おくすり110番
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成分(一般名) トラマドール塩酸塩
製品例 トラマールOD錠25mg~50mg、ワントラム錠100mg、ツートラム錠50mg~100mg~150mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 解熱鎮痛消炎剤/その他/がん疼痛治療剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 痛みを抑えるお薬です。がんの痛みのほか、いろいろな病気の慢性痛に用います。
作用

【働き-1】

がんの痛みは心身を疲弊させ、平穏な日々を送るのに何よりの障害となります。このような痛みを無理にがまんする必要はありません。昔と比べ、痛みに対する理解が深まり、その治療も系統的にきちんと行われるようになりました。

このお薬は、がんの痛みをおさえる特殊な鎮痛薬です。オピオイドと呼ばれる系統で、一般的な鎮痛薬(NSAIDsなど)が効きにくい各種がん痛に対しも よい効果が期待できます。そのため、がん痛に対する第2段階の薬剤として使用されています。作用メカニズムは、痛みをおさえる神経系統の働きを高めることによります。

【働き-2】

慢性疼痛は、急性期をすぎても痛みがおさまらず、慢性的に長引く痛みです。さらに慢性疼痛は、その機序や性質により侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、心因性疼痛に分類されます。具体的には、おもに侵害受容性疼痛の要素をもつ腰痛症や変形性関節症、また代表的な神経障害性疼痛として帯状疱疹後神経痛や糖尿病性神経障害性疼痛などがあげられます。

このお薬は、そのような慢性疼痛に有効なオピオイド鎮痛薬です。侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛ともに有効とされ、それらの混在型にも有用です。腰痛症や変形性関節症をはじめ、脊柱管狭窄症、帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経障害性疼痛、線維筋痛症などに適用します。ただ、副作用がやや多いので、はじめから使うのではなく、非オピオイド系の一般的な鎮痛薬(NSAIDs、プレガバリンなど)で鎮痛効果が不十分な場合に用いることになります。

【薬理】

オピオイドμ受容体作動作用に加え、下行性疼痛抑制系の活性化作用による鎮痛効果を示します。オピオイドμ受容体は、中枢および末梢神経系に広く分布し、体の痛みの制御にかかわっています。このμ受容体への働きかけが、この薬の1番目の鎮痛作用です。

もうひとつの鎮痛経路である下行性疼痛抑制系には、ノルアドレナリン系とセロトニ ン系の神経系統が存在します。第2の作用は、神経伝達物質であるノルアドレナリンとセロトニンの両方の再取り込みを阻害することです。そして、それらの濃度を高め 下行性疼痛抑制系を活性化させます。

【臨床試験-1】

がん患者さんを対象に、この薬の鎮痛効果と副作用の便秘について、既存のオピオイド鎮痛薬の経口モルヒネ徐放性製剤と比較する試験が行われています。参加したのは一般的な鎮痛薬を飲んでも痛みの程度“VAS値”が25mm以上の患者さん95人。有効性を評価する判断材料のひとつは、安静時のVAS値とその変化量にもとづく改善度判定により「有効」と判定された患者さんの割合です。なお、VAS値は痛みを測る“ものさし”のようなものです。具体的には、100mmの直線上でまったく痛みのない状態を0mm、最大の痛みを100mmとし、現在の痛みが直線上のどこにあるかを患者さんに示してもらうことで痛みの強度を数値化します。ちなみに、参加した患者さんの服用前のVAS値の平均はおおよそ45mmでした。

その結果、この薬を飲んでいた人達のVAS値の変化量は約28.9mm(45.3→16.5)、モルヒネを飲んでいた人達で30.5mm(44.5→14.1)でした。また、VAS値の変化量から「中等度改善」以上と判定された人の割合は、この薬を飲んでいた人達で89.6%(43/48人)、モルヒネを飲んでいた人達で87.2%(41/47人)でした。さらに、突出痛により臨時追加服用(レスキュー・ドーズ)した回数は、どちらも平均1日2回ほどで差はありませんでした。これらから、オピオイド標準薬でもあるモルヒネ経口剤の効き目と大きな違いはなく、同程度の鎮痛効果が期待できることが示されたわけです。ただし、改善のうち「著明改善」した人は少なく、モルヒネの55%(26/47人)に対し、この薬では27%(13/48人)にとどまりました。

