ポロン地方 


ポロン(spo rong)地方は、 中央チベットの西部に位置する地方。この地の「遊牧八部落('brog pa tsho brgyad)」は氏族教団ポロン・ジェオン家を領主に戴いていた。ポロン・ジェオン家の本拠地はダチェン(sbra chen)。北隣に位置するガムリン(ngam ring)領との間で境界の牧地をめぐる長期の訴訟問題を抱えていた。

チベット政府"ガンデンポタン"による管轄
チベット政府"ガンデンポタン"は、この地にシェルカル(shel dkar)・キーロン(skyid gorng)・ニャラム(gnya' lam)の3ゾンを配置し、各ゾンのゾンプン(rdzong dpon, ゾン知事)を派遣して、この地の農民の統治やポロン・ジェオン領との折衝にあたらせた。ガンデンポタンが設置した3ヶゾンは、シガツェ(gzhis ka rtse)に本拠を置き、中央チベットの西部を担当領域とするツァン・チーキャプ (gtsang spyi khyab, ツァン総督)の管轄下にあった。
中国政府による行政区画
中華人民共和国は、ポロン地方を日喀則地区(じつかくそく-ちく,gzhis ka rtse sa khul,シガツェ・サクル)に所属させ、定日県(ていじつ-けん/ding ri rdzong,ティンリ・ゾン)、聶拉木県(じょうろうぼく-けん/gnya' lam rdyong,ニャラム・ゾン)、吉隆県(きつりゅう-けん/skyid grong rdzong)の3県(ゾン)を設置している。
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