に入ったのが富山周辺のローカル線。
いいかげん北陸に飽きてきたというのに、また北陸に目が行ってしまいました。
そんなわけで富山決定。あわせて、583系の寝台にも乗っておきたいと思い、
「ムーンライトながら」から関西を周遊して「きたぐに」で富山に行く計画が決まったのでした。
さすがに夜まで乗りっぱなしはきついと思うことが多くなった最近のワタクシ。
夜は神戸で野球を見るオプションもつけたのでした・・・


Chapter 2 旅立ちの夜

さてさて。仕事も無事に終えて、東京駅には23時半。
高校生の頃は毎シーズンのことだったのになんとも「ながら」は久しぶりな気がします。
ビールにつまみを仕入れて乗車。
目の前には無駄に18きっぷの常備券を見せびらかすマニヤ集団が10人ほどいる様子で、
なんともやかましい。まあ、私の18きっぷも常備券ですが(笑)。見せびらかすもんじゃないってば。

そんな集団は気にしないこととし、ビールをグビグビ、つまみをガツガツ。
気持ちよくなったところで小田原に着いた。トイレに行って寝る体制になる。

減光のないのが「ながら」の痛いところ・・・と思っていたのももう過去のことのようで、
すっかり小田原から先の記憶はありません。熱海も静岡も、浜松の長時間停車さえも寝ていたようです。
初めて乗ったとき、ほとんど寝なかったのは遠い思い出ですね(笑)。

目が覚めた時には列車は豊橋に停車中。
以前は豊橋から先も快速運転の臨時によく乗り換えたものでしたが・・・
今日は臨時の運転もなく、久々に豊橋から各駅停車を味わうことに。
#その臨時さえも今シーズンからは全席指定。時代は変わるものですね。

各駅停車で約1時間、長いように見えますが、2つ3つ停まるごとに比較的大きな街を通るので、
あー、蒲郡か・・・岡崎か・・・なんて思っているとすぐに大府あたりです。
大府の次の大高からは名古屋市内ですから、そんなに長く感じることがありません(個人的には、ですが^^;)。
大高を出たあたりで顔を洗い歯を磨いて、名古屋には6:05の到着です。


名古屋に到着した373系ムーンライトながら

向かうところは大阪ですが、大垣での乗り換えダッシュは御免なので、私は名古屋で下車。
ここから関西線に乗り換えて大阪方面へ進みます。


Chapter 3 寝すぎです

さて、過去の記憶ではありますが、名古屋は早朝から駅弁が売っていたはずです。
改札を出て大きな売店に行ってみたところ、ちょうど開店の時間でした。
駅弁が朝も早くからかなり豊富に並んでいます。
あまりヘビーなものは食べられない感じだったので、さっぱりした感じの「手こね寿司」を購入。600円。
製造は松浦でもだるまでもないので正式には駅弁とは言えませんが、気にしない気にしない。

さて、再び改札を通って関西線のホームへ。
乗る予定の1本前である6:23発の列車に間に合いましたが、ロングシートの211系だったのでお見送り。
次の6:40発の列車に乗ります。車両はJR東海の新近郊型、313系です。
まあー、313系というのは厄介な存在で、ガワが同じなのに車内のバリエーションが複数あるので当たり外れがあるのですよ。
関西線はワンマン運転を行っている専用車で、固定ボックス席は313系的には「ハズレ」です。

これがその313系である。大都市名古屋でワンマン運転。

座席について早速「手こね寿司」を食す。一言でいえば「づけカツオ丼」とも言うべきでしょうかね。
生モノが入っているのにはびっくりですが、さっぱりして食べやすかったです。
食べ終わるくらいに列車は名古屋を出発しました。
名古屋を出た列車は八田、春田、蟹江と停車し、無事に7:51に亀山に到着しました。

・・・ゴメンナサイ(笑)。蟹江からずーーーーーーーっと寝てました^^;。
桑名でも四日市でも気づかずに、起きたらもう亀山の直前。すっかり景色がのどかになっておりました。。
嗚呼、夜行明けに乗る列車はいつもこういう運命(笑)。


Chapter 4 「西」色に染まれ!

