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スポーツカーの助手席に乗る女性の心得

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あなたが女性だということでココを書くので、男性は屁ーでもこいてなさい。
これからお読みいただく内容は、非常に重要な事柄です。
たとえばスポーツカー乗りの彼氏がいる場合。あるいは好きな男が
スポーツカー乗りの場合。これらの時に必ず役立つので、じっくり頭に叩き込みなさい。
もちろんこの場合の『スポーツカー乗り』とは、我々のようなスポーツカー狂信者なので
普通のそこらへんのしょーもない『ちょっとスポーツカーが好き』な青年とは違う。
そこんところを理解して読んでいただければモア・ベターよ!




1.服装

スポーツカーの助手席に乗る際には、軽快な服装で乗り込んでいただきたい。
もちろんピアスやネックレス、そういったアクセサリーの部類はハズしてほしい。
ちょっとGが掛かってハズれてしまうようなアクセサリーは何かと困るのだ。
それはまあ、人それぞれ事情があるのだが、とにかく困るのだ。
「あんた。何これ」と言われるやないか。
いや、そういうことではない。決してないぞ。だがとにかく困る。
ハズれたりして、それが気付かなかった場合、次に違う人を乗せたら恥ずかしいやないか。
「あ。女乗せてたんやな」と思われるではないか。
これは男友達に見られても恥ずかしいものだ。そして座席の下に落ちても拾うのが面倒だ。
ワシに面倒なことをさせるなおまえら。
いや、ワシのことやないわ。



とにかく、スポーツカーに乗る時は軽快な服装で良い。
穿きなれたGパンとスニーカー、そして荷物も少なく乗って欲しい。
ミニスカートはOKだ。これはひょんなことから、嬉しいハプニングが出る可能性がある。
どんどん穿いてくれたまえ。
冬場のファーコートは絶対にダメだ。毛が付着するとコロコロで取らねばならん。
非常にめんどくさい。なので、冬場はダウンジャケットや革コートで乗ることだ。
こうすれば「なんて気の利く子だ」と思われてキミの印象も松坂の年俸並みに大幅UPだ。
セレブを気取ってスポーツカーに乗ってはいけない。あくまでスポーティーな格好を心がけよ。
でもって、スポーティーでも、ちょっとセクシーだったりするとオッサン嬉しいけどね。
ヘソ出しとかね。
おっと、これは個人的な願いであった。失敬。




2.持ち物

先にも書いたが、なるべく物は少なくしたまえ。
今日のレースシーンでは1グラムの軽量化に命を懸ける設計者ばかりだ。
いかに軽量にするか、いかにパワーウェイトレシオを稼ぐかが命題となっている。
そのようなレース魂がフィードバックされたスポーツカーに、重量物を持ち込むなど
もってのほかである。鏡なんかいらん。化粧直しはルームミラーで行え。
ライターもいらん。クルマに付いとる。


飲み物なんか持ち込むな。こぼれたりしたら一体どう責任を取るつもりだ。
お菓子もだ。ポロポロとこぼれたりしたら、どうやってオトシマエつけるんだ。
髪を梳くブラシも不要だ。どこの世界に戦場にブラシ持って行くヤツがいるんだ。
スポーツカーは走りそのものが戦いなのだ。
キミと彼氏が甘い時を過ごす、そんな生ぬるいファンタジーな世界ではない。
できれば手ぶらで乗り込んでほしい。
だがレーシンググローブでも持って来た日にゃ大喜びだ。
何すんねんやろ!!?っちゅうドキドキ感も味わえる。そんなヤツおらんか。


WRCのナビゲーターのような役割を果たすのよ私は!!くらいの気概が欲しい。
とは言うものの、公道を走る限りはある程度は許そう。
よっしゃ、ほんならこういう風に決めようじゃないか。
縦×横×高さ、合計で70pまでだ。重さは2kg以下。これで十分だろう。





