ノコギリクワガタの
飼育方法(産卵セット)



PROSOPOCOILUS DISSIMILIS (黒島ノコギリ)

ノコギリクワガタは日本中どこにでもいる普通 種でブリードは簡単です。
簡単に産卵させることが出来ますがポイントをはずすと意外な落とし穴があります。

ケースの底に卵や幼虫が見え始めもう少し大きくなってから取り出そうと1〜2週置いて ケースをひっくり返すと卵だけしか採れなかったり、少ししか幼虫が採れなかった経験は ありませんか?
ノコギリの♀は、卵が幼虫になると自分の幼虫を食べる頻度が他のクワガタより多いような気がします。多産なのに幼虫の数があまり採れないのはこのためです。

産卵セット
<準備するもの>

よく発酵したマット
腐葉土
細くて柔らかい産卵木

ノコギリクワガタはマット産みなので、良く発酵したマットだけでも産卵は可能です。材を入れなくてもいいと言う人もいます。しかし、マットだけでは、せっかく幼虫に なっても♀に食べられてしまいます。幼虫の逃げ場が必要です。

マットづくり 上質な発酵マットに、腐葉土を3分の1 ほど混ぜます。水分を多めにしてケースの 底に1〜2cmほど堅めに詰めます。 たいてい卵はケースの底に卵を産むので、 マットは丁寧に詰めてください。
マットの上に細くて柔らかい材を敷き 詰めます。これがポイントです。 マット産みなので材をかじって卵を産むこと はあまりなく、ケースの底や材の回りに 産みます。 材を敷き詰めることで羽化した幼虫がすぐに 材の中に入ることができ、♀に食べられる 確率がかなり低くなります。
上から見た感じはこんな感じです。 この上にマットを敷き詰め、また材の上にマットを丁寧に詰めます。

ケースの中はマット・材・マット・材・マットの2重構造にします。 ケースのスペースの関係で上段の材は、半分に割って引き詰めています。ノコギリは、ケースの表面 や材の回りなど硬い場所に産み付けるようなので 出来るだけ産む場所を作ってやります。幼虫は、マットより材の方が安全で 居心地が良いのか羽化してすぐに材の方にもぐっていきます。 これにより♀による幼虫食いはかなり減ります。


上から見たセットです。 成虫が転ばないように産卵木の皮を マットの上に敷きつめます。
1ペアーが理想ですが飼育スペースの 関係で♂1・♀3のセットにしてます。 ♀同士がけんかしたりしてないので 問題はないようです。 ♂の複数飼育は事故の元ですので やめたほうがいいでしょう。
このセット なら、晩秋になり♀が死んでから 幼虫を採りだしても幼虫が食べられている ことはありません。

♀がすべて死んでから割り出しました。
幼虫はほとんど材の中にいました。

 

 

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