さて、亀山からはいよいよJR西日本の区間に入ります。
まずは西日本管内で絶大な勢力を誇るトイレなし軽快気動車、キハ120の普通列車です。


1.西日本の非電化ローカル線といえばキハ120。トイレなしで大ヒンシュクなのである。
2.亀山の駅名標。関西線はここまでがJR東海の管轄となる。


地方の非電化路線ではこの車両の登場率が高く、マニヤには不評なかわいそうな車両ですが、
私としてはトコトコ進む軽い感じがけっこう好きだったりします。
車内はほどほどに席が埋まるくらいな感じで、実にのんびりした雰囲気で亀山を出発しました。

次の乗換駅である柘植まではわずか25分。
途中には加太峠を越えますが、スイッチバックで有名な中在家信号場もこの列車は通過するのみ。
昔は難所として有名だったようですが、今ではトコトコと軽快に山を越えてしまうのでした。
あっという間に柘植に到着しました。

柘植からは草津線に乗り換え、草津へ向かいます。
乗り換え時間は30分。駅を出てみたりしますが、山の小駅といった雰囲気で、周りには目立つ建物はありませんでした。

待つこと20分と少し。ベンチでマッタリしていると草津行きの普通列車が入って来ました。
あー。やっと乗れるのね、ハイパー113系!!・・・なんて心が躍ったりはしませんが(笑)。
しかしこの改造113系は見てみたかった車両です。いやー。すごいな、、これは。。
特に車内の転換クロスシートや蛍光灯カバーなんかにJR西日本の金の掛けップリが伝わります。
逆に言えば、だいぶ年寄りのこの車両をまだまだ使うということなのでしょうけども。


1.113系リニューアル車である。東京口のみかん電車とは比べ物にならない。
2.そしてその車内。転換クロスシートが並んでいる。東京口のみかん電車と同じ車両とは思えない。


草津線は柘植から草津までの区間を40分ほどで走ります。ここまでくれば大都市近郊なのか、駅ごとに人が乗ってきました。
全体的に景色はかなり地味ではありましたが、この113系に乗れたのでよしとしましょう(笑)。


Chapter 4 遠い大阪

草津から大阪に向かう。新快速なら乗り換えなしで45分弱で行けるところです。
ええ、普通の人はそうしますよね。でも、でもですよ。世の中にはこんなバカもいるんです・・・
はい、東海道線・奈良線・関西線経由で大阪に行くですよ私は(笑)。

まずは草津から京都へ。10分の待ち合わせで乗り換えたのは221系の快速列車。
ほどほどに席が埋まっていたので車端の優先席に座る。
私は空いていると優先席に座る人ですが、関西では座らない人が圧倒的に多い気がします。
京都まで誰も優先席に座りませんでした。これでいいのか、自分・・・などと少し思ってしまったり。。


京都で撮った223系新快速。これに比べてわが地元のE231は・・・。

快速列車は草津から京都までは各駅に停まるので所要は20分ほどでした。
京都からは奈良線に乗り換えますが、その合間に新快速でやってきた223系を撮る。
実は明るい時間に223系を撮ったことがなく、はじめてきれいに画像の保存ができました。

そんな感じでゆっくり奈良線ホームに移動したのですが、ホームに上がったら予定より1本早い快速が発車前。
おまけにかなり空いているので、そのまま乗り込みました。
東海道線への223系の大量投入によって余剰となった221系は支線区の快速に充てている関西地区。
この奈良線も例外ではなく、乗車したのは221系の「みやこ路快速」でした。


