98年夏、サザン20周年の楽しい夏休みを迎え、渚園も迫ったある夏の日。
仲のいいお友達と、思いつきで旅に出ることになりました。

旅の形式としてはいつもの「乗り継ぎ行けるだけ行っちゃおう」式。
わたしは一度行ったことあるのですが、同行者の「山。」発言により、高崎線から入って只見線〜磐越西線で、郡山から東北線でもどってくるという計画にしました。が、この計画は当日に丸つぶれでした。

まず、出だしは好調で、運良く臨時列車の時期で、けっこう遅い出発でも群馬新潟の県境(1日5本しか列車がない、18きっぷ泣かせの区間)は越えられるようなので、出発は7:48池袋発の高崎行きに決めました。わたし的にも西武線から乗り換えるだけで楽なので。で、車両がクロスシート車の115系(高シマ・・・新前橋電車区だったと思う)だったので、個人的にはいきなりうれしい(旅って感じでしょ?)。がらがらで余裕で座れたし、いい感じで出発!!
が、調子がよかったのはここまでだった・・・(泣)
途中にトイレに行ったときに、手を洗おうとしてペダルを踏んだら、めっちゃあついお湯が出てきた。これじゃ、手を洗えないやんか!!!うおぅ!!しかも、紙はないし・・・(心やさしい前の方がポケットティッシュのあまりを置いてくれてあったのでなんとかなったが)。前に乗った常磐線にはあったぞ。しっかりしなさい、高崎支社!ということで、ちょっとした波乱がありましたが、9:51に高崎到着♪とりあえず駅の外に出て、銀行探し。ぜんぜんないでやがんのー。見つかったけど。そいで、同行者はお金をおろして、再び改札へ。そこで波乱は起こった。お知らせ黒板に、
「昨日の豪雨の影響で、以下の路線・区間の列車は運休しております。−−只見線全線」
の文字が・・・。乗ろうと思っていた只見線が、運休。しかも、只見線だけ運休。これは、困った。
とにかく、困った。遅い電車で出発してるから新津から磐越西線に行くこともできない。
でも引き返すのもせっかく高崎まで来たんだから・・・ということで、水上行きに乗ってその中で時刻表めくりをすることにした。ちなみに、この水上行きはロングシートの107系ではなく、またしてもセミクロスの115系で、旅気分は最高潮。
で、調べた結果、長岡まで行って、直江津経由で長野にいって、そこから特急で松本まで行って中央線でもどるか、しなの鉄道と新幹線で高崎まで来てもどるかという2つの案がでた。同行者に選んでもらって、松本〜中央線ルートに決定。これでなんとか帰れるぞ。

電車は快調に進み、渋川を出たあたりから山区間に入ります。天気がそこそこよかったので、気分がいい。
トンネルに入ったり川を越えたり。とってもきれいでした。なのに、画像はなし。なにやってたんだか・・・。

山がだんだん深くなってきて、水上到着。普段はここでの新潟方面の接続は昼過ぎまでないところが、夏の臨時運行で、越後中里始発の列車が延長されていて、乗り継ぎが可能です。てくてくと階段をわたって、長岡行きの電車に乗り換え。電車が新潟色になっていて、そろそろ遠くに来た感じがしてきます。


<上・左:水上駅名標。高崎支社は最近新しい駅名標に変えている。が、フォントがちょっと東京地区と違う。>
<下・右:長岡行きの電車。幕が微妙に新しいのになっているのがわかるだろうか、、>

さて、快調に発車した長岡行きは、まず上越国境を越えなければなりません。上越国境は、トンネルの中の駅とかループ線があって変化に富んでいます。とはいっても、ほとんどはトンネルで、外の景色はわかりませんが・・・。


これが、トンネル内の駅、湯桧曽。この隣の駅・土合もトンネル内の駅である。いずれも下り線のみトンネル内。
ちなみにこの画像、もろに車内が反射して映っている。微妙にモザイクがかかっているのは個人的判断による検閲。


で、これが有名なループ線であります。
上り方面の電車は、山下りがきついために、大きくまわりこんでループしてゆっくり下るわけです。
矢印のところがループ線の部分です。


で、そのトンネルも20分くらいで終わり、新潟県へ!トンネルから出ると、温度差で窓が曇って外が見えない〜〜!本で読んだら、トンネル内は1年中ほぼ12〜18度で保たれているそうだ。で、そんなわけで下り坂を下りたところで、越後中里に到着。本来この電車はここの始発で、その関係で時間調整があって15分近く停車!ちょっと外に出て気分転換。ここで、画像をいくつか撮ったりしました。


<上・左:越後中里駅名標。昔ながらの、駅名標ですね。新潟支社管内にはまだけっこう残ってます。>
<下・右:新カヌ(上沼垂電車区)の115系新潟色。前面幕が、バグってますな。>

そして、12:06に、電車は越後中里を出発します。越後湯沢のちょっと先までは山という感じが強いですが、六日町あたりからはずーっと水田。んーーーー、のどかぁ。同行者様は実家のあたりでもこんな風景を見られるらしいので、別段珍しいというものではないそうです(まあ、うちだってとなりは茶畑だけどさ・・・)。
電車は快調に飛ばし、只見線に乗り換える予定だった小出に着きます。前日の雨がウソのようないい天気ですが、残念ながら只見線は、まだ動いてない様子でした。


小出駅。これが乗り換える予定だった只見線の列車である。たぶん、仙台支社会津若松運輸区だかそんなところの所属。
塗装でわかるとおり、元飯山線のキハ58ですね。


長岡が近くなるにつれて混んできて、けっこうな混雑になり、13:14に長岡着。
接続が1時間ほどあったので、そこで、予定変更で乗ることになった特急のきっぷを買って、同行者は本を買いました(わたしは何も買いませんでしたが^^;)。その後、再び改札を抜けて構内に入ります。


長岡駅名標。新潟支社管内の拠点駅はだいぶこの型に変えられている様子で、小出などもこの型でした。

長岡駅は、ほくほく線の開通によって、新幹線〜北陸系統特急への接続が越後湯沢に変わったために特急の本数が大幅に減って、閑散としてました。でも、乗る電車が来るホームにはけっこう人がいた・・・。座れるかなぁ、とか思いながら、折り返しの直江津行き電車が入線。降り客と入れ替わりに乗車。なんとか、すわれたが、どうもこの日乗った電車はどれも混雑していて、落ち着けない。
で、落ち着かないまま電車は出発。直江津まで1時間20分の短めの電車で、これも新カヌの115系(バケットシート改造)でした。
が・・・ずーーーーっと、水田。まわり、水田だらけ。むぅ〜〜〜〜、眠い(^^;ってことで、しばらく寝る。起きたら、柏崎でした。こっからが、この列車のみどころ。きっれーーーいな、海沿いを走ります。天気もいい感じで(前日の豪雨がウソのように)、きもちよーーーく電車は海岸線を進みます。ここらへんは、ほんとうに海・線路という感じで、窓を開けるときっと気持ちいいんだろうなー、とか思いながら冷房の効いた車内から外を眺めていました。


とーーーーーーーーーっても海!!ホームのうしろがすぐ海という、すばらしい駅、青海川駅。

そんなところで、とっても海がきれいで、同行者様にも喜んでいただけた様子。天気もよくって、行った甲斐がありました。
はやいもので、そんなこといってるうちに、もう直江津に着きました。
次の列車までだいたい30分ほどだったのですが、特にすることもないので電車を待ちます。
はるか向こうの0番線には北陸線富山行きが止まっていて、乗りたくてしょうがなかったです(北陸線も、かなりの海路線だから)。
まあでも時間的問題があるっつーことで、しょうがない・・・。
ほどなく折り返し長野行きの普通列車が入り、乗り込みました。

電車は長ナノ(長野運輸区・・・だと思う)の115系長野色。ですが、画像はありません(^^;
途中の二本木ではスイッチバックもあってけっこう変化に富んでます。
しかし、この列車は寒かった。クーラーの効き過ぎも、問題ですね。同行者様、トリハダ大会。かわいそうでした。
窓を開けてあったかい空気をいれたら、うしろのばーさんに「ちょっと閉めなさいよ」といわれた。寒いっつーのに、、、
そんなわけで、震えつつもなんとか長野着。

新幹線開通後はじめての長野駅で、だいぶ変わってました。案内サインがかなり変わっており、わかりやすくなってました。
向こうには新幹線ホーム。「あぁー、あれに乗れば1時間半後には帰れるんだ・・・」と思いつつも、
予定通り名古屋行きの特急しなのに乗り込みます。

これが その特急券と乗車券。

自由席で松本まで行くのですが、のりかえ時間が少なくて、ぎりぎりに乗り込んだわたしたちに座席はほとんどありません。
ここは、別々に座って、ひたすら寝てすごす。気づいたらもう松本で、おぉおぉ、と降りる。
乗り換える電車は小淵沢行きの快速・・・なのだが、特急が少し遅れていたようで、既に駅の発車案内LEDにはその表示がなく、
焦る焦る!「どれだ、どれだ!」とダッシュしていると「ピィーーーーーーー!」と、嫌な予感の笛の音。
急いで階段を降りても既に時は遅し。「小淵沢」とはっきり幕が出ている115系は、ずいずいと行ってしまいました・・・・。

「うおぉ、、、まじでぇ!!!」こんな経験ないものですから、階段にへたり込むむっきぃ!
放心状態は続く。しばらくしてやっと落ち着き、「まあ、なんとかなるだろう」と時刻表で調べ出す。
なんとか20分あとに電車があるようで、なんとか無事に帰れることになり一安心・・・。
1番線に移動して、甲府行き普通列車に乗り込みます。またまた長ナノ115系。19時03分という昼に遊んだ帰りにちょうどいい列車なのか、かなりの混雑でした。
が、混雑も茅野あたりまでで、その先はほとんど人がいなくて、なかなかいい感じでした。混んでたら旅気分も減りますから。
無事に小淵沢着。ここからは八王子支社管内となり、見慣れた駅名板とかが復活。戻ってきた感じを早くも実感(^^;
で、甲府着。ここで25分ほどののりかえ時間があり、同行者様夕食を駅前で買いました。
戻ってきて、ホームに降りると新宿行きの「スーパーあずさ」が入線してました。「これに乗れば1時間後には八王子・・・」と思いつつも、
次に入線する普通立川行きを待ちます。やっと入ってきた立川行きは八トタ(豊田電車区)の115系。横須賀線で有名なあの色の電車です。甲府から石和あたりまではけっこう混んでましたが、それでも座席が埋まる程度で、快適に電車旅ができました。
もう夜も遅くがらがらの電車はまさに「夜汽車」色満載。哀しくなっちゃいますね(^^;

で、そのまま豊田まで行き、豊田で快速東京行きにのりかえ、国分寺で西武線にのりかえて家に着いたのは12時ちょっとまえ。

一人旅もいいけど、たまには二人旅もいいんじゃないかと思ったむっきぃでした。
度重なる波乱も、いつも順調に行くわけじゃないんだぞと、教わった気分で、なかなか楽しかったです。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
以下はこの旅の全行程と、今回の18きっぷ。

池袋748(高崎線普通2825M)951高崎1020(上越線普通731M)1121水上1126(上越線普通8737M〜1737M)1333長岡
長岡1414(信越線普通1346M)1537直江津1600(信越線普通348M)1734長野1741(1030M特急しなの30号)1834松本
松本1903(篠ノ井・中央線普通448M)2052甲府2114(中央線普通570M)2254豊田2257(中央線快速)・・・国分寺