頭 SAKURA TAMAKICHI
桜玉吉

プロフィール

1961年生まれ。
アスキー「ファミコン通信」創刊号から連載された「しあわせのかたち」で、ゲーム漫画のパイオニアとして漫画家デビュー。
ゲームのキャラクターデザインなどイラストでも活躍。
長期に渡る人気連載となった「しあわせのかたち」後期から、「防衛漫玉日記」〜「幽玄漫玉日記」、「なげやり」と連綿と続くこととなる、桜玉吉本人主演の日常演出ギャグ漫画で、周囲の関係者をプライバシー無視で巻き込みながら独自の領域を切り開いている。
(注)上記作品はタイトルこそ違えども、ある意味連続しているので、出来る限り年代順に読むことをお薦めいたします。

(参考文献:コミックビーム編集部編「桜玉吉のかたち」アスペクト刊)

 

 

レビュー

幽玄漫玉日記
(1〜5巻 連載中)アスペクト
幽玄漫玉日記

■ 日常を演出し演出された日常を更に演出し演出の埒外から降って沸いた驚くべき現実に絶句したり喜んだり黙殺したりしながら更にそれも演出していくうちに浮上してくるのは不可思議な引力で日記を描く桜玉吉本人とその周囲の人々更に読者を引きずりよせて因果応報の海に一緒に飛び込ませたり泳がせたり飛ばしたり泣いて笑って喧嘩してお薬飲んで疾走し失踪しては再び元居たところに帰って来る世の嗚呼無常を目の前に否応なしにくっきりと現出させにっこりと菩薩顔で笑いかける黄色いお面と一体化した一人の男
の途方もないおかしさとかなしみに彩られたブルースなり。
幽玄会社設立二足の草鞋駄目想念との闘いの記録理不尽な旅何故わたくしはこんなところでこんなことをやっているのだろうかまあいいじゃんいいのかどうなんだよくわからないけどでもやるんだにょ〜因果鉄道の旅〜〜とポップに笑
い飛ばし泪もこぼれる悲喜劇日記の極北とのおつきあいは一度現状報告を聞かされはじめてぷっと笑ってしまったりせ
つなくなってしまったりしたが最期最早やめられない止まらないたまらない中毒性のある日々月々年々の並走。

あなたはそこで。
わたしはここで。
今日も今日とて。

ふしあわせのかたちはしかししあわせのかたちといつまでもつかずはなれずこんにちはこんばんはさよならおやすみおは
ようやあまた会いましたね。(雅)

 

 

なぁゲームをやろうじゃないか!!
(なげやり)
(1〜2巻 連載中)講談社
なぁゲームをやろうじゃないか!!(なげやり)

■観自在ぼさー………業人はにゃー腹診た?

言葉遊びの超絶技巧で次々と強引に打ち立てる摩訶不思議連想ゲーム漫画の金字塔(否ゲーム漫画)。
ゲームソフトのタイトルから読み解いた歴然たる衝撃的真実に直面した桜玉吉は、毎回、時に「アフタヌーン」誌桜玉吉担当記者と、時に近所の無職女子と、時には単身、北は恐山から自らの仕事場まで、縦横無尽に飛んでいく。
飛んでいってどうなるのか?
そもそもゲーム漫画になってないじゃん!
てな具合に1から10まで圧倒的にくだらない企画に異様なまでに心血を注ぎまくり、伊豆で遊び呆けたり、夜の公園を徘徊したり、突然違う人になったりする彼らの姿を見て、笑いまくって次回を楽しみにしている我々とは一体なんなのか。(いや、いいんですけどね、なんでも。)
きちんと企画段階から充分にネタを練ったギャグ漫画だから、日記漫画ってのもな〜。なんて喰わず嫌いの人には「幽玄〜」より薦めやすいニャー、
などといった狡猾な打算を密かに孕みつつ、レッツ拝読!!
「なぁゲームをやろうじゃないか!!」(雅)

 

 

モドル
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