頭 USAMARU FURUYA
古屋兎丸

プロフィール
1968年1月25日東京都出身。
ガロに漫画を持ち込み漫画家になる。もともと美術を専攻していただけあって物凄い画力とセンス。
一方で高校の美術の講師をしてるという異色の人(この人が先生で大丈夫なのか?)
この人の凄いところは絵をみれば一目瞭然なのだけど、内容がしっかりギャグ漫画しているところ。
ギャグはもう吉田戦車以降最近はいきつくところまで行ってしまって暗いムードが漂っていたが、この人のギャグは例えるなら「ドリフ的」なのだ。しっかりと笑いに向き合って動きのあるしっかりと作った笑いがある。
そういったギャグだけじゃなくてスタジオボイスの連載の様な物も描く。奥が深いです。

 

 

レビュー

palepoli
(全1巻)青林堂
palepoli
■いやあ、もうペンってなんでもできるやん。
そのことこそマカ不思議。
で、紙の小宇宙で神様になった兎丸に拍手!
まだまだ可能性アリ!
マンガって何でもアリ!(雅)

■この漫画をガロ誌上で初めて目にした時の衝撃は物凄かった。
 まず絵の旨さが凄い。漫画の歴史が築きあげてきたペンのタッチをいかしつつ、ルネサンスの絵画や聖書などの挿し絵までをも感じさせる絵にまでなっている。
 「なんなんだこの人は!」となんかよくわからないけど叫びたくなった。
 漫画でここまでの画力を見せつけられたことがなかったし、なぜ叫びたくなったかというとその1コマ1コマが芸術的なレベルなのにギャグだから。しかもくだらなくて笑ってしまう。これは物凄い贅沢というか勿体無いことをしているのではいないか、と呼んでいる方がなにかいけない物を見てしまったような、、、
 最高の食材を取り寄せてねこまんまを食べるようなそんな気分。
 内容もガロの読者のハートをつかむ絶妙な感覚で連載中のガロは気になってしかたがなかったものだ。
 最近になって知ったのだが古屋兎丸は原稿を書き上げると編集部に「できました」と持っていって、そうしたら「はい」といって載せているという。つまり正式に連載ではなかったと、、、。ガロって面白い。(クロブチ)

 

 

ショートカッツ
(全2巻)小学館
ショートカッツ
■ガロのパレポリで衝撃的なデビューを果した古屋兎丸圧倒的な画力とマニアックなツボもしっかりと押さえたギャグで僕の心をトリコにした。そしてパレポリ終了後一体どんな漫画を僕に見せてくれるのだろうかと心待ちにしていて出てきたのがこの‘ショートカッツ’です。
 はっきりいってビックリ。ガロでああいう漫画を描いていたのに次はヤングサンデー?しかもコギャル?やってくれます兎丸先生!いつも考えの先をいっちゃってる。
 漫画もめちゃくちゃ面白い!題材が一般的(?)になったぶんガロとか苦手な人でも読みやすいでしょう。
 それになんといってもこの漫画を読むとコギャルが可愛いものに思えてきてしまうのですおそるべし!(クロブチ)
 

Garden
(全1巻)イーストプレス
Garden
■まるでボブディランのごとく毎回予想や期待を裏切りながら作風の変わる古屋兎丸。
「パレポリ」や「ショートカッツ」の頃は面白いやつだと思っていたが、どこか本性を出していないというか、もっと心の底でやりたい事、自分を出し切っていないという印象を正直もっていた。
今回、本当の意味で初めて「古屋兎丸の描く漫画」と言えるのではないでしょうか。
ボッシュの世界を漫画化したようなカラーの作品から始まり、袋綴じ(!)の過激な「エミちゃん」まで、とにかく「凄い」作品がつまっています。
しかし僕は「見てはいけない物を見た」という印象を受けた。はっきり言って難しいし過激で辛かった。
これからこの作風で固まっていくのか、それともまた変わりつづけるのだろうか…。(クロブチ)
 

モドル
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