How to 弾き語り?
その3(全5話)
3月18日(土)
PM 9:20

次はチェッカーズの「星屑のステージ」を歌ってる、まさきさん。

もう弾き語りをして4年になるらしい。

「さっきテレビの取材が来てたんですよ」

テレビとは格が違いすぎるが、俺も取材をさせてもらう。

「自分がカッコイイと思う曲しか歌わないんですよ。
だからリクエストは受け付けない」

おっ、初めて男らしい発言を聴けたような気がした。

がむしゃらな人だ。

ハングリーなのはもう流行らないのか?今の時代は。

「曲数は100曲くらいはやれま…」

「すみません!」

突然、取材中に後ろから声を掛けてくる男が。

「弾き語りをやってはるんですか?」

なんじゃ?コイツ。そう思いながら答えた。

Bin「僕は今、弾き語りをしてる人を取材してるんですよ」

男「じゃ、僕と同じですね」

はぁ!?

今日はよく驚く日だ。

聞けば、某アルバイト情報誌の企画で、「関西弾き語りマップ」を作るために取材に来たそうだ。

「どんな質問事項があるんですか?」と、俺の取材ノートをのぞき込んでくる。

内心、キレる俺。

男「というか、取材したノートを写させてもらったら楽なんですけどね…」

なんやと!お前、ライターの端くれやったら自分の足で稼がんかい!自分で取材しろ!

キレながらも一応は自己紹介をした。「え、発行部数は2000部(当時)なんですか?

うちはもっと多いですよ!」と言いながら、俺を無視して、弾き語りをしているまさきさんに取材をする。

おい!俺が先だろ、コラ!

先に一通り取材を終えて、俺の方が先にその場所を離れた。

先に記事をリリースするのは俺達の方だ。

お前等の記事はパクリだ。今に見てろ!an。
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