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FRP(サイドステップ)修理



あろうことか、このワシがサイドステップの下側を縁石に乗り上げて
この世のものとは思えないほど美しいサイドステップを割ってしまった。
もう、ヤル気ゼロになって、ゲー吐きそうになってしまった。
つい先日スピード違反でカメラに写ってゲー吐きそうになったばかりなのに、
あれから一週間も経たんうちに、再びゲー吐きそうになるとはっ!!!


そんなワケで、ワシがもっとも苦手なD.I.Y.修理と相成った。
業者に頼めばソッコーでキレイに仕上がるんやろうけど、今のワシには
そんなゼニはない。なので、ワシ自らやらねばならんのだ。
キャシャーンがやらねばワシがやる!

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見てくれ諸君。なんということだ。都合3ヶ所も割れとる。色もハゲハゲだ。
こんな傷のまんま乗ってたら、全国のセブン乗りに笑われてしまうやないか。
割れてていいのはブロンド美女の胸の谷間だけだ。他には、ない。

 

用意した物は、FRP補修材、ラッカー、下塗り剤、タッチペン、耐水ペーパー3種類、
カッターナイフ、ハサミ、紙コップ、水の入ったバケツ、コンパウンド、工具である。

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これでうまいこといけば安いモンだ。
早速、接着剤を作る。レジンと硬化剤を混ぜ合わせて作るんやけど、
「最初っから作ったモン入れといてくれ」と思った。なんで接着剤から
作らなアカンねん。ワシはカレー食うときも餃子のときも、最初っから
出来てるヤツがめんどくさくなくて好きなのだ。ましてや接着剤である。
そんなモン作って「できたー!!」って喜ぶヤツなんか誰ひとりおらんだろう。
HOLTSもそこらへんのこと考えて製品を作ってくれたまえ。

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缶のがレジンで、チューブが前田だ。いや違う。チューブが硬化剤だ。
これを混ぜてアホみたいにかき混ぜる。ちびくろサンボがバターになるくらい
クルクルクルクルかき混ぜる。ちょっと気を抜いてタバコでも吸おうモンなら
すぐに固まってしまう。予断を許さない状況だ。


そして出来上がったコイツを、ワケのわからん繊維と共に、割れた部分の裏に貼る。
そうすることによって、より強固なモノになるというワケだ。(たぶん)

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このように白い繊維を重ねて貼り、接着剤をペタペタと付けていく。
手早くせんと先にも言うたように、すーーぐに固まるんだぜとっつぁ〜〜ん。
これは固まったらそれで終わりだ。まあ、歯医者の詰め物みたいなモンだろう。


お次は表の部分。パテ埋めである。パテというものを作り(ここでも作る作業がいる)
それを傷口に押し込むのである。これによって、割れたFRPがキッチリと直るのである。
パテはレジンと硬化剤、それにパウダー(上質のシャブのような白い粉だ)を混ぜて作る。
さて、手順だが初めの一歩でワシは間違ってしまった。
ヒビ割れしてる部分の塗装面を紙ヤスリで削るとこから始めるのだが、
いきなしパテを作ってしまった!アホか!!

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なんか、パテの色がちゃう。
説明書には2〜30分で完全に硬化すると書かれとったが、40分くらい経っても
インポテンツさながら、フニャフニャのまんまである。役に立たん。
ちなみにワシはブリトニースピアーズのきわどい衣装を見るだけで瞬時に硬化する。
んな話は関係ない。とにかくワシは手順を間違うてしもうた。塗ったパテをヘラで剥がすと
いとも簡単にポロリと取れた。40分も待って、こんな簡単に取れたらシャレにならん。
塗装面を削らんとやったんで、パテがちゃんと付かなかったということと、硬化剤の分量を
ミスって「まったく固まる気配を見せないパテ」を製造してしまったのである。
要するに、確実にしかも的確に失敗したというワケだ。ハッハッハ。


っちゅうワケでやり直し。(ここで初めてちゃんと説明書を読む)

 

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ガシガシ磨く。色はどうせ塗るんやから、気にせずガシガシとやる。
これである程度、傷口のまわりの塗装面が剥がれたらオッケーだ。
ちなみに磨いてくれてるのはワシのツレのGT-R乗り、通称コンちゃんである。
散髪してたのでますますジョージ・クルーニーに似てきた。

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画像ではわかりにくいが、さっきよりもグレーな色に仕上がった。
そうよ!これよ、これ!パテってこんな色やもん!

