概説 |
減量を助けるお薬です。肥満症に用います。 |
作用 |
- 食欲にかかわる神経に働きかけて、食欲をおさえます。また、体の消費エネルギーを促進したり、代謝をよくすることで体重を減らします。
- 肥満症そのものを治すことはできません。
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注意 |
【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。病気によっては症状を悪化させるおそれがあります。
- 妊娠中の人は、医師にお伝えください。妊娠中の使用は禁止されています。
- 別に薬を飲んでいる場合は、医師に伝えておきましょう。
- 【注意する人】
- 眼圧を上昇させるおそれがあるため、閉塞隅角緑内障のある人は服用禁止です。また、精神症状が不調な人には向きません。心臓病、膵臓病、腎臓病、肝臓病、高血圧症、脳血管に病気のある人も病状により使用できないことがあります。糖尿病やてんかんのある人も慎重に用います。
- 適さないケース..閉塞隅角緑内障、重い心臓病、重い膵臓病、重い腎臓病、重い肝臓病、重症高血圧症、脳血管障害、不安・抑うつ・異常興奮状態、統合失調症など精神障害、薬物・アルコール乱用歴のある人、妊婦中、小児。
- 注意が必要なケース..糖尿病、てんかん、開放隅角緑内障のある人など。
- 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- パーキンソン病の治療に用いるMAO阻害薬のセレギリン、ラサギリンおよびサフィナミドとは併用できません。これらを中止後2週間は服用を避ける必要があります。今現在、および最近飲んだ薬についても医師に話しておいてください。
- 飲み合わせの悪い薬..セレギリン(エフピー)、ラサギリン(アジレクト)、サフィナミド(エクフィナ)
- 飲み合わせに注意..昇圧剤(エピネフリン、ドプスなど)、一部の降圧剤(アルドメットなど)、糖尿病の薬、インスリン、甲状腺ホルモン(チラーヂン)など。
- 飲酒は控えてください。めまいや眠気、精神的な副作用がでやすくなります。
【使用にあたり】
- 決められた飲み方を必ずお守りください。
- 夕刻以後の服用は原則として避けてください。夜に飲むと、眠れなくなってしまいます。
- 1カ月以上続けても効果のない場合は、中止することになっています。
- 服用期間はできだけ短期間とし、3カ月を限度とします。長期服用は好ましくありません。
【食生活】
- 緊張感や注意力、慎重さが低下し、気分がゆるむことがあります。車の運転、危険な仕事、高所での作業は控えてください。
- 肥満症そのものを治せる薬や健康食品はありません。この薬も、減量を一時的に助けるだけです。減量とその後の体重の維持は、食事療法と運動療法が基本です。規則正しい食生活を守ることが何より大切です。
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効能 |
- 【効能】
- あらかじめ適用した食事療法及び運動療法の効果が不十分な高度肥満症(肥満度が+70%以上又はBMIが35以上)における食事療法及び運動療法の補助。
【注意】
- 肥満症治療の基本である食事療法及び運動療法をあらかじめ適用し、その効果が不十分な高度肥満症患者にのみ、本剤の使用を考慮すること。
- 本剤は肥満度が+70%以上又はBMIが35以上の高度肥満症であることを確認した上で適用を考慮すること。肥満度(%)=(実体重−標準体重)/標準体重×100。BMI(Body Mass Index)=体重(kg)/身長(m)2。
- 内分泌性肥満、遺伝性肥満、視床下部性肥満等の症候性(二次性)肥満患者においては、原疾患の治療を優先させること。
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用法 |
- 【用法】
- 本剤は肥満度が+70%以上又はBMIが35以上の高度肥満症患者に対して、食事療法及び運動療法の補助療法として用いる。通常、成人は、マジンドールとして0.5mg(1錠)を1日1回昼食前に経口服用する。1日最高服用量はマジンドールとして1.5mg(3錠)までとし、2〜3回に分けて食前に経口服用するが、できる限り最小有効量を用いること。服用期間はできる限り短期間とし、3ヵ月を限度とする。なお、1ヵ月以内に効果のみられない場合は服用を中止すること。
【注意】
- 食事量、体重の推移、食生活等に留意の上、常に投与継続の可否、投与量について注意すること。
- 本剤は、睡眠障害を引き起こすことがあるので夕刻の投与は避けること。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用でわりと多いのは、口の渇き、吐き気、便秘、不眠、頭痛、動悸などです。これらは、それほど心配いりませんが、ひどいときは早めに受診してください。
重い副作用はほとんどありませんが、むやみに量を増やしたり、長く飲み続けたりすると、薬に頼りがちになり、やめにくくなるおそれがあります。決められた用量をきちんと守ることが大切です。
【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 依存..長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある(徐々に減量すれば大丈夫)。
- 肺高血圧症..息苦しさ、少し動くと息切れ、胸の痛み、気を失う。
【その他】
- 口の渇き、便秘、吐き気、吐く。
- 不眠、頭痛、脱力感、めまい、だるい。
- いらいら感、神経過敏、興奮。
- 動悸、血圧変動、尿がでにくい。
- 長期服用で効き目がなくなる。
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