概説 |
胃腸の働きを活発にするお薬です。また、膀胱を収縮させ排尿をうながす作用もあります。 |
作用 |
- 胃腸など消化器系臓器の運動は、副交感神経の命令によって亢進します。このお薬は、副交感神経を刺激することで、胃腸の働きを活発にします。胃酸の分泌もよくなります。
- 膀胱の排尿筋を収縮させ、排尿を助けます。手術後や分娩後、神経因性膀胱などで、尿がうまく出ないときに用います。
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注意 |
 【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。病気によっては症状を悪化させるおそれがあります。
- 妊娠中もしくはその可能性のある人は医師に伝えてださい。妊娠中は使用できません。
- 別に薬を飲んでいる場合は、医師に伝えておきましょう。

- 【注意する人】

- 気管支喘息のある人は禁止されています。気管支粘液分泌が増え、症状が悪化するおそれがあるためです。そのほか、甲状腺機能亢進症のある人、腸や膀胱頸部に閉塞のある人、消化性潰瘍、重い心臓病、てんかん、パーキンソン病のある人も使用できません。
- 適さないケース..気管支喘息、甲状腺機能亢進症、消化管・膀胱頸部に閉塞のある人、消化性潰瘍、狭心症・心筋梗塞、強度の徐脈、てんかん、パーキンソニズムのある人、妊娠中。
- 注意が必要なケース..高齢の人。

- 【飲み合わせ・食べ合わせ】

- アクチナミンやウブレチドなど同じ作用をもつ薬と併用すると、副作用がでやすくなります。服用中の薬は、医師に伝えておきましょう。

- 【使用にあたり】

- 症状によって、飲む量、飲み方が異なります。指示どおりに正しくお飲みください。
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効能 |
- 消化管機能低下のみられる次の疾患//慢性胃炎、迷走神経切断後、手術後及び分娩後の腸管麻痺、麻痺性イレウス。
- 手術後、分娩後及び神経因性膀胱などの低緊張性膀胱による排尿困難(尿閉)。
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用法 |
ベタネコール塩化物として、通常成人1日30〜50mgを3〜4回に分けて経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
おもな副作用は、腹痛や下痢、吐き気や胸やけ、動悸などです。重症化することはまれですが、それらの症状は「コリン作動性クリーゼ」という急性中毒の前ぶれとなることがあります。症状が強いときは すぐに受診するか医師と連絡をとるようにしてください。とくに飲み始めや増量時、また高齢の人など要注意です。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- コリン作動性クリーゼ(急性中毒)..腹痛、下痢、発汗、目が暗い、徐脈、全身脱力、唾液排出困難、呼吸困難。
 【その他】
- 胸やけ、吐き気、吐く、唾液が多くなる、腹痛、下痢。
- 動悸、頭痛、発熱、発汗、ほてり。
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