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05 霊魂を科学する?


 『心霊科学』という言葉があります。これは、『霊媒』と呼ばれる人を使って、霊魂が実在するのかどうかという霊的な事を科学しようとした人達が使った言葉です。つまり、科学的に霊魂を研究しようという発想です。これは、うまく行けば実に人類にとって有用です。

 しかし、現実は簡単ではありませんでした。日本でも、何人かの有名な霊媒が現れて実験に協力したのですが、結果はむしろ、詐欺師のように言われ傷ついてしまった人もいたほどでした。人間を使う実験というのは実に困難な事だったのです。

 霊媒の回りで物が勝手に動いたり、霊と思われる存在が話したり文字を書いたりするのです。それを霊魂のした事なのかどうかと、学者の人達が探ったわけです。霊媒が手を使わずに、椅子や机を動かしたり、他の物品を動かしたりするという現象の場合は、トリックの可能性があります。ですから、研究する人は常にそれを疑います。ところが、霊媒達はいつも暗闇か薄暗い所でばかり、それを行なうのでした。批判的な研究者達にとっては、それはどう見ても、トリックをする為に見えたのでした。

 しかし、霊媒にしてみると、それはむしろ必要な条件なのでした。物が動くのは、人体から出る『エクトプラズム』が作用して起こる現象らしいのですが、そのエクトプラズムは明るい所では使えない、という理由があったのです。

しかし、それは、否定する人達には通用する理屈ではありませんでした。否定する人達は初めから詐欺師を見る目で霊媒を見つめています。そんな話を鵜呑みにするはずもありません。 どれほど多くの霊魂現象と思われる事が起きても、どこかにトリックがある、という事にしかならなかったのです。立派な霊媒とはトリックが見破りにくい霊媒だったのです。

 これは、日本でも同じでした。トリックをさせない為に、裸にされたり、口に水を入れて話せなくさせられたり、一人の人間としては屈辱的な事を要求されても、実験に応じた霊媒達は、結局、大きな成果は出せませんでした。人類全体にとって大事な仕事と思えばこそ協力した人もいたことでしょう。にもかかわらず、否定派からは詐欺師扱いされますし、肯定派からも、お金を取れば、売名行為だとか、真の霊媒はお金を要求しないとか言われ、軽蔑される事すらあるのでした。

 貴重な時間を割いているのに、お礼さえ言わない人達の為に、大事な人生を犠牲にする人はいないでしょう。日本ではいつの間にか、優秀な霊媒は消えて行ったのでした。

 残念ながら、科学的な研究は困難だ、という事だけが分かったと言えましょう。

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