2000年9月13日
大阪市環境保健局環境部環境影響評価課 御中
大阪市計画調整局計画部景観計画課 御中
〒532-0004 大阪市淀川区西宮原1−5−14 週刊釣りサンデー内
大阪オリンピックいらない連
北港テクノポート線環境影響評価準備書への意見
第2章 事業の概要
●桜島−舞洲トンネルが30メートル以上と深すぎるが、その説明が必要である。
7ページ
第3章 概況
●植物以下データが古すぎて現況とはいえない。改めて調査が必要。
植物、動物 1985年、1972年、1989年
哺乳類 1981年
鳥類 1972年、1990年
昆虫類 1981年、1976年、1972年
両生類 1982年、1972年
淡水魚類等 1972年、1981年、1982年、(1995年)
30−32ページ
第4章 手法
●列車の走行で騒音も調査が必要
駅や換気施設から、外に音がもれる可能性がある。調査のうえで影響のないことを確認するべき。
62ページ
第5章 環境影響評価の結果
5.1 ★基本方針
●港湾局はその後、住宅人口を6万人から4万5000人に下方修正している。
そうすると、乗客予測 1日17万5800人の根拠がくずれるので、列車の運行本数や廃棄物の発生量は変ってしまう。下方修正とは言え、現実と異なる前提で評価を行うことはおかしい。
●密接に関連する事業は一体のアセスメントが必要
・新桜島からつなぐ鉄道計画が不明であるが、北港テクノポート線と一体のアセスメントを行う必要がある。
・咲洲−夢洲間の沈埋トンネルの道路部分も北港テクノポート線と一体のアセスが必要である。
●表5.1.1 概略の工種別工程
平成15、16、17年は、工事が10カ所近くも同時進行するが、このようなことが現実に可能と思えるのか。可能とすると、複合影響を予測するのは大変困難であり、以下の影響評価も同時進行の複合影響を十分反映しているとは思えない。
5.2 ★大気質
●工事による土壌の浮遊
土壌の有害物質が大気に浮遊する影響がないのはなぜか。
説明会では、港湾局が「手法が確立していない。土の調査。ヒ素で基準は越えているところがあるので、散水するなどで対応する。」という回答だった。しかし、土壌の浮遊実験などを自分で行えばある程度の予測は行えるはずである。追加調査を行うべきである。
5.4 ★地下水
124ページ
●調査地点が不足
舞洲の3地点しか調査していない。咲洲、桜島も調査を行う必要がある。夢洲も将来の調査計画、予測を行うべきである。また、舞洲だけに限っても、舞洲駅周辺3地点では、調査地点が不足している。
5.5 ★土壌
●発生残土
発生残土は夢洲に投入するが問題ないか。港湾局は、「夢洲は埋立が終わってから調査する」というが、その段階で住宅建設に支障が出てはいけないので、残土の汚染調査を残土の発生地点で夢洲に持ち込む前に行うべきである。
●夢洲のPCB処分地 132ページ
専門委員会で安全という結論を強引に出したが、高月委員などモニタリングの結果を確認することを条件にしていたはずである。特に高月委員は、「港湾局が2カ月3回の会合で結論を出すのはおかしい」と主張していたことを港湾局は故意に隠している。
●舞洲土壌調査2カ所は少なすぎる
ヒ素などが基準を越えていた。その結果からみると、地下鉄路線に沿って追加で調査地点を増やすが必要である。
港湾局は説明会で、「投入時のデータと一致を確認したので十分」というが、調査地点2カ所は少なすぎる。
●舞洲駅の土壌汚染調査は深度が不足
浚渫土砂の投入はは駅周辺は14メートルまでで、14メートルまでしか調査していない。その下は沖積層粘土がずっと下まで続くというが、安全かどうかの確認が必要。舞洲駅は22メートルの深さまである。なかしきりの鋼矢板はもっと深く18メートルまであり、そこを伝わって有害物質が到達している可能性がある。追加調査が必要がある。
5.6 ★騒音、5.7 ★振動、5.8 ★低周波空気振動
◆南港野鳥園への騒音の影響がない
咲洲の工事段階で生じる騒音が南港野鳥園の野鳥への影響を調べていない。調査が必要である。
5.9 ★地盤沈下
●舞洲駅
・すでにある中仕切り撤去の影響を考えていない。
・埋立地の地下鉄の事例を調べるべき(振動の影響では営団の例を使用)
すでに完成している例 営団地下鉄有楽町線
建設中の例 東京高速鉄道、横浜市営みなとみらい21線
・駅と周辺との沈下速度に違いがあるはず。それを考慮にいれて沈下予測を行うべき。
●夢洲駅
201ページに舞洲の沈下があるが夢洲ではこれからの予測がない。
夢洲護岸ができていないのに工事を始めるが、今後の沈下は評価していない。護岸と夢洲の内部で沈下速度に違いあり、安定しないうちに工事を始めることは不等沈下を招く。その予想を行うべき。関西空港のような理想的な土砂を投入しても不等沈下が起きている。
準備書201ページの資料によると舞洲の沈下量は1996年(平成4年)からの7年間で68〜76cmであるが、これは1987年の埋立完了から9年も後からのものである。今回、本線の建設は夢洲埋立の完了直後であるため、さらに急激な地盤沈下が予想される。地盤沈下による本線への被害および建設・運用時における追加費用の発生が必然的に懸念されるため、予測が必要。
●全体に
・地下鉄自身の沈下
268ページの市長意見への回答で客観的にとあるが、以下のようにまったく主観的な記述しかない。「対策を講じることで地盤沈下の低減に努める」、「地盤沈下の影響を受けない適切な構造や工法を採用する」ことにより環境保全上の目標を満足するとしている。どのぐらいの沈下が予測されて「適切な構造や工法」によりどのぐらい影響を抑えられるのかは全く不明である。「適切」か否かは予測・評価の結果であって、適切だから問題ないというのは影響評価とは言えない。
どのように沈下対策を行うのかを明らかにされたい。
・道路への影響
地下鉄建設がその上の道路にどう影響するか記述がない。調査することを要求する。
・うきあがり
地下鉄の空間はまわりよりも軽くなるため、沈下だけではなく浮き上がりも検討すべき。
5.10 ★廃棄物・残土
陸上部の掘削土砂150万m3及び海上部の浚渫土砂130万m3を埋立材として利用する(p.212)としている。この量は新島地区埋立事業(市埋立分)計画(陸上残土150万m3、浚渫土砂2150万m3)のそれぞれ100%及び6%に及ぶ膨大な量である。地下鉄建設という開発事業によって、多量の残土処分の追加が必要になる。これでは、市の埋立地計画が瀬戸内海環境保全特別措置法の定める環境保全ではなく、開発計画が目的になってしまう。
発生残土は、夢洲の埋め立て完了後、追加で盛土を行うよう計画変更が必要である。
5.11 ★動物・植物
●騒音は鳥の移動ルートに影響する 239ページ
工事中の騒音の営巣や渡りの期間への影響は、軽微とは思えない。どれくらいなら影響がないか、データを示すべき。特に、野鳥園に来る鳥は、野鳥園だけで騒音にさらされるわけではなく、野鳥園に至る移動ルートで騒音に会えば行動を変えてしまう。野鳥の移動ルートを把握したうえで騒音の影響を調査するべきである。
以上