3.乗り方

スポーツカーのドアの横に突っ立っていても一生ドアは開かない。
自分で開けるのだ。そんなの基本だ。誰もキミのために動いてはくれん。ナメんな!
そして素早く開け、オシリを滑り込ませ、足を揃えて小さく折りたたんでどこにも
接触しないように乗り込め。乗ったら、即ドアを閉める。自分で、だ。
しかも中途半端なチカラで半ドアなんかにならんようにする。
だが、ドアがひしゃげるほどチカラいっぱい閉めてもいけない。
怒ってるんかと思ってこっちがビクビクするやないか。
簡単に言うと、刑事が現場に向かうような気持ちで乗り込んでいただきたい。



速く、スムーズに、確実に。これが基本だ。
乗り込んだらシートベルトだ。これは的確に行ってほしい作業である。
モタモタしていては出発時間が10秒ほどロスしてしまうことになる。
もしもキミが彼氏のクルマに乗る場合は、彼のクルマの車種などは当然研究して
おかなければならない。どの位置にシートベルトがあり、どのように引き出せば
早く装着することが出来るのか、くらいは予習しておくことだ。
なんなら事前に中古車センターやディーラーに出向いてベルト装着を練習しておくことだ。
さらに欲を言えば、乗り込む前には右足と左足を一度外でパーン!とはたいてから
乗っていただきたい。これによって足元の砂の50パーセントは軽減される。
これぞ気遣いである。



足元マットにも注意が必要だ。
降りた時にマットがめくれ上がっているようでは、ナビゲーター失格だ。
せっかく今までうまいことやっていたとしても、これで全てが台無しになる。
言い換えれば、耳なし芳一状態だ。耳に念仏書くのを忘れたら耳をなくす。
これは意外にドライバーは見ている。
クルマの乗り方云々ではなく、キミの女性としての才覚を問われるのである。
肝に銘じていただきたい。決してビワ法師になるんじゃないぞ。





4.走行中の心得

スポーツカーに乗っていても、そんなに緊張することはない。
ドライバーとて『死にたい』と思って運転してるやつなどいない。
みな、今日という日に感謝し、無事自宅に生還したいと考えてのドライビングのハズだ。
したがって、多少スピードを出されても全幅の信頼を寄せて乗っていることだ。
横に乗ってキャーキャーわめくなどはもってのほかだ。
「あっ!!」とかいう声もいけない。何かあったんじゃないかと運転者に思わせては
余計に危険である。少なくともステアリングを握る者は助手席にいる者よりも
神経を尖らせ、気をつけているのだ。ヘタに声を出すことは危険である。


また、自分が好きな曲が車内でかかったとしても「あっ!!この曲好き!!」とか
急に言うのもいけない。理由は前述の通りである。
これもまた、危険なことなのだ。


走行中の姿勢だが、時折足を組む光景を見かける。
これは絶対にやめていただきたい。一体何を考えているんだ。
WRC世界ラリー選手権で足を組んでるナビゲーターなんか見たことないぞ。
真剣に乗っていただきたい。
これは冗談抜きで(いや、これまでも冗談抜いてるが念のために言っている)
足を組むのは危険だ。ヒザが大きく動いてあちこちにブツけてしまうことになる。
だいたい態度がエラそうではないか。スポーツカーといえども、女性らしさは
忘れないでいただきたい。






5.横に並んだスポーツカー

チラチラと見てはいけない。
これをすることによって、横に停まったヤツの闘争心に火を点けることになるやもしれん。
戦わなくていい場面で、ムダな戦いを強いるのは気の毒なものだ。
もちろん、横に停まったのがフェラーリでもポルシェでも目を向けてはいけない。
『あなたのマシンが一番よ』
このように運転者に思わせるのが優しさである。できたムスメだキミは。
たとえ運転する彼が「うわ!横見てみー、フェラーリやで!」言うたところで
「ワー!ホントー!カッコイイー!!」なんてはしゃいではいけない。
「あんなのよりもこのクルマのほうがカッコいいと思うよー」とか言ってみろ。
キミはもう彼を落としたも同然だ。
フェラーリよりもカッコエエ訳ないのだが、そこまで言い放ってしまうがいい。
それが本気っぽければ本気っぽいほど、彼を落とせる率は高くなるであろう。
男なんてみんなアホであるから、「この子、ホンマにそう思ってるんやわ」とか
思うものなのだ。そう思わせれば、もうこっちのモンだ。勝ったも同然。





