概説 |
眠りに導くお薬です。おもに脳波や心電図などの検査時に用います。けいれんを抑える働きもします。 |
作用 | 脳の神経(大脳皮質)の働きを抑える作用があります。 |
特徴 | 脳波などの検査で眠りにつけるのに用いることがあります。また、抗けいれん作用があるので、激しいけいれん発作で注射ができないときにも使います。坐薬のほか、注腸用キットがあります。 |
注意 |
 【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
- 別に薬を飲んでいる場合は、医師に伝えておきましょう。
- 妊娠中の人は、医師にお伝えください。

- 【注意する人】

- 呼吸機能の低下している人、肝臓や腎臓、心臓に病気のある人などは慎重に用いる必要があります。とくに乳幼児や体が弱っている人は、過量投与による呼吸抑制にも注意が必要です。
 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- 他の安定剤や抗うつ剤などと併用すると、強く効きすぎたり、副作用がでやすくなるおそれがあります。服用中の薬は必ず医師に伝えておきましょう。
- トリクロホスナトリウム(トリクロリール)は体内で同一物質になりますので、併用により過量になるおそれがあります。
- 飲酒は控えてください。副作用が強まるおそれがあります。
 【使用にあたり】
- 坐薬ですので、飲まないようにしてくたせさい。
- 肛門部を水でぬらしておくと、スムーズに入ります(カプセルに水をつけると変形して挿入困難になることがあります)
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効能 |
- 理学検査時における鎮静・催眠。
- 静脈注射が困難なけいれん重積状態。
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用法 |

- 【坐剤】

- 抱水クロラールとして、通常小児では30〜50mg/kgを標準とし、直腸内に挿入する。なお、年齢・症状・目的に応じ適宜増減する。総量1.5gを越えないようにする。

- 【注腸用キット】

- 抱水クロラールとして、通常小児では30〜50mg/kgを標準とし、直腸内に注入する。なお、年齢・症状・目的に応じ適宜増減する。総量1.5gを越えないようにする。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
わりと多い副作用は、眠気、ふらつき、めまい感などです。これらはあまり心配いりませんが、ひどい場合は、医師に相談してください。とくに赤ちゃんや小さい子供は、過量投与による呼吸抑制にも注意が必要です。
長く続けることはまずありませんが、多めの量を長期に連用していると、体が薬に慣れてきて、急に中止すると、不安やイライラ、吐き気、震えなど反発的な症状がでることがあります。このような場合でも、徐々に減量すれば大丈夫です。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 呼吸抑制、無呼吸..呼吸が少ない・弱い、不規則な呼吸、異常なイビキ。
- ショック..気持ち悪い、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、耳鳴り、息苦しい、胸苦しさ、めまい、脈が速い・弱い、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
- 依存..長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある(徐々に減量すれば大丈夫)。
 【その他】
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