 

パテは割れたところにちゃんとモリモリ付ける。
パウダーと硬化剤は少々多めに入れると硬化時間が短くてすむ。

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スポイラーをハズしたワシのセブンは、なんか痩せ細って貧相だ。
このほうがエエという人もおるだろうが、ワシはコレは好きになれん。
ハデさがないからだ。せっかくの赤いスポーツカーなのに地味でどうする。
地味なのが良かったら、ワシはセブンになんか乗っとらん。
ただし、こんなのに乗ってると知能指数が低いと思われることも否定できない。
だが実際低いのでこれでいい。

 

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パテが乾く時間、アホみたいにボーッとしててもしゃーないので傷に色を塗る。
もちろんパテを盛ってない部分だ。スポイラー下部なので、そないに神経使って
キレイに塗る必要はない。どうせ見えへん部分だ。見えへん部分やから塗らんでも
かめへんのちゃうん?と思われるだろうが、それではいけない。
ワシは、たとえジャージを着ててもパンツだけはいつもオートクチュールの物を穿く。
んなワケないがな。いっつも破れててチンコ出てる。いや、それもウソだ。
とにかく見えへん部分でもちゃんとしとかなアカン。基本だ。

 

パテが硬化したら、番手の低い粗目の耐水ペーパーで磨く。
それから番手を上げて、3段階で細かく磨いてツルツルにしていく。
もっとも、途中で邪魔くさくなってある程度で終わってしまったが。
いっこもちゃんとしてへんがな!!
次の段階に早く行きたかったのでしゃーない。

 


次はFRP下塗り剤スプレーを塗装面に吹き付ける。これはその上に塗る塗装を
しっかりと固着させるために必要(たぶん)なものなので不可欠である(と思う)
それが終わって、いよいよ塗装だ。これが楽しい。
タッチペンは細かい傷の部分だが、ここはスプレーを使用。
ちょっと表の道路に出て歩道の手すり部分を赤く塗ってしまったが、ご愛嬌だ。
だいたいワシは全然困らん。いや、誰も困らんだろうからオッケーだ。

塗装は20分もせんうちに乾いた。
塗ってから20分ほどでもう取り付けたった。
鉄は熱いうちに打て、ということだ。(ちょっとちゃう)
そしてコンパウンド(これも粗目〜細目〜極細の順)で磨くと光沢が出る。

 

これで完了だ!!

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見事な出来栄えだ。ちょっと遠目で見れば、割れてたなんて信じられんほどだ。
事実、ワシらも修理が終わった時に「割れてたのは夢だったのでは?」と思い、
頬をどつき合い、それがエスカレートしてケンカになって、ふたりとも
ボロボロになって、最後は二人でアスファルトに大の字に寝転んで
「ここまで俺を本気にさせたのはおまえだけだぜー!アーッハッハッハッハ!」と
大笑いしたほどである。そんなヤツいてへん。



しかし、もうワシらはカリスマ・リペアリストと呼ばれていいだろう。
これで食っていけるんちゃうんかと思ったほどだ。
ここ読んでるアナタも、もしもFRP製品が壊れた際にはワシに連絡しなさい。
友達の結婚式に行って花嫁みて、アホみたいに当たり前に言うフレーズと同じく、
「ワーー!!キーレーイーー!!!」と言うのは間違いない。
(ホンマはそこまでキレイやない)

 

そんなワケで時間にして3時間半(失敗でやり直した時間含)、
費用は約6000円で修理完了である。6000円も十分イタイが、
結構オモロかったのでそれもヨシ。
しかしエアロパーツの簡単な修理くらいは自分で出来るモンやなあ。
この調子でリアフェンダーのちっこいヘコミも直したろかな。
ついでにワシの過去の人生もパテで埋めたろかな。

 

この後、夜に出かけたがクルマの調子のエエこと。
気分的なモンかもしれんが、ワシのドツイター・ルネン号が
「直してくれてセンキュー!」と言うとるような気がした。
いや、言うとった。聞こえたもん。

 

 

協力してくれたコンちゃん、センキュー!

 

 

 

ROCKET-64