(01.02.06) 霊術室のご案内へ








 一般の人が行なう「まじない」は、普通は霊術として扱われてはいません。それでも、まれにですが、霊術と呼べる場合があります。

 全国各地にはいろいろな「まじない」が残っています。これらは、普通はただの迷信だと思われています。ところが、必ずしも全てが迷信とは限らないのです。なぜかと言いますと、霊魂がそれを応援する場合が、まれにあるらしいからです。

 たとえば、よく耳にするところでは、「チチンプイプイ」という「まじない」があります。ある子供が、その「まじない」を唱えると何でも望みが叶う、と信じていたとします。普通はいくら唱えても何も起こりません。「チチンプイプイ」は単に言葉にすぎず、それを何度も唱えたからといって、それでどうなるものでもないからです。

 ところが、どういう理由かはともかく、そのまじないに関心を持った霊魂がいると話は複雑になります。

 仮に、ある霊魂が何らかの理由でその子が大変好きだったとします。その子が泣きたくなると、必ずそばに寄って慰めてやりたい、と思っていたとします。その霊魂はだからといって姿を見せられるわけでもなく、どうする事もできません。

 それなのに、ある時、「チチンプイプイ」というまじないを真剣に唱える子供を見てかわいそうになり、何とか望みをかなえてやりたい、と動き出したとします。

 そうなると、実際に望みが叶うことがありうるのです。

 実際、霊魂は別の世界の住人です。物質の体を持っていません。ですから、いくら望みを叶えようと思っても、そんなに簡単ではありません。いえ、むしろ、ほとんど何もできないことの方がずっと多いでしょう。

 ですが、望みの内容次第では出来ることもあるかもしれません。

 つまり、おまじないを信じていて、小さな事でも、願いが叶ったのではないか、と考えてくれる子供の場合は、大人ならば見落としてしまったり、偶然の一致で済ましてしまう事でも信じることがあります。それが霊魂を喜ばせ、長い付き合いになるようなこともあるそうです。

 ですから、実際には、子供も成長するにつれて、おまじないは、迷信とか、偶然とかで済ますようになってしまい、霊魂の力はその分、理解できないようになってしまうと思えます。ですが、客観的に言うと、まじないも実際に多少の効果が出ていることがあり得るのです。

 もっとも、普通の人がいくら「チチンプイプイ」と何十回唱えても甲斐はありません。霊魂の関与がなければまじないは無力なのです。

 いかに、念の力が強い人であっても、その念で人を傷つけることはできても、望みを叶えるということは無理でしょう。  

 大まかに言えば、霊魂と強く密着し、何かの目的のために霊魂を走らせることができる人、それが霊術を専門的に行なうことができる人なのです。

 更に言いますと、複数の霊魂を自在に動かすことができる人達、それがプロの霊術家である、とも言えるのです。


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