おくすり110番
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成分(一般名) ピロカルピン塩酸塩
製品例 サンピロ点眼液0.5%~1%~2%~3%~4% ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 眼科用剤/縮瞳剤/緑内障治療点眼剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 瞳を小さくし、眼圧を下げる目薬です。おもに緑内障の治療に用いられます。
作用

【働き】

目の中では、房水と呼ばれる水分が循環しています。その役目は、目に栄養分を供給し、また眼圧を一定に保つことです。ところが、房水が充満しすぎると、眼圧が上がり視神経を圧迫してきます(高眼圧症)。そのままでいると視神経が弱り、視野が狭くなったり視力が落ちたりします。このような状態が高眼圧をともなう典型的な緑内障です。

緑内障はその成因から大きく2つのタイプに分かれます。「閉塞隅角緑内障」と「開放隅角緑内障」です。閉塞隅角緑内障は、房水の排水路である隅角が虹彩でふさがれてしまうタイプです。その多くは慢性型ですが、ときに眼圧が急上昇し激しい眼痛や頭痛、充血や視覚異常などをともなう緑内障発作を起こします。一方、開放隅角緑内障は、隅角とは関係なく、房水の排水口が目詰まりするタイプです。慢性に推移し、自覚症状が乏しく、視野異常にも気づきにくいので、自覚したときには相当に進行していることが多いです。

なお、最近の調査で、緑内障の約6割が「正常眼圧緑内障」であることが分かりました。眼圧は正常範囲なのに緑内障になってしまうのです。視神経が耐えられる眼圧には個人差があり人それぞれで大きく異なります。視神経がもともと弱いなど、必ずしも高い眼圧だけが緑内障の要因ともいえないのです。治療は、開放隅角緑内障に準じ、眼圧をさらに低めにコントロールするようにします。

この目薬は、房水の流出を促進することで 眼圧を下げます。開放隅角緑内障や正常眼圧緑内障をはじめ、閉塞隅角緑内障の治療にも用いられます。緑内障の治療目標は、眼圧を低くコントロールして 視神経を守り、視力や視野を長期にわたり維持することです。原因療法薬ではないので治療期間は長くなりますが、継続的に眼圧をコントロールするために根気よく点眼を続けなければなりません。

【薬理】

副交感神経を刺激することにより瞳孔括約筋が収縮し縮瞳が起こります。同時に、毛様体筋も収縮し隅角が拡大、線維柱帯が開くことで房水の流出が促進されます。その結果、眼圧が下がります。
特徴
  • 昔からある代表的な縮瞳薬です。薬理学的には副交感神経作動薬の部類です。おもに開放隅角緑内障に用いられますが、閉塞隅角緑内障に対し隅角拡大を目的に処方されることがあります。
  • 副作用として、縮瞳による暗黒感を生じやすいです。生活の質を落としかねないことから、別系統の点眼薬に処方が移り、かつてほどは処方されなくなりました。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に報告してください。
  • 妊娠中の人は医師に伝えておきましょう。
  • 使用中の薬を医師に教えてください。

【注意する人】

虹彩炎のある人は使用できません。炎症の悪化や癒着をまねくおそれがあるためです。また、微量が体内に吸収され、気管支収縮を強める可能性があります。このため喘息のある人は慎重に用いるようにします。

  • 適さないケース..虹彩炎
  • 注意が必要なケース..喘息、網膜はく離の危険のある人

【使用にあたり】
  • 濃度が異なる5種類の製剤があり、眼圧や病状により使い分けられます。点眼回数も症状しだいです。一般的に、症状が軽い場合はまず低濃度の目薬で様子を見ます。効果不十分な場合は、高濃度のものに切り替えます。
  • 点眼後10分くらいで効きはじめ、約1時間で最大に達し、4〜8時間持続します。これに合わせて周りが暗く見えてきます。危険な副作用ではなく、徐々に回復しますので大丈夫です。
  • さす回数は医師の指示どおりにしてください。一定の間隔があくように、おおよその時間を決めておきましょう。点眼をやめてしまうと、急激に眼圧が上昇するおそれがあります。自分だけの判断で中止してはいけません。
  • 点眼方法は説明書に従ってください。以下に一般的な点眼方法を示しますが、医師の指示を優先し決められた方法で点眼してください。
  • できるだけ仰向けの状態で点眼するようにします。1滴点眼したあと、ゆっくりと目を閉じ、まばたきをしないで1〜5分間そのまま閉じていてください。このとき、目頭を指で押さえておくと鼻や口に薬液が回らず苦い思いをしなくて済みますし、全身性の副作用の予防になります。
  • 特別な指示がなければ1滴で十分です。うまく命中しなかったときだけ、もう1滴さすようにすればよいでしょう。
  • 点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意しましょう(薬液汚染防止のため)
  • 他の点眼薬と併用しているときは、点眼間隔を十分にあけてください。
  • 点眼液が目の回りに付いたり、目からあふれ出たときは、すぐ拭き取るようにしてください(皮膚がかぶれることがあります)。

【食生活】

点眼後しばらく薄暗く見えます。とくに暗いところ、夕方以降はいっそう物が見えにくくなります。症状が回復するまで危険な機械類の操作や車の運転は控えてください。また、高齢の人など、つまずきや転倒にも十分注意しましょう。
効能 緑内障、診断または治療を目的とする縮瞳
用法 ピロカルピン塩酸塩として、通常0.5〜4%液を1日3〜5回、1回1〜2滴宛点眼する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 一過性ですが、瞳が小さくなる関係で視界が暗くなったり、遠くが見えにくくなります。これは薬が効いている証拠でもあり、ある程度しかたありません。歩きにくいなど日常生活に支障となる場合は、医師とよく相談してください。そのほか、白目の充血、かゆみ、かすみ目などもみられます。また、長期使用により、白内障が悪化したり、虹彩の癒着を起こす可能性もあります。気になる症状があるのなら、早めに受診してください。

全身的な副作用にも念のため注意が必要です。とくに高濃度製剤を使用している場合など、微量ながら有効成分が体内に吸収され、胃腸などに悪い影響をおよぼすおそれがあります。下痢や吐き気、嘔吐、発汗などなどいつもと違う症状があらわれたら医師に連絡してください。なお、目薬の全身への吸収は、点眼のしかたである程度防ぐことができます。決められた方法で点眼することが大切です。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 眼類天疱瘡..目のひどい充血・腫れ、異物感、強い痛み

【その他】
  • 暗く見える、一過性の近視化(遠くが見えにくい)
  • 充血、まぶたの腫れ、かゆみ
  • 白内障の悪化
  • 下痢、吐き気、頭痛、発汗
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用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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