２４、死者を呼び出す霊媒

Ｑ．	死んだ人を呼び出せるという霊媒は本物ですか？
Ａ．	まず、本物はいません。なぜかと言いますと、人は死後の世界に入りますと、それぞれにふさわしい世界に暮らしています。そのために、地上の霊媒が呼んだからといって、わざわざ、地上に戻れる霊魂はほとんどいないからです。たとえば、辛く苦しい世界に入っている霊魂の場合は、簡単にその世界を出られるくらいならば、すぐにも出たいはずです。出られないからこそ、そこにいます。ですから、そうした霊魂が地上に来て霊媒の身体に入って語る事はできません。また、上の方の世界に入りえた霊魂も、そこでの生活があります。そのため、簡単には戻れないようですし、地上に戻る事は霊的な退歩につながる事もあるようで、上位の霊魂が、なかなか認めてくれないそうです。
Ｑ．	では、運よく、戻って来た霊魂がいれば可能ですか。
Ａ．	まず無理です。霊魂にしてみると、霊媒の体は他人の体です。自分とは身長も違います。その上、霊媒の脳には自分とは異なる情報が詰まっています。ですから、よほど練習しないと、話せません。
Ｑ．	それでは、呼び出せば誰でも呼んでくれるという霊媒は全て演技ですか？
Ａ．	そうでもありません。本当に霊魂が入っている場合もあります。しかし、その場合は霊媒の側にいつもいる霊魂が、霊媒の体を使って演技していると思えます。また、霊媒は霊魂が入っているつもりでいても、実は霊媒の無意識の意識が霊魂のごとしに語っているというケースも有りえます。
Ｑ．	では、死んだ人を呼び出す霊媒は全員偽者ですね。
Ａ．	そこまでは言えません。何かの理由で、その時、霊媒の側に呼びたい霊魂がいて、その霊魂が最初はうまく行かなくても、一生懸命に頑張って話すことがあれば可能です。
Ｑ．	ということは、世界中を探せば、そうした本当の霊現象もあるでしょうが、その霊媒であっても、いつもそうした事が起きるわけではない、という事ですね。
Ａ．	そうですね。少なくとも、他界した自分の親を呼んでほしいと言っても、それができる霊媒はいないはずです。
Ｑ．	分かりました。