本線での新快速運用を終え、支線区で快速列車として活躍する221系。

さすがに奈良線は単線の区間が多く、早いとは言えないものの、そこはこの居住性でカバーということでしょうか。
やはり221系はかなり快適です。窓は大きいし窓側にも肘掛がありますし。
景色は宇治の手前で川を渡るところはなかなかいい感じでしたが、全体としては草津線同様、かなり地味な印象でした。

奈良線の電車を木津で降り、今度はいよいよ大阪へ向かう快速列車に乗ります。
これもまた221系車両の「大和路快速」です。
また単調な景色が続くのかな、、と思っていたら、関西線はそんなことはありませんでした。
木津から天王寺まではわずか40分ほどです。蓮田から新宿に出るくらいの時間ですが、
その間に目まぐるしく奈良の町→山越え→大阪の町と景色が変わります。
大阪の近郊とは思えない景色にちょっとびっくりした「大和路快速」なのでした。

さあ、いよいよ大阪に着きました。
着いたといっても滞在はせずまた移動移動ですが^^;、その前にうどんで昼食としたいと思います。
やっぱり関西にきたら色の薄い汁のうどんを食べないとねっ。
天王寺の駅うどんではありましたが、おいしくいただきました。


Chapter 5 空港へ

私の嫌いな乗り物は言うまでもない。飛行機であります。その怖がり方といったら目も当てられません(笑)。
そんな私がこれから飛行場へ向かいます。そして、滞在15分で引き返します^^;。

ここからはJRだけでなく、「スルッとKANSAI」カードを買い、私鉄も織り交ぜて大阪を味わいたいと思っています。
天王寺からJR難波へ出た私は、歩いて南海の駅へ向かいました。
空港に向かうのは「ラピート」に乗車するためなのですねぇ・・・しかもスーパーシート買いました。
#といってもスーパーシートは普通席+200円。かなりおすすめです


暗くて見づらいが、奇抜なデザインの南海特急「ラピート」。

13:00になんばを出たラピートは大阪市内をこまめに停まります。
それにしても快適じゃー。3列シートの列車なんて乗ったことなかったので、、これはいい!
ただ、昔サービスしていたおしぼりとソフトドリンクの提供はありませんでした。
のどかな下町の風景が続く南海沿線でしたが、泉佐野を出たところで高架にあがり、
陸側最後のりんくうタウンに停まってから関西空港島へわたります。
けっこう海の上を走るのって怖いですと思っていたので内緒ってことでお願いします(笑)。
ほどなく関西空港に到着しました。35分の贅沢を満喫できました。
関西空港駅は羽田みたいに空港直下にあると思っていたら地上にありました。

広いコンコースに出て写真を撮ったら、今度はJRの改札をとおり、滞在15分ほどで関西空港を後にします。
223系の関空快速で、片側は1人座席となっていました。広々としていて快適です。
まあ、、快適ってことで・・・寝たわけです(笑)。
起きたら乗り換えの鳳に着くところでした。タイミングだけはばっちりなようです。

鳳で乗り換えるのは1駅区間の支線です。3両の103系が鳳−東羽衣間をピストンしています。
わずか3分で小さな高架駅、東羽衣に到着しました。
目の前の踏切を渡ったところが南海羽衣駅。ということで、すぐに南海線に乗り換えです。


Chapter 6 のどかな都会風景

羽衣からはわずか2分、1駅で南海線を降ります。駅は浜寺公園。
この駅はたたずまいがなんとも上品で、一度降りてみたかったのです。
暑い夏の午後、白い駅舎がなんとも輝いているように見えました。


浜寺公園駅。築ウン十年という、歴史ある駅舎である。

ここからは阪堺電車というチンチン電車に乗り換えることができます。
駅前の道を少し行ったところ、広い道路の手前に阪堺線の駅がありました。


1.途中、我孫子道まで乗った電車はいかにも古そうな車両。
2.浜寺駅前の駅名標。デザインは南海と同じものだった。


私を含めて2.3人しか居ない客を乗せたえびす町行きの古い電車は、ゴトゴトと大きな音を出しながら進みます。
なんとも古い緑のモケットの座席、ほとんど客の乗ってこない電車。
夏の午後はマッタリ過ぎていきました。
この阪堺線、堺市内の区間は存続が危ぶまれているようで・・・この電車はずっと走ってもらいたいなあ、と思いました。
乗務員の対応もすごくよかったです。

