概説 |
熱を下げる坐薬です。 |
作用 | 皮膚の血管を広げて熱を放散させる作用があります。ただし、対症療法薬ですので、熱の原因そのものを治すことはできません。 |
特徴 | ピリン系の解熱薬です。切れ味のよい作用があるのですが、アレルギーや血液の副作用がでやすいのが欠点です。最近はあまり使われません。 |
注意 |
 【診察で】
- アレルギーのある人は医師に報告しておいてください。
- 胃腸の悪い人、腎臓や肝臓の悪い人、喘息など持病のある人は医師に伝えておきましょう。病気によっては症状を悪化させるおそれがあります。
 【注意する人】
- ピリン系の薬にアレルギーのある人は使用できません。
- 鎮痛剤の服用で喘息を起こしたことのある人は使用できないことになっています。
- 胃潰瘍、血液の病気、肝臓病、腎臓病、心臓病、喘息などの人は病状により使用できない場合があります。

- 【飲み合わせ・食べ合わせ】

- 市販のかぜ薬や解熱薬との併用は控えてください。服用中の薬は、医師に伝えておきましょう。
 【使用にあたり】
- 肛門から挿入する坐薬です。決められた使用量、使用間隔を守ってください。
- できるだけ排便後に使用するとよいでしょう。便がたまっている状態で使用すると坐剤が便とともに排出されてしまうことがあります。
- 入れにくいときは、坐薬の先端に少量の水をつけると滑りがよくなります。
- 使用するタイミングは医師の指示に従ってください。一般的には、38.5度以上を目安にします。熱が上昇しているときではなく、上がりきったときに使用するほうが効果的です。
- できるだけ短期の使用にとどめます(原則として5日以内)。
 【その他】
- 他の人、とくに子供には代用しないでください。
- カゼなど感染症による発熱やノドの腫れは、ばい菌を殺菌駆除するための自然な防御システムです。これを薬で無理に抑えれば、かえって病気そのものの治りを遅らせてしまうことさえあります。とくにインフルエンザなどウイルス性の病気では、むやみに熱を下げればよいというものではありません。
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効能 |
他の解熱剤では効果が期待できないか、あるいは他の解熱剤の投与が不可能な場合の小児科領域における緊急解熱。 |
用法 |
通常1日1回、乳児には50〜100mg、2〜3歳には100mg、3歳以上には100〜200mgを直腸内に挿入する。なお、年齢、症状により適宜増減する。低体温によるショックをおこすことがあるので、投与する場合は、少量から投与を開始すること。
- 乳児..50〜100mg(1/2〜1個)
- 2〜3歳..100mg(1個)
- 3歳以上..100〜200mg(1〜2個)
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
多くはありませんが、人によってはショックや重いアレルギー症状を起こすおそれがあります。ピリンアレルギーの人は使用しないでください。長期使用では、腎臓や肝臓の働きが悪くなったり、血液に異常を生じることがあります。できるだけ短期の使用にとどめましょう。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- ショック..気持ち悪い、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、耳鳴り、息苦しい、胸苦しさ、めまい、脈が速い・弱い、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
- 重い血液成分の異常..発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や鼻血・歯肉出血など出血傾向。
- 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。
- 腎臓の重い症状..尿が少ない・出ない、尿の濁り・泡立ち、血尿、むくみ、だるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹。
- 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
 【その他】
- 発疹、じんま疹、発赤、かゆみ。
- 胃痛、吐き気、吐く、食欲不振。
- 肝臓や腎臓の働きが落ちる。
- 体温の下がり過ぎ。
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