霊 的 進 歩

5.霊的な進歩は人生の目的? (2000.09.08)
霊的に進歩する事は人生の目的なのですか。



 厳密にいうと魂としての目的と言えるでしょう。地上の人生はほんのわずかです。
人間は死後の世界に入ってからも長く生き続けなければなりません。その長い魂の歴史にとっての大きな目的と言えるでしょう。
では、この世で生きる上で、一番大事な事はやはり、霊的な進歩と言えますね。


 霊的な進歩の意味を広く捉えればそうです。でも、狭い意味で考えると的を外す事があります。
どういう事ですか。















 確かに霊魂としての人間が地上で生きる上で一番大切な事は、霊的な進歩と言えます。そして、そのためには、霊的なカルマの解消が前提になります。

 しかし、もう一つ忘れてはならないのは、それは自分だけの事を考えていても達成できないという事です。
 たとえば、仮にある宗教の修行をすると霊的に進歩できることが分かったとします。Aという人はそれが人生の目的だからといって、山に籠って死ぬまで下りて来なかったとします。
 こうしたことになると、高級霊魂はそれを正しい道とは言わないのです。なぜなら、人は大勢の人達と交わらないと解消しない霊的カルマを持っていることが多く、山に入って出て来なければそれが解消できないからです。
 また、山の中でいくら偉くなっても、それが世の中の人達に役に立つ訳ではありません。ですから、個人として、真剣な修行があれば、それに応じて指導霊も担当しますが、大勢の霊魂が協力してくれるとか、更に偉大な霊魂が力を掛けてくれることはないのです。
 個人としての進歩は立派です。けれども、それはあくまでも個人的なことに過ぎません。個人には個人としての霊魂しか関与する価値がないのです。
それでは、もっと、大勢の人達に役立つような修行が必要なのですか。



 修行自体は個人的なものです。けれども、それを後輩達に学んでもらい、より大勢の人達が進歩を得られる事が大切なのです。そうでなければ、真に高級な霊魂は力を降ろされないのです。


そうなると、大勢の人達が修行(トレーニング)を実習できるように、事務的な手伝いをするだけでも貢献したことになりませんか。





 もちろんです。簡単な手伝いをした人の方が、山に籠って壮絶な修行をしている人よりも高級霊魂の注目を集めるようです。
 つまり、霊的な進歩が魂の目的といっても、自分だけの事を考えているのであれば、自分だけのために受験勉強をしているようなものなのです。その人のためにはなるでしょうけれども…。
努力は確かに立派ですけれども、他人には関係がないということですね。




 霊的に高級な霊魂方の特徴は、何といっても、愛が深いことです。苦しんでいる人間達のために、自分の霊的な成長を下げてまでも地上で活動なさっておられます。そうした事を考えますと、やはり、自分だけの霊的進歩を考えるのではなく、団体やグループに属して、他の人達の手助けをするような人でないと、本当の意味で進歩はしないのです。


つまり、自分だけで山に籠ったり、修行の本を読んで独習しても、真に高級な霊魂の協力はないので、それほどの進歩はしないという事ですね。





そういうことです。仮に誰かが霊的なトレーニングを知ることにより、将来、霊的な成長を得ることができたとします。そうなれば、それを教えた人は実質的にはその人を救ったも同然と言えます。
 ですから、そうした行為は大切なことであるばかりでなく、その人の進歩にも役立つのです。
分かったような気がします。




 ただ困るのは、この信仰にはいれば必ず救われると言って詐欺をしたりする団体があることです。初心者はなかなか団体の善し悪しが分かりません。ですから、正しいと思って真剣に活動し、大勢の人に布教したら詐欺だった、などということが現実にあります。
  それが、霊的な活動の足を引っ張っています。
一般の人達が霊的活動に警戒心を持ったり、誤解したりするのですね。
 そうです。
まず、しっかり霊魂を勉強して騙されないようにしたいと思います。
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