悲しき別れ:美由紀編

・・・・・・・とんとん・・・・・・・・

美由紀・・・・・入るわよ

何?お姉ちゃん、私、今忙しいんだけど

まったく、少しは、休憩入れたら?
何時間やってると思ってるの

いいでしょ、私は、受験生なんだから

そんなに東京の大学に行きたい訳?

私、東京には行かない
地元の大学に行くから

えっ?
何で?・・・・だって、美由紀あんなに東京の大学に行きたがってたじゃないの

いいでしょ別に気が変わっただけよ

気が変わったって、美由紀・・・・・・・・・あんた

な、何よ・・・・もう、いいから出て行って私、勉強してるんだから

ちょ、ちょっと美由紀・・・・そんなに目くじら立てなくても
わかったわよ・・・・・・・でも、美由紀

何?

男に振られたからって自棄になって勉強しても身に付かないわよ

お姉ちゃん!
それ以上言うと私、怒るよ

はいはい、じゃあ、出て行くけど少しは、身体休めた方がいいよ

・・・・・・・・・・・・・・・ばたん・・・・・・・・・・・・・・

そんな事お姉ちゃんに言われなくたってわかってるわよ
でも、しょうがないじゃない
私には、もう、勉強以外何も残ってないんだから
それに私は、お姉ちゃんと違うんだから
彼氏に振られたからってすぐに新しい人を好きになんてなれないよ
だって、あの人は、私にとって初めて好きになれた男の人だったんだから
・・・・・・・・やっぱり、男の人って、私みたいな地味な女の子って好きじゃないのかな?・・・・
だから、あの人も他の女の子を好きになっちゃったのかな?
ふう、いくら考えても答えなんか出る訳無いよね
も、もう、あの人は、私には会いに来てくれ・・・・・ないん・・・・・だから・・・
・・・や、やだ、涙が出てきちゃった・・・もう、泣かないって・・・きめ・・・て・・・たのに・・
・・・うっうっうっ・・・私、私、本当は、あなたと別れたくなかった・・ずっと側に居させて欲しかった
・・・・・どうして?・・・・どうして、私じゃ駄目なんですか?・・・・どうして・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
終わり
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