「工事中」のご挨拶、作業の進捗状況など 1999.05.24


 このサイトは、研究情報の「網羅」をうたいながら、まだほとんどのコーナーが起ち上がっていませんが、現在、作業を急ピッチで進めています。
 私は1990年以来、チベット関係の文献データを電子化する作業に取り組んでまいりました。元々は自分の蔵書リストを意図していましたが、学部の卒業論文や修士論文の参考文献のデーターをあわせると、結果的に、主要な研究を押さえ、中国で出版された文献の相当部分をカバーする文献リストができあがりました。
 1995年、東洋文庫より出版されたチベット語洋装本の蔵書目録の電子ファイル版(ハイパーカード形式)をみて、自分の手元にあるデータも、このようにきちんと整えて公開するなら、チベット史研究を志す人々に有益な文献目録ができあがるかもしれないと考えたのが「テングリノール」開設を思いついたきっかけです。
 私が文献データの原簿作成に使用したMacintosh用のワープロや表計算のソフトは、チベット文字フォントを使用することが可能です。WWWブラウザが今のところこのフォントに対応していないことを十分に注意しなかったため、原簿のデータを作成する際、チベット語文献のかなりの部分にこのフォントを用いてしまいました。そのため「テングリノール」用のHTML形式のファイルを作成する際に原簿のデータを右から左へ流用することができず、いちいちチベット文字フォントの部分をローマ字転写表記に書き換えなければなりません。また、原簿のデータは書式が不揃いで、古いデータは学部生だった時分に入力した時のままですから、書式を整えたり綴りを再チェックすることも欠かせません。JISコードにない文字については、GBフォントの文字を画像化したファイルをつくる必要があります。
 「網羅」をうたいながら欠落が多く、二ヶ月たってもまだ発足できないコーナーがあるのは、以上のような理由です。
 原簿データの書き換えはあと二、三ヶ月ほどでめどがつきそうですし、夏休み期間に入りましたら、一挙に登録作業を加速させるつもりです。
 ご期待ください。

 ついに夏休み期間は終わりましたが、結局あまり作業は「加速」できませんでした。ただし工事はたゆまず続けて参りますので、お見捨てなくおつきあいいただければ幸甚に存じます。1999.09.28 記
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