デカ : 明日、早起きして朝陽を見に行こう! チビ : 朝早起きするのはイヤだもん。朝陽なんて夕日の反対ベッコ なだけだよ。 デカ : そんなことないよ。見に行こうよ。 チビ : げ〜げ。 デカ : じゃ、チビは朝陽を見たことがあるのかい? チビ : ‥ないよ。。 デカ : 起きるの辛くても、またすぐ寝ればいいじゃん。 チビ : うん。 デカ : じゃ、明日は4時起きだね。 チビ : ‥うぇ〜い。 気乗りのしない返事をしながら、チビはちょっと楽しみにしていた。 そう、今まで朝陽を見たことなんて、一度も無かったのだ。 だから、朝陽のために時間を作るなんて素敵じゃないかって、そう 思い始めたのだ。 そして‥真夜中。 二匹は暗い中、朝陽を見つけに高台へ登り、じっとたたずんで待った。 太陽はゆっくりやってきた。 その空の変化はゆっくりだけども、全世界を巻き込んで、目に見えて 何もかもが色付いてきた。 そして、何より、とても静かだった。 チビの感想は、ただ、静かだったってこと。 そして、朝陽は夕日の逆回しなんかじゃないなってこと。 |