概説 |
じんま疹や皮膚のかゆみを抑えるお薬です。また、不安や緊張感をやわらげます。 |
作用 |
- アレルギー症状を引き起こすヒスタミンという体内物質の働きをおさえます。アレルギーによるじんま疹や皮膚のカユミに有効です。
- おだやかな作用で不安や緊張感をやわらげます。
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特徴 | アレルギー症状を抑える作用と、気分をリラックスさせる作用をあわせ持ちます。じん麻疹や湿疹のカユミで眠れないときなどに、皮膚科で処方されることが多いです。 |
注意 |
 【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は、医師に伝えておきましょう。
- 市販薬も含め服用中の薬を医師に教えてください。
- 妊娠中や、その可能性のある人は申し出てください。妊娠中は服用禁止です。

- 【注意する人】

- 病気によっては、その病状を悪化させるおそれがあります。てんかん、緑内障、前立腺肥大症などで尿の出の悪い人、認知症、心臓病、腸に閉塞や通過障害のある人は慎重に用います。
- 適さないケース..ポルフィリン症、妊娠中の人など。
- 注意が必要なケース..てんかん、緑内障、前立腺肥大症、重症筋無力症、認知症、肝臓病、腎臓病、腸に閉塞や通過障害のある人、心臓病などで不整脈を起こしやすい人(徐脈、QT延長、低カリウム血症)、高齢の人など。
 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- 他の安定薬といっしょな飲むと、強く効きすぎたり、副作用がでやすくなります。また、胃の薬のシメチジン(タガメット)との併用により、この薬の血中濃度が上昇するおそれがあります。
- 不整脈(QT延長)を起こしやすい薬剤と併用すると、さらにそのリスクが高まります。たとえば、ある種の安定薬や抗うつ薬、一部の抗菌薬、新たな不整脈を誘発する抗不整脈薬など少なくありません。
- めまいの薬のベタヒスチン(メリスロン)の作用を弱める可能性があります。
- 飲酒は控えてください。副作用が強まるおそれがあります。
 【使用にあたり】
- 治療する病気や症状、年齢などで用法・用量が違います。通常、皮膚疾患では少なめ、神経症では多めになります。医師の指示通りにお飲みください。
- 食後の服用が一般的ですが、不眠や夜間のかゆみに対しては就寝前になることがあります。

- 【妊娠・授乳】

- おなかの赤ちゃんの発育に悪い影響をおよぼすおそれがあります。そのため、妊娠中は禁止です。授乳中もできるだけ避けますが、服用する場合は授乳(母乳)を中止する必要があります。

- 【食生活】

- 眠気やめまいを起こすことがあります。車の運転をふくめ危険をともなう機械の操作や作業は避けてください。
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効能 |
- 蕁麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)
- 神経症における不安・緊張・抑うつ
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用法 |
- 皮膚科領域には、ヒドロキシジン塩酸塩として、通常成人1日30〜60mgを2〜3回に分割経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 神経症における不安・緊張・抑うつには、ヒドロキシジン塩酸塩として、通常成人1日75〜150mgを3〜4回に分割経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
安全性が高く、副作用は少ないほうです。人によっては、眠くなったり、だるさを感じることがあります。もしも、症状がよくならないときや、かえって悪化するときは早めに受診してください。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- ショック、アナフィラキシー..気持ちが悪い、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
- 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
- 不整脈(QT延長、心室頻拍)..動悸、脈が遅い、脈が速い、脈の乱れ、胸の痛みや違和感、めまい、立ちくらみ、失神。
- 発疹性膿疱症..発疹、紅斑、黄色いぶつぶつ、多数の小さい水ぶくれ、発熱。
 【その他】
- 眠気、だるさ、めまい
- 口の渇き、食欲不振、吐き気
- 目のかすみ、尿が出にくい
- 発疹
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