さて、途中の我孫子道で天王寺駅前行きのきれいな電車に乗り換え、帝塚山三丁目で降りた私。
ここから歩いて南海線の帝塚山駅に向かうわけですが・・・
電車を降りて左に進むべきところ、間違って右に進んでしまいまして^^;
地図を持っていなかったのでそれはそれは迷いました。。
しかもやっと大きな道にでた!と思ったらまた線路(阪堺線)。結局、降りた2つ先の駅まで歩いていたのでした。
ポリスマンに道を教えてもらって一件落着でしたが、、とにかく、、疲れた。。。

しかし、この一帯は古くからの住宅地なのでしょうか。
味のある木造住宅(しかし高級感匂う!)が並んでいて、なかなかすてきな街並みでした。

なんとか汗だくになって到着した帝塚山駅。小さなきっぷ売り場と改札がなかなか珍しい駅です。
ここから1駅、高野線の各停に乗って、岸里玉出で汐見橋支線(正式にはこれも高野線)に乗り換えます。
元々は高野線の始発駅として栄えたというこの汐見橋支線ですが、
今ではすっかり寂れ、2両編成の電車がトコトコと走るのみです。複線であるところに反映の面影を感じます。
終点の汐見橋駅はレトロな雰囲気あふれるコンクリートの駅舎、そして改札上にある古い沿線案内。
それなりに大事にしているのかな、と感じました。


汐見橋に到着した電車。乗客は少なかった。

さて、ここまでで乗りつぶしは一旦終了として、これから神戸に行って野球を見ようと思います。
汐見橋駅から大正駅までは迷うことなく10分ほどで移動できました。
#ちなみにこの日、大正駅近くの大阪ドームでは大阪近鉄−西武戦がありました。
#雨だったらこっちの予定でしたがきれいに晴れたので野外の神戸へ行くのであります。

大正からは環状線で大阪、新快速に乗り換えて神戸へ。
神戸では球場での夕食に、「肉めし」を購入。さあ、あとは新長田から地下鉄で一気に総合運動公園まで行きましょう〜。


Chapter 7 熱しやすく冷めやすい

17:40に総合運動公園に着きました。改札を出ると、そこはもうグリーンスタジアム神戸、
もとい。Yahoo!BBスタジアムなのですね。ここらへんは西武球場同様、駅のすぐで便利ですね。


駅を出ると、まずこれが歓迎してくれた。

上の画像を見ていただければわかるように、試合開始20分前でこの閑散っプリです(笑)。
「がんばろう神戸」をキャッチフレーズを掲げ、満員の観客に見守られて読売までも倒したオリックスの面影も今は昔、
今シーズンはぶっちぎりの最下位独走。西武ファンとしては石毛監督の解任も切ない思いでした。
弱くても応援を続けるロッテファンのような熱いファンは少ないようで、「熱しやすく冷めやすい」を強く感じたのでした。

中に入ると、きもちいいくらいに空いていました^^;。
私が頻繁に野球を見に行っていた頃の西武球場は平日ナイターでも20000人は入るくらいでしたから、
ガラガラの球場で野球を見るのは少し体験したかったことでもあります。

とりあえず、ビールを買って「肉めし」を食べながら試合開始を待ちます。
うーん。どう見ても3塁側の方が人が多い気がする。まあ、これから増えるのかな・・・とか思いましたが。


1.試合もだいぶ進んだ20時頃の様子。3塁、ロッテ側はほどほどに人が集まっている。
2.対するホームチームの1塁側の様子。明らかにロッテ側より少ない・・・。


結局、画像の通りにビジターのロッテファンのほうが明らかに多かったです。寂しいものです。
ちなみにこの日の観客数、発表は9000人とのことですが、実際は確実にそんなにいなかったと思ふ。。。