便秘の副作用の発現率は、この薬を飲んでいた患者さんで58%(28/48人)、モルヒネの人達で77%(36/47人)でした。また、便秘スコアが高く ひどい便秘を起こした人は、モルヒネを飲んでいた患者さんに多くみられました。想定以上に便秘を起こす人が多かったようですが、それでもモルヒネよりは少ないです。その他の副作用についても、全体としてこの薬のほうが発現率が低く、程度も軽いものがほとんどでした。ただ、悪心と嘔吐に関しては、この薬のほうが持続時間が長くなる傾向が示されています。

【臨床試験-2】

次は慢性疼痛の臨床試験です。変形性関節症と診断され、一般的な鎮痛薬(NSAIDs)では効果不十分な患者さん160人を対象にしています。約1カ月間、半分の人はこの薬を、もう半分の人はプラセボ(似せ薬)を飲み、効果不十分になるまでの期間を比べる試験です。その結果、この薬を飲んでいた人達のほうが、痛みのない平穏な日々が長く続くことが確かめられました。また、1カ月間にわたり、十分な効果が得られた人の割合は、この薬を飲んでいた人達で83%、プラセボの人達で56%でした。帯状疱疹後神経痛患者を対象とした別の臨床試験でも同様の結果が得られています。
特徴
  • オピオイドと呼ばれる鎮痛薬の仲間です。そのなかでも、軽度から中等度の痛みに適する非麻薬系の弱オピオイドになります。麻薬系強オピオイドのモルヒネに比べ作用がおだやかで、便秘をはじめとする副作用も比較的少ないです。モルヒネ経口剤に対する効力比は約1/5とされ、この薬の規定用量(100〜400mg)は、低用量のモルヒネ経口剤(20〜80mg/日)とほぼ同程度の鎮痛効果をもちます。
  • がん性疼痛に対するWHO方式3段階疼痛治療法の第2段階に位置づけられます。第1段階における非オピオイド鎮痛薬(NSAIDs)、たとえばアスピリンやアセトアミノフェンでは効果不十分な場合に、次のステップとしてこの薬が処方されるわけです。モルヒネなど第3段階に入る強オピオイド鎮痛薬の前に選択される最初のオピオイド鎮痛薬ともいえます。今後、第二の選択肢として処方される機会が増えてくることでしょう。
  • 当初の適応症はがん疼痛にかぎられましたが、その後、慢性疼痛に対する効能が追加されました。なお、同一成分を含有するトラマドール・アセトアミノフェン配合剤(トラムセット)も、慢性疼痛(非がん性慢性疼痛)に適用します。この薬はトラマドールだけを有効成分としますので、アセトアミノフェンが制限される場合、たとえば消化管潰瘍やアスピリン喘息、重い肝障害のある人などにも使いやすいです。また、低用量製剤(25mg)があるので、個々の症状に応じた細やかな用量調節が可能です。
  • 従来の即放性製剤のトラマールにくわえ、徐放性製剤のワントラムとツートラムが販売されています。トラマールの服用回数が1日4回なのに対し、ワントラムは1日1回、ツートラムは1日2回定時服用で終日鎮痛効果が持続します。がん性疼痛では、徐放性製剤と即放性製剤を目的に応じて使い分けることで、より良好な疼痛管理が可能です。すなわち、定時に徐放性製剤のワントラムを服用し、細かな用量調節や突出痛には即放性製剤のトラマールを用いるわけです。なお、持効性のワントラムとツートラムは、高度な腎障害または高度な肝障害がある場合は禁忌となりますので注意が必要です。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
  • 別に薬を飲んでいる場合は、その薬を医師に教えてください。
  • 具体的な服用方法や注意事項、副作用について十分説明を受けてください。

