脚本家 古谷壮志の
「わーるど・いず・のっといなふ」
「小さな疑問」その2

前回は藤子不二雄作品についてだったが今回はその他の疑問について。

疑問その3「パーマン2号」

よくよく考えてみると、パーマン2号は何故チンパンジーなんだろう?いろんな動物がいたろうに何故よりにもよってチンパンジーなんだ?

そもそも何故パーマン2号が猿である必要があるんだ?パーマン2号がブービーというチンパンジーになった経緯を私はよく知らないので知っている方がいれば是非教えて欲しい。

多分おっちょこちょいのバードマンが昼寝でもしている所を見られでもしたんだろう。確かミツオはそうだった。しかし人間のミツオはその目撃談を人に話す恐れはあるだろうが、チンパンジーであるブービーにそういった危険は無い。

しかもミツオがパーマン1号になったのは自分が目撃されたことをバラされたくないバードマンがミツオを変身光線銃(だったと思う)で豚に変えてやる。

変えられたくなかったらパーマンになれと脅されて渋々アホなネーミングのヒーローになることを了解したんだけど。もともとチンパンジーであるブービーにそういった脅しがどれだけ通用するのかは疑問だ。

その上チンパンジーであるブービーとバードマンはいったいどうやって意志疎通をはかったんだろうか?謎だらけである。一番確かなのは、もし自分が命に関わる危機に陥ったとして、チンパンジーにだけは助けて欲しく無いということだろうか。よく考えるとこれも藤子作品でした。

疑問その4「カレーパンマン」

やなせたかしはもしかしたらカレーパンが嫌いなんじゃないだろうか?何故かと言うと、アニメ版の「アンパンマン」に登場するカレーパンマンがとても汚い奴に見えるからだ。

この「汚い」というのは「卑怯」という意味ではなくてただの「汚い」なのだ。どうして私がカレーパンマンにそういう印象を持ったのかと言うと、それは彼の攻撃方法に原因がある。彼の攻撃方法というのは単純なパンチやキックではない。

兄弟分の食パンマンやアンパンマンがさした攻撃方法もなく、単純な右ストレートに「アンパンチ」とか勝手に名前を付けてバイキンマンを殴りまくっているのに対して、カレーパンマンは独自の技を持っている。

特にネーミングは無いのだが、どういう技かというと、敵に対してカレーのルーを浴びせかけるというものなのだ。それも口から。

そう、敵に対して彼は自分の頭に詰まっているカレールーを吐きかけるのだ。ザ・グレートカブキ(古いなあ)の毒霧のようにである。汚い・・・

もし私が強盗かなにかでそこにカレーパンマンが現われて「やめろ!」とか言いながらカレーなんか吐きかけて来ようものなら、私じゃなくても「なにしてくれんねん!」とか「汚ったねえなあ!」とか言ってかえって逆上してしまうだろう。

カレーパンマンは決め技の「カレーパンチ」なんて出す暇もなく逆にボコボコにされているかもしれない。

おかしいのは、食パンマンは頭に何も詰まっていないのでそういった攻撃は出来ないのは解るとして、同じ様に頭にあんこが詰まってる(なんか妙な言い回しだな)アンパンマンはそういった攻撃を一切しない。

主人公はやはりクリーンなイメージが大切ということなんだろうか?やなせたかし氏がカレーパンに対して悪意を持ってるとしか思えないんだが本当のところどうなんだろう?
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