北港テクノポート線とは



 私たちが建設を反対している北港テクノポート線とは、コスモスクエア駅から新桜島駅まで大阪港の埋立地7.5kmを走る地下鉄線で、株式会社大阪港トランスポートシステム(OTS)が営業します。
 鰍nTSは大阪市が51%を出資する第三セクターの会社で、現在、大阪港−コスモスクエア−中ふ頭の3.7kmの区間で営業しています。大阪港−コスモスクエア間(テクノポート線)は地下鉄、コスモスクエア−中ふ頭間(ニュートラムテクノポート線)は新交通システムで、それぞれ大阪市交通局の地下鉄中央線、ニュートラムと相互乗り入れする路線です。この3.7kmの建設費は880億円でしたが、うちトンネル構造物など基礎部分(520億円)は市が建設し、鰍nTSが無償で占有しています。にもかかわらず、現在の路線開業以来、鰍nTSは毎年20億円近くの赤字を出している、それほど乗客が少ない路線です。


 北港テクノポート線沿線である舞洲、夢洲は現在常住人口ゼロで、特に夢洲はまだ埋め立て自体が完了していない状態ですが、鰍nTSは2000年7月19日運輸省に事業許可申請を提出しました。2008年夏期オリンピックが大阪で開催されれば、北港テクノポート線はメイン会場への重要な交通手段になります。オリンピックに間に合わせるため、採算を度外視して今年度中に着工しようとしているのです。また、大阪市は5000〜6000億円をかけて夢洲に4万5000人の都市を造るという大規模公共事業計画を持っており、北港テクノポート線建設はその第一弾と言えます。