悲しき別れ:妙子編
とんとん・・・・・妙子、開けるよ
・・・・・・・がちゃ・・・・・・
おやおや、電気も点けないでどうしたんだい?
何でも無いからあっちにいってて
何でも無いったって、お前・・・・もしかして、東京に行って何かあったのかい?
いいから、一人にして・・・・・・お願いだから
・・・・妙子(お前、もしかして)・・・・・・わかったよ・・・・
それじゃあ、母さんは、下にいるから今日は、店番しなくていいからね
・・・・・・・・ばたん・・・・・・・
・・・・・とんとんとん・・・・・・
うっ、うっ、うっ・・・・ごめんなさい、お母さん・・・・今は、誰とも会いたくないの
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(ごめん、妙子、他に好きな子がいるんだ)
そ、そう、な、なんとなくわかってた
あなたの態度が変だって事に・・・・・・・
・・・ねぇ・・・・いつから・・・・・その人と・・・
(・・・・・それは・・・・・)
ううん、いい、言わないで・・・・聞いたら私、あなたの事を嫌いになっちゃうから・・・
(・・・・妙子・・・)
ねぇ・・・・たまにでいいから・・・・あなたの事を好きだった幼なじみの女の子がいた事を思い出してね
それじゃあ・・・・・・・・・・さようなら・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私、あなたの事が本当に好きだったんだよ
あなたが私の家に居た時からずっと・・・・・・・
今更こんな事を言ってももう、遅いね
あなたの心を繋ぎとめられなかったんだもんね
あ〜あ、この、手編みのセーターも無駄になっちゃったね・・・・・クリスマスのプレゼントに編んでたのに・・・・
・・・・・・・・・・・・・これが夢だったら良かったのに・・・・・・これが・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今日だけは、泣き虫になっても神様は、許してくれるよね・・・・・・・今日・・・・だ・・・・け・・・・・・は
・・・・うっうっうっ・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
終わり
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