おくすり110番
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成分(一般名) プラミペキソール塩酸塩水和物
製品例 ビ・シフロール錠0.125mg~0.5mg、ミラペックスLA錠0.375mg~1.5mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 抗パーキンソン剤/ドパミン作動薬/ドパミン作動性パーキンソン病治療剤(非麦角系)

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 パーキンソン病のお薬です。ふるえやこわばりを改善し、体の動作をよくします。また、レストレスレッグス症候群にも用います。
作用

【働き-1】

パーキンソン病では、脳内のドパミン系の神経の働きが悪くなり、手足のふるえ、こわばり、体の動作が不自由になるといった症状がでてきます。時間とともに徐々に悪化し、進行すると日常生活にも大きな支障となります。

このお薬は、ドパミン系の神経に働きかけ、そのようなパーキンソン病の症状を改善します。効果発現はやや緩慢ですが、十分な維持量により安定した効果が期待できます。発症初期には単独で、進行期にはレボドパ製剤と併用することが多いです。

【働き-2】

レストレスレッグス症候群は、一般でいう「むずむず脚症候群」のことです。足にむずむず感、熱感、かゆみなどを伴うことが多く、動かしたいという強い欲求を生じます。夕刻以降の安静時に多発するので、不眠の原因になることも少なくありません。詳しい原因はよく分かっていませんが、足の刺激をおさえるドパミン系の神経(MK1)が弱っていると推測されています。

そのようなレストレスレッグス症候群に、以前からパーキンソン病治療薬が有効なことが知られていました。その後、各国で臨床試験がすすめられ、8割くらいの人に有効なことが分かりました。適応となるのは、苦痛をともなう場合や、睡眠に支障をきたすようなやや重い症状に対してです。なお、レストレスレッグス症候群に使用可能なのは速放錠のビ・シフロールに限られます。

【臨床試験】

比較的軽いパーキンソン病の患者さん523人を3つのグループに分け、この薬の速放錠(ビ・シフロール)と徐放錠(ミラペックスLA)、それとプラセボ(似せ薬)の効果を比較する臨床試験がおこなわれています。プラセボを上回る効果があるのか、また速放錠と徐放錠に効果の違いがないのかを調べるのが目的です。効果の判定は、日常生活の動作や運動能力を各項目ごとに5段階(正常0点〜重症4点)で点数化し、その合計点で比較します。点数が低ければ軽症、高いほど重症を意味します。

8ヶ月後の試験結果は、この薬を飲んでいた人達の平均点数が約20点(服用前30点)、プラセボを飲んでいた人達が25点でした。この薬を飲んでいた人達ほうが明らかに点数が低くなり、病状が軽くなることが証明できたわけです。また、速放錠と徐放錠に点数の差がなく、同じ効果があることが確かめられました。さらに、別の重い患者さんを対象とした臨床試験でも、同様の結果が得られており、早期・進行期を問わず、この薬の有効性が証明されています。
特徴
  • 効き目が高いドパミン作動薬です。パーキンソン病の初期治療薬として広く用いられています。レボドパほど劇的ではありませんが、安定した効果が得られ、運動合併症状がおさえられる点がメリットです。このため、とくに高齢でない限り、早期の比較的軽い症状には まずこの系統が処方されるものです。単独で用いるほか、レボドパ製剤との併用により 病状の安定化がはかれ、レボドパの減量も可能です。
  • 動作や運動能力を改善するだけでなく、パーキンソン病にともなう気分障害(抑うつや意欲低下)にも有効との報告があります。
  • ドパミン作動薬のうち非麦角系に分類されます(非麦角系選択的ドパミンD2受容体作動薬)。非麦角系は、麦角系でよく見られる吐き気などの消化器症状が比較的少なく、心臓弁膜症を起こすこともまずありません。一方で、眠気や傾眠の副作用が目立ち、重大な副作用として突発的睡眠が報告されています。この点は十分な注意が必要です。
  • 眠気の副作用が多いものの、同類薬のタリペキソール(ドミン)に比べれば少ないとされます。ドパミンD1受容体親和性がより低いためと考えられます。
  • 従来の速放錠(ビ・シフロール等)にくわえ、徐放錠のミラペックスLAが発売されました。ミラペックスLAは、1日1回の服用で済む便利な製剤です。徐放性なので血中濃度が持続し、1日を通し安定した効果が得られます。
  • レストレスレッグス症候群に対する適応が新たに加わりました(速放錠のみ)。欧米では第一選択薬として広く用いられているようです。今後、日本でも処方される機会が増えてくることでしょう。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。病気によっては症状を悪化させるおそれがあります。
  • 妊娠中もしくはその可能性のある人は、医師に申し出てください。妊娠中は使用できません。
  • 別に薬を飲んでいる場合は、医師に伝えておきましょう。
  • ご家族をふくめ、注意事項や副作用について十分説明を受けてください。突発的睡眠や衝動制御障害についてもよく聞いておきましょう。

【注意する人】

幻覚、妄想などをともなう精神疾患のある人は、精神症状の悪化に注意が必要です。また、腎臓が悪い人や高齢の人は、薬の排泄が遅れがちですので、少量で開始するなど服用量に配慮が必要です。とくに徐放製剤は、透析を受けている場合や重い腎臓病のある人は使用できないことがあります。

  • 適さないケース..妊娠中。
  • 注意が必要なケース..統合失調症など精神症状がみられる病気、腎臓病、重い心臓病、低血圧症、高齢の人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

胃の薬のシメチジン(タガメット)など、ある種の薬との併用により、この薬の排泄が遅れ副作用が増強するおそれがあります。逆に、安定剤(フェノチアジン系、ブチロフェノン系など)と併用すると、両方の薬の作用が弱まることがあります。飲酒は副作用を強めますので控えてください。

