こと座 Lyra


Lyra

プトレマイオス(トレミー)の48星座。 夏の大三角形をつくる3つの星のうち、天の川の西側にあるのが、 こと座の1等星のべガである。

ギリシャ神話では、オルフェウスが持っていた「たて琴」である。 オルフェウスは、日の神、アポロンと音楽の女神ムーサイのカリオペの 子供で、その琴の音には、人間はもちろん、森の動物や草木も聴きほれ、 川も流れることをやめてしまったという。
オルフェウスの妻エウリディケが毒蛇にかまれて死んだとき、 オルフェウスは、エウリディケにもう一度生命を与えてくれる様 お願いするため、地獄の王プルトンの前で琴を奏でた。 プルトンは、地上に帰るまでは絶対に後ろを振り返ってはならない という条件をつけて、でその願いを聞きいれた。 いよいよ洞窟から地上に出ようとしたその時、 オルフェウスは嬉しさのあまりつい後ろを振り返ってしまい、 エウリディケは2度とは生き返らなかったといわれている。
こと座には他に、音楽家のアリオンが持っていた「たて琴」であった という説もある。

1等星のべガは、はくちょう座のデネブ、 わし座のアルタイルとともに夏の大三角形をつくる。 べガとアルタイルは、それぞれ七夕の 織姫星, 彦星 としても有名。 べガは「落ちるわし」という意味。 また、琴にはめ込まれた宝石ともいわれている。

中国の七夕伝説では、織姫(べガ)は、世界を治める神天帝の娘の 織姫とされている。 織姫は、牛飼いの少年(彦星)と出会ってから、はたおりを怠けるようになった。 このため、天帝は7月7日の夜だけ 2人が会うことを許すことにしたといわれている。

球状星団M56や,リング星雲の名で知られる惑星状星雲M57などがある。

M56/球状星団
M56=NGC6779
CN-212ニュートン焦点(トリミング)
リング星雲/惑星状星雲
M57=NGC6720
CN-212ニュートン焦点(トリミング)

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