【注意する人】

腎臓や肝臓の働きが落ちていると、薬の排泄が遅れ血中濃度が上昇しやすいです。このため、病状によっては徐放性製剤のワントラムが使用できないことがあります。即放性のトラマールは、必要に応じ投与間隔をあけるなど慎重に用いるようにします。12歳未満の子供も呼吸抑制を起こしやすいので控えます。そのほか、てんかんのある人はけいれんの誘発に、脳に器質的障害のある人は呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇に注意が必要です。

  • 適さないケース..高度な腎障害または高度な肝障害のある人(ワントラム、ツートラム)、12歳未満の小児、18歳未満で肥満または閉塞性睡眠時無呼吸症候群あるいは重篤な肺疾患のある人、管理不十分なてんかん、アルコールまたは薬剤による急性中毒のある人。
  • 注意が必要なケース..てんかん、肝臓病、腎臓病、呼吸抑制状態、脳に器質的障害のある人、小児(12歳以上)、高齢の人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】
  • パーキンソン病治療薬のセレギリン(エフピー)、ラサギリン(アジレクト)およびサフィナミド(エクフィナ)との併用は禁止されており、一定期間の間隔をあける必要があります。両方の作用がだぶり「セロトニン症候群」という重い副作用を起こすおそれがあるためです
  • 飲酒量低減薬のナルメフェン(セリンクロ)との併用により、この薬の鎮痛作用が減弱したり離脱症状を起こすおそれがあります。ナルメフェン服用中または中止後1週間以内は避けなければなりません。
  • 安定薬など脳の神経をしずめる薬と併用すると、いろいろな副作用がでやすくなります。併用のさいは、眠気やふらつき、けいれん、過度の鎮静、呼吸抑制などに注意してください。また、抗うつ薬(三環系、SSRI、SNRI、NaSSA)と飲み合わせると、セロトニン症候群やけいれんを起こしやすくなるかもしれません。
  • そのほか、気分安定・抗けいれん薬のカルバマゼピン(テグレトール)、強心・抗不整脈薬のジゴキシン(ジゴシン)、抗血栓薬のワルファリン(ワーファリン)、制吐薬のオンダンセトロン(ゾフラン)などと相互作用を起こす可能性があります。
  • 飲酒は控えてください。めまいや眠気、呼吸抑制などの副作用がでやすくなります。

【使用にあたり】
  • 飲む量は痛み具合で違います。医師から決められた用法・用量を守ってください。一般的には、少な目で開始し効果をみながら徐々に増量します。痛みの取れる必要最少量とするわけです。
  • 決められた時間に規則正しく服用してください。即放性のトラマールは、通常1日4回、4〜6時間ごとに定時服用します。ただし、生活時間帯に合わせて間隔を調整することもできますので、不都合があれば医師と相談してみましょう。
  • 1日1回服用のワントラム、1日2回服用のツートラムも できるだけ同じ時間帯に飲んでください。これらは二重構造の徐放性製剤ですから、割ったり、砕いたり、かみ砕いてはいけません。そのまま飲んでください。
  • がんの突発的な痛みに対し、即放性のトラマールを応急薬として追加することもできます。このときの1回量は医師が決めますので指示どおりにしてください。それでもコントロールできなければ、遠慮なく医師に申し出てください。決められた最大量で効果不十分な場合は、次のステップとして強オピオイド鎮痛薬に変更します。
  • 長期使用後に中止する場合は、医師の指示のもと徐々に減量するようにします。
  • 痛み止めとして他人にあげてはいけません。また、子供の手の届かないところに保管しましょう。

【食生活】

人によっては、眠気やめまいを起こします。意識消失による自動車事故も報告されているようです。車の運転をふくめ危険な操作や作業は控えてください。

【備考】
  • がん疼痛治療のお手本にWHO方式があります。痛みの強さを3段階に分け、段階的に鎮痛薬を選択する方法です。軽い痛みには、まず第1段として一般的な非オピオイド鎮痛薬(NSAIDs、アセトアミノフェンなど)を定期使用します。それで効果不十分な中くらいの痛みには、第2段階として弱オピオイドのトラマドール(この薬)やコデインを追加します。さらに第3段階では、第1段階の薬剤に強オピオイド鎮痛薬(モルヒネ、オキシコドン、フェンタニル)を追加することになります。
  • オピオイドには、オピウムに似ているという意味があります。語源のオピウムはケシの実から採取されるいわゆるアヘンをさし、そのアヘンから精製されるのが医療用麻薬のモルヒネです。オピオイドはアヘン様あるいはモルヒネ様の物質の総称で、脳内のオピオイド受容体に結合し活性化させる性質があります。アヘンに由来するモルヒネやコデインのほか、人工的に合成されるトラマドール(この薬)やフェンタニル、ブプレノルフィン、さらには生体内でつくられるエンドルフィンもオピオイドのうちです。依存性が強いモルヒネやフェンタニルは医療用麻薬として規制され、依存性が弱いトラマドール(この薬)やブプレノルフィンは規制外となります。オピオイドの臨床上意義ある主作用は、がん痛などに対する鎮痛です。
効能 非オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記疾患における鎮痛
  • 疼痛を伴う各種癌
  • 慢性疼痛

    ※注意:慢性疼痛患者においては、その原因となる器質的病変、心理的・社会的要因、依存リスクを含めた包括的な診断を行い、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。
用法

【即放性製剤(トラマール)】

通常、成人はトラマドール塩酸塩として1日100〜300mgを4回に分割経口服用する。なお、症状に応じて適宜増減する。ただし1回100mg、1日400mgを超えないこととする。

  • [注意1]初回投与量:本剤を初回投与する場合は、1回25mgから開始することが望ましい。
  • [注意2]投与間隔:4〜6時間ごとの定時に経口投与すること。ただし、生活時間帯に合わせて投与間隔を調整することも可能とする。
  • [注意3]増量及び減量:本剤投与開始後は患者の状態を観察し、適切な鎮痛効果が得られ副作用が最小となるよう用量調整を行うこと。増量・減量の目安は、1回25mg(1日100mg)ずつ行うことが望ましい。
  • [注意4]がん疼痛患者における疼痛増強時の臨時追加投与(レスキュー・ドーズ):本剤服用中に疼痛が増強した場合や鎮痛効果が得られている患者で突出痛が発現した場合は、直ちに本剤の臨時追加投与を行って鎮痛を図ること。本剤の臨時追加投与の1回投与量は、定時投与中の本剤の1日量の1/8〜1/4を経口投与すること。
  • [注意5]投与の継続:慢性疼痛患者において、本剤投与開始後4週間を経過してもなお期待する効果が得られない場合は、他の適切な治療への変更を検討すること。また、定期的に症状及び効果を確認し、投与の継続の必要性について検討すること。
  • [注意6]投与の中止:(1)本剤の投与を必要としなくなった場合は、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。(2)がん疼痛患者において、本剤の1日の定時投与量が300mgで鎮痛効果が不十分となった場合、本剤の投与を中止し、モルヒネ等の強オピオイド鎮痛剤への変更を考慮すること。その場合には、定時投与量の1/5の用量の経口モルヒネを初回投与量の目安とすることが望ましい。また、経口モルヒネ以外の強オピオイド鎮痛剤に変更する場合は、経口モルヒネとの換算で投与量を求めることが望ましい。
  • [注意7]高齢者への投与:75歳以上の高齢者では、本剤の血中濃度が高い状態で持続し、作用及び副作用が増強するおそれがあるので、1日300mgを超えないことが望ましい。

