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DAISUKE IGARASHI |
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五十嵐大介 |
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はなしっぱなし ■「はなしっぱなし」のページをめくると、唐突に世界は揺らぎ、変化し、読者の眼前で異界と化す。 ダイナミズムと繊細さという、両極端な魅力によって、読者は眩暈を覚えさせられ、すっかりハマりこむ。 ただし「なんで?」と問い返した時に、この魔力は消えてしまう。 この魅力は、合理性の対極に在るからだ。 よく読めば、はじめにこの世界のルールは語られている。 それからルールの説明を受けた読者の前に現実の中に潜む非現実の顔が現れだすのだ。その顔は千変万化に表情を変え、楽しそうに、その奇想の数々をはなしだす。 そのはなしに答えはない。だからこそ、刺激された脳味噌が、そこから想像を開始し始めるのだ。 奇想天外摩訶不思議な世界の扉がここにもひとつ。(雅)
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