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水上の鷹
 
 
 
 
風と光が追いかけっこ
あたしはあんたと隠れんぼ
鬼は誰
鬼はあたし
あたしは逃げる
あたしはここ
逃げるは誰
逃げるはあんた
あんたは追う
あんたはどこ
風と光が追いかけっこ
あたしはあんたと隠れんぼ
凪の時間とじゃれあいながら
水と空をかけめぐる
 
 
まーちさんへSEE MORE5555メモリアルの贈り物。
ヨコハマ買い出し紀行の「ミサゴ」をイメージして。

 
 
 
 
 
『はる』
 
 
 
 
 
 
 
 
ゆきがとけたから
        ねぇ、おおいそぎ
         いちにちなんて
         いってらんない
      こんなにまっていたの
         きたのくにには
           ながいふゆ
    あさのかたくななつぼみは
       おひさまにであって
いまにもこぼれおちんとひらくとき
   うめもさくらもねぼすけさん
         あとであわてて
        はっぱとでといで
あたしはいちばんのりのつつじだよ
   こぶしのはなにもまけないよ
だって、はる。
 
(1999/4/27)

 
 
 
 
 
 
 
 
ことだま
 
 
 
 ことのは の うみ
      たゆたい
       ながれ
       あがき
      いきつぐ
だれ も みぬ もの
しふく の かんのう
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
調律・改
 
 
きりきりきりりと巻上げられた
鋼の線を張り詰めさせて
倍音の波が 呼び合い 響き合う
 
 
どんな歌だって
私は歌える
あなたの指が打ち叩く
その想いのたけを
歌いあげる
 
 
高らかな声でファンファーレを
優しく甘い声でセレナーデを
哀しみの声でレクイエムを
 
 
どんな歌だって
私は歌える
あなたが奏でるごとに
張り詰めた心を和らげながら
 
 
そしていつか調律も忘れたころ
私の声はあなたの声に重なる
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
つきよ
 
 
 
満月がささやく
あまい眩いを呼び起こす
ざわめく血潮の叫びを軋ませながら
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
こころみだされるもの
 
 
 
 
ふきあれ て
 
あめ と とも に
ながれて ゆく 
いくせん の
はなびら
 
まいちり まいあがる
あだなす は 
くれない の いかずち