試合はというと、なかなかの打ち合いで見ごたえがありました。
ブラウンがボールを失ったおかげでサブローはランニングホームラン、ホセもドカッとホームラン、
オリックスもヨシトモ・タニと山崎がホームランを打ち、なかなか飽きずに見ることができました。
それにしても男子の場内アナウンスは・・・なかなかの違和感でした(笑)。


Chapter 8 腐っても寝台

試合は長引き、8回表を終わったところで球場を引き上げねばならなくなりました。
再び地下鉄に乗って新長田でJRに乗り換え、大阪へ向かいます。
兵庫で乗り換えた快速はまたしても221系。ラクラクに大阪まで座っていきました。

それにしても自分すごい汗クサい(笑)。ほとんど自分の体臭を気にすることはありませんが、
今回ばっかりは自分でもわかるクサさ^^;。
さすがに日中歩いて迷って、夜は暑い中野球観戦じゃクサくもなりますわな。。
もちろん2夜行で風呂なしがきついのは出る前にわかっていたことで、ちゃんと風呂場も調べ済み。
野田駅近くの銭湯でゆっくり風呂に入ってから、いよいよ大阪から「きたぐに」に乗車します。


急行「きたぐに」。583系で運転される最後の定期列車である。

銭湯を出て環状線で大阪に戻り、わかりにくい改札外のコンビニでビールを仕入れて、いざ「きたぐに」。
自分の寝台にはいったところでさっそく検札がきました。
当初は入善まで乗って、折り返し急行「能登」で富山に向かい・・・という計画だったのですが、
体力的に疲れてしまったのでここで糸魚川までに変更してもらいました。

さて、初めての3段寝台です。
浴衣に着替えるのがもう大変です。下段とはいえ、うまく動かないと頭をぶつけます・・・
ゴロゴロ転がりながらなんとか浴衣に着替えてお疲れ様のビールを飲む。
下段は窓を独り占めできるので、外を眺めながらゆっくりまったり。
京都を出たところまでは覚えているのですが、その先で早くも寝てしまったようでした。

古い車両であるのに、思ったより揺れも少なく音もなく、実にぐっすり眠ることができました。
これが日本の高度経済成長を支えた寝台・座席兼用列車の最後の活躍です。
北陸で普通列車となって活躍するモノもいる中、こいつは優等列車でまだ現役。
いつまでも急行列車で走り続けてもらいたいと強く思うのでした。


Chapter 9 北陸、朝から荒れ模様

狭くても低くても、「横になれる」というのはとっても体は休まるようで、
車掌が起こしに来てくれてようやく目が覚めました。急いで顔を洗って着替え、糸魚川で下車。
ホームで伸びをして缶コーヒーを飲む。疲れは程よく抜けていて、今日も動くかー、という気にさせてくれます。
あまり天気がよくないところが気になりますが・・・・。

折り返し富山方面の電車は6:04発、きれいな急行型475系6両編成です。
北陸はこの475系や、「きたぐに」の583系を改造した419系など、国鉄型車両がまだまだ普通列車で走っています。
大阪圏に次々と新車が投入されるのとは正反対に、北陸の普通列車は長らくこのままです。
現在の雰囲気もかなりいいですが、普通車両の近代化から取り残されている気も・・・。


急行として活躍した後、北陸で普通列車として走る475系電車。

相変わらず夜行明けの電車ではよく寝ます(笑)。
海がきれいなのでしばらくは外を見ていましたが、市振あたりで人身事故だかなんだかで長く停車。
その間にすっかり寝てしまいました。

起きたら水橋あたりで、電車は確実に遅れています。
予定だとすぐに乗り換えて高岡に行って城端線と氷見線に乗車、富山に戻って地鉄線を見るという行程だったのですが、
それが崩れてしまうことになってしまいました。