  • 飲み合わせに注意..シメチジン(タガメット)、塩酸アマンタジン(シンメトレル)、安定剤(フェノチアジン系、ブチロフェノン系など)、他の抗パーキンソン薬(レボドパ、抗コリン薬)、アルコール類。

【使用にあたり】
  • 服用量や服用回数は症状により、また製剤により異なりますので、医師の指示どおりにしてください。食後になると思いますが、できるだけ毎日同じ時間に飲んでください。
  • ふつう、少量から開始し、医師が効果や副作用をチェックしながら段階的に増量していきます。パーキンソン病では、よい効果がでるまでに数週間かかることがあります。
  • 症状が改善しない場合や、かえって悪化する場合は、早めに受診し医師とよく相談してください。
  • 自分だけの判断で飲むのをやめてはいけません。とくパーキンソン病では、急にやめると 反動で具合が悪くなることがあります。

【食生活】
  • まれな事例ですが、突発的な睡眠による自動車事故が報告されています。車の運転や危険をともなう機械の操作、高所での作業は避けてください。
  • 急に立ち上がると、強い立ちくらみを起こすおそれがあります。急な動きはしないで、ゆっくり動作するようにしましょう。とくに飲み始めは要注意です。
  • 衝動制御障害が報告されています。抑制がきかずギャンブルを繰り返す病的賭博、無駄な買物をしてしまう強迫性購買、暴飲暴食、性欲亢進など、自制心に欠ける行動が気になるときは医師と相談してください。
効能

【効能A】

パーキンソン病

【効能B】

中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)

※速放錠(ビ・シフロール等)に限り適応
用法
【効能A】
<速放錠(ビ・シフロール等)>

通常、成人はプラミペキソール塩酸塩水和物として1日量0.25mgからはじめ、2週目に1日量を0.5mgとし、以後経過を観察しながら、1週間毎に1日量として0.5mgずつ増量し、維持量(標準1日量1.5〜4.5mg)を定める。

1日量がプラミペキソール塩酸塩水和物として1.5mg未満の場合は2回に分割して朝夕食後に、1.5mg以上の場合は3回に分割して毎食後経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減ができるが、1日量は4.5mgを超えないこと。
<徐放錠(ミラペックスLA)>

通常、成人はプラミペキソール塩酸塩水和物として1日量0.375mg1日1回食後経口服用からはじめ、2週目に1日量を0.75mgとし、以後経過を観察しながら、1週間毎に1日量として0.75mgずつ増量し、維持量(標準1日量1.5〜4.5mg1日1回食後経口服用)を定める。なお、年齢、症状により適宜増減ができるが、1日量は4.5mgを超えないこと。

【効能B】

通常、成人はプラミペキソール塩酸塩水和物として0.25mgを1日1回就寝2〜3時間前に経口服用する。服用は1日0.125mgより開始し、症状に応じて1日0.75mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。

※速放錠(ビ・シフロール等)に限り適応

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 まれに、前兆なく突然に眠り込んでしまうことがあります。車の運転は絶対にやめてください。眠気や傾眠のほか、幻覚や妄想を生じることも多いです。幻視では不快な害虫や小動物が見えたりします。このような精神症状は高齢の人にでやすいです。ご家族や介護の方も十分に注意してください。さらに最近、衝動制御障害が報告されています。ギャンブルを繰り返すなど度をこした行動が気になるときは医師と相談してください。

吐き気や食欲不振、胃の不快感、便秘など胃腸症状もみられます。吐き気止めや便秘薬で対処できますので、つらいときは医師に話してください。吐き気は続けているうちに軽くなることもあります。ほかにも、めまいや立ちくらみ、不随意運動などを起こすことがあります。立ちくらみは、飲み始めに起こりやすいです。急に立ち上がったりしないで、ゆっくり動作するようにしましょう。

めったにありませんが、薬の減量や中止時には、悪性症候群にも注意が必要です。症状としては、発熱、発汗、意識低下、ふるえ、筋硬直などが現れます。直ちに対処する必要がありますので、ご家族など周囲の方にも注意をはらってもらうとよいでしょう。なお、少量服用となるレストレスレッグス症候群においては、副作用の心配はそれほどないと思います。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 突発的睡眠..前兆なく突然に眠ってしまう。
  • 幻覚、妄想、せん妄、錯乱..本当ではない声や音が聞こえる、実際にいない虫や動物・人が見える、誤った思い込み、非現実な体験、もうろう状態、混乱・興奮、取り乱す。
  • 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)..だるい、のどが渇く、頭痛、吐き気、けいれん、意識もうろう、気を失う。
  • 悪性症候群(Syndrome malin)..動かず黙り込む、体の硬直、飲み込めない、急激な体温上昇、発汗、頻脈、ふるえ、精神変調、意識障害。
  • 横紋筋融解症..手足のしびれ・こわばり、脱力、筋力低下、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿。
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。

【その他】
  • 眠気、傾眠、不安、イライラ感、興奮、頭痛、悪夢、不眠
  • 不随意運動..手足や首が勝手に動く、口周辺がひきつる、口をすぼめたりモグモグさせる、舌の異常運動、同じ動作を繰り返す。
  • 衝動制御障害(病的賭博、強迫性購買、暴飲暴食、性欲亢進)
  • 吐き気、吐く、もたれ、食欲不振、口の乾き、便秘
  • 立ちくらみ、ふらつき、血圧低下、動悸
  • めまい、疲労、ほてり、多汗、生理不順、発疹
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye