Mar,07th/2001/UP DATE

観 戦 記 35

YMBプロモーション

3月4日(日):奈良市ACTセンター

(16時30分試合開始)



未知なるプロレス団体YMBプロモーションを観戦してきました。
 
以前からウワサは聞いていたが、
関西の弱小インディを放っておく訳にはいかないo-chanと相方は
奈良まで遠征する事になった。
 
先日の全日@大阪でMasaくんに見せてもらった
某WEBサイトをプリントアウトした資料より
まずは、会場であるACTセンター探しから始める。
 
近鉄あやめ池駅まではすんなり行けた。
しかし、付近のコンビニの店員に聞いても、ACTセンターなんて誰も知らない。
近くの『スーパーいそかわ』の駐車場に車を止めて付近を探索していると
4人組の若い兄ちゃん達がいた。
彼等に聞くと『商店街のアーチの左側のビルです』と、
ぶっきらぼうに教えてくれた。
 
さっそくそこへ行くと『ACTセンター』と書かれた看板が立てられていた。
するとさっきの4人組が中に入って行く。
『ひょっとしてヤツらが選手?』
『関係者やったら、もっと丁重に案内せんとなぁ・・』
相方とそんな事を呟きながら開場を待った。
 
開場内からは練習中なのか受け身を取る音が漏れている。
そうこうしている内に、観客も増えて来た。
開場前だと言うのにすでに10人は並んでいた。
 
しばらくすると関係者らしき人物が出て来て
携帯灰皿を片手にタバコを一服。
なんか変なオッサンや。
『しばらくお待ち下さい』と、そのオッサン。
我々も含め開場待ちしている観客から質問攻めに遭うオッサン。
 
『YMBって何の略称なんですか?』
『あ、わからないです。』
『マスコミとか取材に来たりするんですか?』
『あ、わからないです。』
『今日は何試合あるんですか?』
『あ、わからないです。あ、いや、たぶん5〜6試合だと思います。』
 
なんか様子がちょっと変。
『こんなオッサンとまともに話し出来んワ・・』
そう心の中で呟いていると、オッサンはドアをノックしだした。
中から鍵を掛けられて入れないのだ。
 
『開けて!』と、オッサン。
『誰や?』と、中から声がする。
『オレです。』と、オッサン。
 
どうやらYMBの合い言葉は『オレです』みたい。
そのやりとりを見ても面白い。
やはり未知なる団体・・・ただものでは無い感じ。
 
そして定刻の4時15分、入場料¥3000を払い
期待を胸に我々はACTセンターの玄関をくぐったのです。



▲近鉄奈良線あやめ池駅から徒歩3分。
あやめ池商店街のハズレにACTセンターはあった。
 

▲近くにある『スーパーいそかわ』の有料駐車場に車を止める。
 

▲『ATCセンター』と言っても、それはマンションの1階だった。
普段はダンス教室らしい。ちなみに2階はパーマ屋さん。
木の立て看板はYMB側がこの日のために設置したシロモノ。
 

▲入り口にはここが会場である貼り紙が。
また『久々の東京遠征決定!!』なる宣伝も。
 
ちなみに7/14:板橋区産文ホールで19:45開始である。
料金は全席自由で¥3500。
メインのカードは
ダーク・ウルフvs不幸の女神・ザ・アメリカン
 

▲4時15分開場だが、開場前には御覧の様な熱狂的マニアが列をなしていた。
ちなみにo-chanと相方が1番乗りだった!!



▲一応グッズ売場もある。
熱狂的マニアが一通り目を通すも、この時点では全く売れない。
 

▲リングはやはり無かった。
触ってみたが、センベイ布団の上にブルーシートを掛けている様だった。
棚の上とかは、散らかったまま。
 

▲会場に足を踏み入れると本部席には
リングアナのGONDAWARAとスタッフらしき少年?が座っていた。
GONDAWARAは巨人マニアらしく、巨人のハッピを着ている。



▲試合前、YMBのエースであるダーク・ウルフが挨拶。
『奈良の平和を守るため今日も闘います!!』
と宣言!!

■第1試合1/05■

▲ザ・マイティ(時間切れ引き分け)X(ミイラン?号)▲
 
 
▲青覆面マイティの正体はどう見てもチケット売ってたオッサンだ。
力の入っていないストンピングが印象的。
マットの端に手を伸ばすと無いはずのロープを掴んで
ロープブレイク。
そんな攻防が続き客席から失笑が漏れる。
 
 
▲数分後、なぜかリングアナはゴングを鳴らした。
そう!この試合は5分1本勝負だったのだ!!
あわててチラシを確認してみると、確かに書いてあった。
ん〜〜、謎に包まれていたYMBのベールが微かに剥がれていく・・・。
 
この試合のMPEGムービーはここをクリック!!(232K/10秒)

■第2試合1/15■

●ミイラン6号(片逆エビ固め)TOM×
 
  
▲ミイラン6号は、どう見ても1試合目のミイランがシャツだけ変えた様に見える。
棚からエロ本を取り出したと思ったらパラパラとめくり、TOMに見せだした。
するとTOMは勃起してきたのか股間を押さえてダウン。
 
   
▲今度は客席にエロ本を見せだしたミイラン。客席からどよめきが起きる。
そして自分で見ているうちに勃起してきたのか股間を押さえてダウン。
 
  
▲しかし、それだけでは終わらない。イスを使った攻撃も見せてくれる。
最後は片逆エビでミイランの勝利。


▲終了のゴングが鳴った直後、新規の客が入ってきた。
すると一目散に入り口に向かってチケットを売る。
で、客席に向かってピースサイン。
 
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■第3試合1/30■

●山本康二(腕ひしぎ逆十字固め)JET嶋村×
 
  
▲今大会で唯一のマトモな試合。さながら空手vsプロレスの異種格闘技戦。
パンチやキックもビシバシ決まっていた。
 
 
▲常連のマニアの一人が
『メイン以外でこんな試合らしい試合を見せるのは初めて』
と、教えてくれた。
ちなみに教えてくれた常連は、奈良市内でプロレスショップを経営しているとの事
 
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■第4試合1/45■

●アウストラロピテクス(KO)キョンシ〜×
 
 
▲キョンシ〜は映画さながらの動きしかできない。
ごらんのポーズで壁と壁を行ったり来たり・・・。時には立てた机に当たったり・・。
しかし、ごく稀に相手に当たりダメージを与える。
 
  
▲突如、キョンシ〜が爆竹に火をつけて客席に投げ込んだ!!
しかし、火は消えて不発に終わってしまう・・。
アウストラロピテクスは投げられたソーセージをひたすら頬張る。
 
 
▲延々とキョンシ〜ジャンプを続けるが、
最後は壁にぶつかって倒れ、そのまま立てずにKO負け。
 
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『ここで10分〜20分の休憩とさせていただきます』
と、コールがあった。
時間設定はいい加減だが、そこがほのぼのとしててイイ!!
以前は『マット調整のため・・・』とか言ってたらしいが
調整なんかしてなかったそうだ。
そういうコールが聞きたかったのだが・・・・。
 
試合中、レフェリーの立ち位置が悪く、写真が撮りにくいので
レフェリーに
『写真撮るんで、ちょっと立ち位置考えてくれる?』
と言ってみた。
すると案の定『わたし、レフェリーじゃありませんから・・』との返事。
オイ!オイ!さっきまでレフェリーしとったやろ?
やはりどこか変!!ついでにズボンの履き方も...。
まともに話しでんワ・・・このオッサン・・・。



▲売店には『誰も履きたくない有刺鉄線シューズ』が
¥2000で売られていた。
 

▲なんとウルフが高校時代に愛用していたTシャツには
¥70000の値が!!
誰がこの値段で買うのだろうか?
よくみると『YAMABE』(ウルフの本名/山辺?)と書いてある。
だからYMBなのか??
 
Masaくんからの情報によると
ヤング・マーシャルアーツ・ビックレスリング
が正式な名称らしいが・・・.



▲メインの公認凶器の1つである有刺鉄線バット。
やや巻きが浅い。
 
  
▲メインの前に盛上がる熱狂的マニア。
この日の観衆は20人。立見も出る程の盛況だ。
常連さんの話によると、過去に4人という日もあったらしい。
また、せっかく来たのに『中止』の日もあったそうだ。
 
マスクとハッピ姿のせいか撮影攻めにあっているマニアの姿も。
写真右は小さなカップ(スポンサー提供?)と一応ゴングらしきモノ。

■第5試合1/無制限■

スクランブルバンクハウス・エニーウェアストリートファイトデスマッチ

●ダーク・ウルフ(体固め)”惨殺魔人”ネギ人間×

  
▲プロフィールによると
『奈良市あやめ池町の畑に生息し農作物を荒す怪人。
年々被害が拡大する傾向にあり、困り果てた住人よりSOS。
性格は極めて凶悪。ネギの匂いにつられ、ごくまれに畑以外にも出没する。』
と、書いてある。
それを退治するのがYMBのエースであるダーク・ウルフという設定だ。
試合開始数分後『外行くぞ〜〜!!』と言うウルフの掛声と供に
戦場は会場の外に移された。
まずは近くの『スーパーいそかわ』で仕入れたと思われる大根攻撃!!
 
  
▲近くの電柱、民家の石垣、2階のパーマ屋・・・
その名の通りエニウェアな闘いが繰り広げられる。
『どこへ行きたい〜〜〜??』というウルフの問いかけに
『駅〜〜!!』『いそかわ〜〜!!』と、観客が応える。
しかし、結局どこへも戦場は移されず、会場内に戻ってしまう。
『いそかわ』で暴れてほしかったなぁ・・・
と、思うo-chan。
 
  
▲場内に戻ると今度はウルフが自転車を持ち込んだ。
公認凶器の有刺鉄線バットも、やっと日の目を見た。
ウルフが自転車のタイヤを触っているが、これもロープブレイクなのである。
しかし、デスマッチにブレイクは無いのが普通だが・・・。
そんな事はどうだっていいか・・・。
 
  
▲『シャンソン個人レッスン』の立て看板まで持ち出す始末。
 
  
▲売店からタオルを持ち出し凶器に使うウルフ。
で、ここで試合中にもかかわらず即売会が始まってしまう。
『¥1000でど〜だ!!』観客に¥1000コールを強要するウルフ。
しかし観客からは『¥500!!』とディスカウントの声が。
するとウルフも¥500で商談を成立させてしまった。
 
  
▲次は有刺鉄線シューズを持ち出し『¥2000でど〜だ!!』と、ウルフ。
誰も欲しくないのか会場は『シ〜〜ン』と静まり返る。
しかし、ハッピを着たマスクマンのマニアと¥1000で商談成立。
マスクの目の部分がメッシュなので、金を取り出すのに一苦労のマニア。
その間、ウルフは『もう片方あんねん..』と呟きながら売店へ取りに走る。
 
  
▲最後はみちのくドライバー2でネギ人間退治に成功したウルフ。
試合後のマイクでは次回奈良大会(5月)と、
7/14東京遠征のPRで締めた。
 
この試合のMPEGムービー1はここをクリック!!(232K/10秒)
この試合のMPEGムービー2はここをクリック!!(232K/10秒)
ウルフの試合後コメントのMPEGムービーはここをクリック!!(232K/10秒)




▲試合終了後には選手のサインを貰う熱狂的マニアの姿も。
彼は関西地区のインディ会場の常連らしい。
ちなみにコレはTOMのサイン。


はっきり言ってレベルは低いってモンじゃない。
しかし、レベルなんてものでは測れないのがプロレスの奥の深さでもある。
そもそもプロレスは大衆娯楽。客を楽しませてナンボの世界。
その点では、しっかり楽しませてもらった。
 
欲を言えば入場料が高いかな?
¥1000位にしてくれれば、o-chanとしても常連になりたいと思う。
 
百聞は一見にしかず・・・
プロレスファンなら、一度はこういうプロレスも見ておくべきだと思う。
WEBサイトやマスコミの情報だけでなく
自分の目で見る事で、新しい発見があるはず・・・。
 
YMBもライブで見る事によって、その面白さが伝わると思う。
 
世界最大のイベント『レッスルマニア』から場末の『どインディ』まで・・・。
 
なんか、自分のプロレスの幅が広がって行く喜びを
ヒシヒシと感じた1日となった。

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