富山に到着し、所定の電車に乗り継ぎはできたものの、既に富山着の時点で乗り継ぐ電車の発車時刻は過ぎていました。
高校生でいっぱいの419系電車は15分ほど遅れて富山を出ました。

予定では高岡7:45の氷見線で氷見を往復、続いて城端を往復という行程でしたが、
氷見線が1本遅くなり城端線を乗らず、代わりに万葉線と富山港線に乗車するように変更しました。

高岡からは8:13の列車で氷見へ。
城端線と共通運用のキハ58ですが、色がワインレッド。これはなんかイマイチ・・・。
車窓は工場地帯を抜けていきなり現れる海に心奪われましたけども。すんごいきれいです。
短時間でこんな景色を見られる路線も珍しいと思います。

さて、氷見ではマルスの入場券を買うだけで折り返し、途中の能町で下車します。
これはしっかり地図を調べてきたので問題なし!万葉線新能町電停は歩いて5分ほどでした。

しばらく待ってやってきたのはネコ柄の古い車両。ゴトンゴトンゆれながら走るのは、
阪堺線同様なかなか味があります。しかし、お客が少ないのは非常に気になる。
加越能鉄道が経営から手を引いて第3セクターになったほどですから、経営は厳しいのでしょう。
本数が少ないと感じるとはいえ、高岡ほどの規模の町では15分間隔でも十分なのでしょうし。。
などと自分ではどうにもならないようなことを考えつつ、高岡駅前に着きました。
同じ頃、昨日の天気とはうらはらに、雨がパラパラと降ってきました。


高岡駅前に到着した万葉線電車。いつまでも走ってもらいたいものだ。


Chapter 10 荒天中止!

高岡から再び富山に戻り、これからの予定を練ることにしました。
この日は9月3日、全国的に有名な「おわら風の盆」という祭りが、すぐ近くの八尾町で開催されています。
気動車の貴重な運用もあれば・・・なんて思い、行こうかとも考えていました。

が、どんどん雨が降ってきて、そういう気分ではなくなりました^^;。
富山港線までしばらくある時間でおみやげを買い、富山港線を往復した後に地鉄電車を眺めて帰ることとしました。

時間は11:00、駅周辺でおみやげを購入してから富山駅の一番隅にある富山港線乗り場へ。
時刻表では1135Dと書いてありましたが実際には電車でした。おそらく「風の盆」シフトなのでしょう。
岩瀬浜までは淡々と走るのみ。少し走っては停まり、少し走っては停まり、気づけばもう岩瀬浜でした。
折り返す電車にすぐ乗って11:56に富山に到着しました。

天気はこのあたりから非常に激しい雨となってきました。
天気がよければ地鉄のレッドアローに乗ったり、八尾に行きたかった私ですが、
この大雨がすっかりやる気を失わせてくれます^^;。

おまけに長野から乗る新幹線代を除くと使えるお金も残りわずか。
「うーん。。。今から帰れば新幹線に乗らずに昼飯をリッチにできる!」
嗚呼、切ない大雨よ。すべて私のやる気を失わせてしまったのね(笑)。
ひたすら降るばかりの雨を前に、地鉄も八尾も断念していざ帰ることを決めたのでした。
昼飯だけはますのすし・ぶりのすし弁当をひとつづつ買って豪華に攻めましたよ^^;

帰ると決まれば早いものです。サクッと富山12:26発の直江津行き普通列車に乗り、大雨を見ながら昼食です。
まずは有名な「ますのすし」、これは期待を裏切らないおいしさですよね。
醤油がついていましたが(以前はついていなかったような・・・)、そんなものはいらないです。
もうひとつ、今回は「ぶりのすし」を買いました。ぶりの上に大根を乗せた押し寿司ですが、
長いこと富山駅弁を食べていながら初めて食べたのです。
大根のおかげか、かなりさっぱりした味です。「脂の乗った」という感じはしなかったです。