【徐放性製剤-1(ワントラム)】

通常、成人はトラマドール塩酸塩として100〜300mgを1日1回経口服用する。なお、症状に応じて適宜増減する。ただし、1日400mgを超えないこととする。

  • [注意1]初回投与量:本剤を初回投与する場合は、1日100mgから開始することが望ましい。なお、他のトラマドール塩酸塩経口剤から切り替える場合は、その経口剤の1日投与量、鎮痛効果及び副作用を考慮して、本剤の初回投与量を設定すること。
  • [注意2]投与間隔:本剤の定時投与(1日1回)はできるだけ同じ時間帯に服用すること。
  • [注意3]増量及び減量:本剤投与開始後は患者の状態を観察し、適切な鎮痛効果が得られ副作用が最小となるよう用量調整を行うこと。増量・減量の目安は、1日100mgずつ行うことが望ましい。
  • [注意4]がん疼痛患者における疼痛増強時の臨時追加投与(レスキュー・ドーズ):本剤服用中に疼痛が増強した場合や鎮痛効果が得られている患者で突出痛が発現した場合は、直ちにトラマドール塩酸塩即放性製剤の臨時追加投与を行って鎮痛を図ること。臨時追加投与の1回投与量は、定時投与中の本剤の1日量の1/8〜1/4を経口投与すること。ただし、トラマドール塩酸塩としての1日総投与量は400mgを超えないこと。
  • [注意5]投与の継続:即放性製剤を参照
  • [注意6]投与の中止:即放性製剤を参照
  • [注意7]高齢者への投与:即放性製剤を参照

【徐放性製剤-2(ツートラム)】

通常、成人にはトラマドール塩酸塩として1日100〜300mgを2回に分けて経口服用する。なお、症状に応じて適宜増減する。ただし1回200mg、1日400mgを超えないこととする。

  • [注意1]初回投与量:本剤を初めて投与する場合は、1回50mgから開始することが望ましい。なお、他のトラマドール塩酸塩経口剤から切り替える場合は、その経口剤の1日投与量、鎮痛効果及び副作用を考慮して、本剤の初回投与量を設定すること。
  • [注意2]投与間隔:本剤の投与は1日2回とし、朝、夕に服用することが望ましい。
  • [注意3]増量及び減量:本剤投与開始後に患者の状態を観察し、適切な鎮痛効果が得られ副作用が最小となるよう用量調整を行うこと。増量・減量の目安は、1回50mg、1日100mgずつ行うことが望ましい。
  • [注意4]がん疼痛患者における疼痛増強時の臨時追加投与(レスキュー・ドーズ):本剤服用中に疼痛が増強した場合や鎮痛効果が得られている患者で突出痛が発現した場合は、直ちにトラマドール塩酸塩即放性製剤の臨時追加投与を行って鎮痛を図ること。臨時追加投与の1回投与量は、定時投与中の本剤の1日量の1/8〜1/4を経口投与すること。ただし、トラマドール塩酸塩としての1日総投与量は400mgを超えないこと。
  • [注意5]投与の継続:即放性製剤を参照
  • [注意6]投与の中止:即放性製剤を参照
  • [注意7]高齢者への投与:即放性製剤を参照

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 モルヒネほどではありませんが、便秘や吐き気、嘔吐、眠気などが現れやすいです。眠気は続けているうちに慣れて軽くなりますが、吐き気は少し長引くかもしれません。つらいときは早めに受診し医師とよく相談してください。便秘は続くことが多いので下剤(通じ薬)で対処します。

重い副作用としては、けいれんや意識消失、呼吸抑制などを起こす可能性があります。発現頻度はきわめて低く、めったにないと思いますが、もともと てんかんなど脳に病気のある人や高齢の人は要注意です。また、安定薬や睡眠薬などとの併用時も発現リスクが高まるおそれがあります。

長く続けていると、体が薬に頼りがちになるかもしれません。このとき急に中止すると、吐き気や嘔吐、頭痛、不安感、震えなど反発的な症状が出現します。がん痛においては、副作用を心配しすぎて服用を控えることなく、痛みがおさまる必要最小限の範囲で正しく使用することが大切です。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • ショック、アナフィラキシー様症状..気持ち悪い、胸苦しい、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
  • けいれん..筋肉のぴくつき、ふるえ、白目、硬直、全身けいれん、意識低下・消失。
  • 呼吸抑制..息切れ、呼吸しにくい、息苦しい、呼吸が浅く速い、呼吸が弱く少ない(10回/分未満)、不規則な呼吸、異常ないびき、意識がうすれる。
  • 依存..長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある(徐々に減量すれば大丈夫)。
  • 意識消失..気がとおくなる、意識を失う。

【その他】
  • 便秘、吐き気、吐く、食欲不振
  • 眠気、うとうと、ぼんやり、めまい、頭痛
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye