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HAYAO MIYAZAKI |
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宮崎駿 |
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■宮崎駿の存在を知ったのは、小学校の頃見た映画版「ナウシカ」によってだった。とにかく「ナウシカ」体験は衝撃だった。 難しいところは、もう少し成長してからじゃないと、わからなかったけど、とにかく「物語り」の力。それを動かして見せられたときの躍動感とか、うごめきが、ビンビンと目に耳に来た。生まれて初めて「影響」というものを受けた映画だったかもしれない。で、映画の「ナウシカ」を、すみずみまで覚えるほど見た後、中学に入ってから、「ナウシカ」のマンガ版を知る。 それははじめは凄く違和感があった。きれいでダイナミックな色彩はそこになく、あるのは悲壮感漂う世界、苦味走った表情。浮遊感どころか、なにか地面に縛られるような居心地の悪ささえあった。ので、はじめは拒絶してしまった。 でも、これが高校になって再読すると、びっくりした。「これ、アニメより凄え!」って感じで。とにかく深い。単純なものなんかどこにもない。エコという感覚もない。生っぽい、憎しみ、怒り、悲しみ。感情と異界がすごい書き込みで描かれているので、画面の蠢きに引き込まれる。そして、価値観の逆転に次ぐ逆転。 その中で戦い抜くナウシカはアニメ版よりさらにハードで、さらに輝いてる。ある意味どんでん返しのラストも凄いけど、実質凄え!と思ったのは、人間の複雑さ、ナウシカのアンビバレンツな葛藤とそれでも生きていこうとする姿勢を見たせいだろう。こういうのをスケールがでかいというのだと思う。 「生きろ」じゃない。「生きねば、、、、、」なんだ。(雅)
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