さあ、食事が終われば寝るだけです。
泊を出ると電車はガラガラ、海沿いを走る電車。少し外を眺めながらウトウトするのは気持ちいいです。
この泊から糸魚川あたりの寂れた海岸風景とガラガラの車内、すごく好きな光景です。
天気はますますひどくなってますけど(笑)。


Chapter 11 完成度低し。

直江津からはほくほく線で越後湯沢に抜け、越後湯沢からは水上・高崎で乗り換えて家路につきます。
1時間少しある待ち時間をホームで過ごしたのですが、屋根を打つ雨が激しすぎて、人の声もロクに聞こえません。
これは早く帰るので正解だったような。。

ほくほく線の電車は15:00ちょうどくらいに直江津止め電車で到着。
2両編成の直江津寄りはイベント対応の転換クロス車だったのでそこに乗る。
イスを進行方向に向けていたら運転士に「悪いねぇ」なんて言われてしまったり。
しかし、運転士さんは礼を言うくらいならほくほく線の運賃を私から徴収した方がいいのでは・・・(笑)。
前回乗った時も運賃を取られなかったように思います。
最初のうちは停車中に運転士が精算に来たものですが、今は変わってしまったのでしょうか。
#ちなみに。私は精算が来ればちゃんと払いますが、自ら申請して払うほど人間できてないです。ハイ。


ほくほく線電車。赤帯付きはイベント対応車両。通常車は青帯が入る。


写真を撮ったり、若いカップルに座席を向かい合わせにするやり方を教えたりしつつ、電車は発車しました。
ほくほく線はかなり快適で、普通列車も100km/hは軽く出す。線形も良く、あっと言う間に越後湯沢。
いやー。ほとんど寝ていただけです(笑)。

越後湯沢では1時間20分ほどの待ち合わせですが、
先ほどイスを向かい合わせにしてあげたカップルも同一行程のようで、
ガランとした在来線コンコースで仲良く待っている様子。
私は夕食の駅弁を仕入れます。が、冬に買ってほれてしまった「くるみ山菜寿司」が売っておらず。
あのくるみの風味がなぜか寿司飯にあうのですよ。。これはぜひお試しあれ。
今回は仕方なしに鮭ご飯弁当を購入しました。これも量は少ないですがおいしいです。
お茶があれば鮭茶漬けにもできます。付け合せもお茶漬けを前提にしているような。

さて、いよいよ東京が近づいて参りました。
越後湯沢からは水上行き、115系電車で一気に群馬へ!
水上からは再び115系の高崎行きに乗り換え、高崎からは乗りなれたE231系で大宮へ戻りました。
なぜこんなに端折るのか。それは8割寝ていたからです(笑)。
まあ、この区間は特色ないですし、夜ですしね・・・
ただ、はっきりと言えることは、ほくほく線でイスを向かい合わせにしてあげたカップルは、
水上行きのみならず、高崎から乗った上野行きに乗るまでずーーーーっと同じ車両に乗っていたと言うことです(笑)。
#確かに・・・あそこから東京に帰るルートは限られるけど。。

18きっぷはマニヤだけではなく、一般市民にも広く知られているのだなぁと感じたのでした。
それ故に、リスクを考慮しない使い方をしたりするのかな・・・普通列車が異常に混んでいるのもまた事実ですからね。

おしまいに・・・
なんだか、納得の行くプランニングができなかったというのが素直な感想です。
まあ、18きっぷで乗れる夜行からの乗り継ぎで行ける路線にはほとんど乗ってしまったので、
今後は目的の線区までが退屈になってしまうのではないかと少々不安だったりします。
#まあ、そんな高頻度で出かけることはないとは思いますが^^;

体力的にも、18きっぷ単独で複数日間の旅に出ることは今後はないのでは、と思います。
乗るだけじゃない楽しみを求めるように、確実にスタイルが変化していると思った今回の旅でした。

長い長い文章、ご苦労様でした^^;次は適度に分割して作成します。