6.禁句

「狭い」とか「低くて揺れる」とか「ウルサイ」とか言うてはいけない。
そんなの当たり前のことなのだ。
関取つかまえて、「デブね」と言うのと同じことなのだ。
これはナンボなんでも言うてはいけない。
わかってても傷つくのだ。
可愛いキミ達に「デブね」と言われた関取は、その日の取り組みで黒星確定である。
それくらいダメージがあるので、スポーツカー乗りの人に、前述の言葉を
言ってはいけないのである。
キミだって、オッパイ小さいとか足太いとか、チビとか整形とか言われたくないだろう?
ムチャクチャ言うとんなワシ!!
しかしそれと同じなのだ。気をつけるべきところだ。





7.車内で語る

カッコイイというのもいいだろう。だが、安直すぎる。
そこは一歩踏み込んで語ってほしい。
まあ、「6000回転あたりの谷間がなければいいのにね」とかマニアックなこと言われたら
「お・・・・おう・・!」とか答えてしまうので、そこまでのコメントはいらない。
しかしある程度「ああ、この子はちょっと興味持ってくれてるんやな」と思わせるのはいい。
たとえば、「このキュイーーン!ってのがすごく気持ちいいね!」とか
「ハードな走りの出来るクルマってカッコいいね!」とか訳のわからん抽象的な褒め方が
効果がある。
なんにも知らん女性ならば、なんにも言わないのが普通だ。しかしそれではダメだ。
こっちとしてはなんにも言われないのは全然オモロない。



知らんでもええから、とにかく興味を持ってるくらいのことは示したほうが良い。
「このクルマ、カッコいいからすごく似合ってるよね」とかでもいい。
カッコいいから=似合ってる
これがクルマの話題に引っ掛けた本人の褒め方である。
こういう風に言われると、クルマのことを言うてるようで彼本人を褒めることになるのだ。
間接的に攻める。将を射んとすれば、まず馬からだ。それはまたちょっと違う。
まあ、ええか。そんな感じだと思っていてくれ。
全然クルマに興味ないような子が、ちょっと研究してきたりしたら嬉しいものだ。
ただ、なんにも知らんクセに「クルマが好きなの!」言うと、ただ合わせてるだけだと
思われるから、そこは注意したほうがよい。
逆に「この13B−REWは前期型だから280馬力じゃなくて255馬力よね!」とか
そこまで研究されると今度はドン引きされるので、ココも注意だ。





8.まとめ


いいと言うまでタバコは吸わない

車内での飲食は、まず運転者に確認

勝手にカーステの音量をいじらない

窓から腕を出さない

勝手にエアコンを触らない

足を組まない

ムダな物は持ち込まない

キレイな格好をしてこない

かと言って気の抜けすぎたスッピンなどはいけない

ファーコートは着ない

足元マットを崩さない

半ドアになるような閉め方をしない

突然大声を出さない

他のクルマを褒めない

禁句を言わない

窓を指で触って皮脂をつけない

運転者に同調して他のクルマや人の文句を言わない

左側(助手席側)で道を譲ってもらった際は運転者になり代わり挨拶する

挨拶は手を上げたりしないで会釈が望ましい

料金所が近づいたらボーッとしてないで料金を用意する

おつりを受け取る役目は自分の仕事だと思え

一緒にクルマを運転している気持ちになれ

アクセサリー類はなるべく付けない

ゴミは持ち帰る

バックする時などは運転者の視界の妨げにならないように頭を下げる

サイドミラーが見えないようなところに手を置かない

手を繋ごうとしない

もちろんエッチなこともしない




以上のようなことを踏まえて行動すれば、キミもナビゲーター合格だ。
きっと楽しい『スポーツカー助手席ライフ』を送れることだろう。
え?何?そんなこと考えながら、乗るのはイヤだ。疲れる?
バッキャロー!!!!!ナメんな!!!!
これくらい簡単なことが出来ずして、何が「スポーツカーは好きよ♪」だ!
真のスポーツカー好きはこれくらいではまだまだ甘いくらいだ。
百歩譲ってここまでにしているんだぞ。
それがイヤなら、スポーツカー好きの彼氏なんか作ってはいけない。
好きになってはいけないのだ。わかったかコノヤロー!!



Rocket-64