アピール文

問題の多い大阪五輪招致委員会発足に対するアピール

 本日、大阪オリンピック招致委員会が発足します。残念ながら、私たちの疑問を何一つ解決しないままの発足となってしまいました。また、今まで私たちが指摘していたにもかかわらず、大阪市が対応しようとしなかったIOCの商業主義の実体が暴露されました。招致委員会発足は、IOC改革の実現を待って行うべきです。賢明にも、日本政府はこの疑惑のゆくえを見極めるまで、招致委員会への参加を見合わせることにしました。大阪市も見習うべきだと思います。
 以下、招致委員会発足に当たって、問題点をアピールしたいと思います。

1.情報公開の保証がない
 大阪市は法人格を取得して運営の透明性を確保するといいますが、発足には間に合いませんでした。時間がないと言うかも知れませんが、長野市は組織委員会の法人格は招致都市に決定した段階ですぐに取得している訳ですから、本気で法人格取得を目指しているかどうは疑わしいと思います。
 また、大阪市は公文書公開条例の改正を予定しています。この改正で、招致委員会のような外郭団体にも公文書公開条例の適用が決まってから発足できたはずです。

2.IOCの体質改善の見通しがない
 IOCの体質改善の見通しは、明るくありません。このような体質を築いた張本人のサマランチ会長に辞任する姿勢がなく、根本的な改革は望めません。また、このようなIOCの体質を知りながら、それを前提とした招致活動を行って来た大阪市招致局の反省も見られません。
 オリンピックがもうかるというのは、主催自治体の負担の上にIOCなどの利権団体がもうかるに過ぎません。例えば、大阪市の地元商店街が「大阪五輪記念セール」を行おうとしても、「五輪」ということばの商業利用には高いライセンス料金をIOCに払わなければならず、実質的には実施できません。長野では、実際に商店街が記念セールを行えず、あてがはずれました。

3.舞洲などの環境汚染対策が未確定
 2月上旬に舞洲などの汚染調査の結果が明らかになります。しかし、この結果を見る前に招致委員会を発足させようとしています。汚染除去の技術的可能性や費用の見積もりができなければ、招致活動を進められなくなる可能性もあります。

4.大阪市などの財政負担が明らかでない
 大阪市などの財政負担が不明確です。会場へのアクセスの地下鉄や道路には数千億円がかかりますが、非常に甘い積算(3000億円/道路・地下鉄)しかしていません。その上、その額を前提としても地下鉄の経営は成り立つ見通しがありません。その証拠に、99年度予算の大蔵省原案では、この地下鉄建設費はゼロ査定で、まったく計上されませんでした。
 むしろ、これらの公共事業を進めるためにオリンピック招致を利用している可能性があります。

5.施設建設に障害がある

 大阪市は、舞洲のメインスタジオ予定地は、ダイオキシンを含む第1工区を避けることにしました。しかし、変更後の予定地は地下に内護岸があって、仮に護岸を撤去しても地質が均質でないため不等沈下の恐れがあり、建設は困難です。
 そのほか、ヨットレース会場や、馬術競技場も確保できていないことが、最近判明し
ています。

6.オリンピックという形態は時代遅れである
 世界中からスポーツ選手を1カ所に集めて、短い期間に競技を行うオリンピックは、
交通手段が未発達で世界規模の競技がたびたび行えなかった時代の産物です。また、本
来選手個人やチームに帰するべき成果を、国別のメダル数に還元する評価のしかたも2
1世紀にはふさわしくありません。
 オリンピックは20世紀の遺物であり、21世紀に受け継ぐべきではない時代遅れの
負の遺産です。IOC疑惑は、はからずもこの転換点を教えてくれました。

1999年2月8日

大阪オリンピックいらない連
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