おくすり110番
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成分(一般名) ジスチグミン臭化物
製品例 ウブレチド点眼液0.5%~1% ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 眼科用剤/縮瞳剤/緑内障治療剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 瞳を小さくし、眼圧を下げる目薬です。おもに緑内障の治療に用いられます。
作用

【働き-1】

目の中では、房水と呼ばれる水分が循環しています。その役目は、目に栄養分を供給し、また眼圧を一定に保つことです。ところが、房水が充満しすぎると、眼圧が上がり視神経を圧迫してきます(高眼圧症)。そのままでいると視神経が弱り、視野が狭くなったり視力が落ちたりします。このような状態が高眼圧をともなう典型的な緑内障です。

緑内障はその成因から大きく2つのタイプに分かれます。「閉塞隅角緑内障」と「開放隅角緑内障」です。閉塞隅角緑内障は、房水の排水路である隅角が虹彩でふさがれてしまうタイプです。その多くは慢性型ですが、ときに眼圧が急上昇し激しい眼痛や頭痛、充血や視覚異常などをともなう緑内障発作を起こします。一方、開放隅角緑内障は、隅角とは関係なく、房水の排水口が目詰まりするタイプです。慢性に推移し、自覚症状が乏しく、視野異常にも気づきにくいので、自覚したときには相当に進行していることが多いです。

なお、最近の調査で、緑内障の約6割が「正常眼圧緑内障」であることが分かりました。眼圧は正常範囲なのに緑内障になってしまうのです。視神経が耐えられる眼圧には個人差があり人それぞれで大きく異なります。視神経がもともと弱いなど、必ずしも高い眼圧だけが緑内障の要因ともいえないのです。治療は、開放隅角緑内障に準じ、眼圧をさらに低めにコントロールするようにします。

この目薬は、房水の流出を促進することで 眼圧を下げます。おもに開放隅角緑内障あるいは正常眼圧緑内障の治療に用いられます。緑内障の治療目標は、眼圧を低くコントロールして 視神経を守り、視力や視野を長期にわたり維持することです。原因療法薬ではないので治療期間は長くなりますが、継続的に眼圧をコントロールするために根気よく点眼を続けなければなりません。

【働き-2】

瞳孔の筋肉を収縮させ、瞳を小さくする縮瞳作用があります。縮瞳を起こすことにより調節性内斜視の症状を改善します。

【働き-3】

重症筋無力症は、筋肉の力が弱くなる病気です。なかでも、まぶたが下がる症状「眼筋型」がよくあらわれます。この目薬は、筋肉を収縮させるアセチルコリンという神経伝達物質の働きを高めます。すると、まぶたの筋肉が強まり、その無力症状が改善します。

【薬理】

副交感神経を亢進させるアセチルコリンという神経伝達物質の分解をおさえる作用があります。副交感神経の働きが高まると瞳孔括約筋が収縮し縮瞳が起こります。同時に、毛様体筋も収縮し隅角が拡大、線維柱帯が開くことで房水の流出が促進されます。その結果、眼圧が下がります。また、まぶたの筋肉の収縮を強める働きもします。
特徴
  • 昔からある縮瞳薬の一種です。薬理学的にはコリンエステラーゼ阻害薬の部類です。作用時間が長いので、1日1回ないし2回の点眼ですみます。
  • 同類薬のピロカルピン(サンピロ)に比べ、いろいろな副作用がでやすいです。このため、緑内障に対してはあまり処方されなくなりました。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に報告してください。
  • 妊娠中の人は医師に伝えておきましょう。
  • 使用中の薬を医師に教えてください。

【注意する人】

緑内障でも病状や病期によっては不向きです。閉塞隅角緑内障では、かえって眼圧が上昇するおそれがあります。また、わずかに体内に吸収され、全身的な副作用を起こす可能性もあります。喘息、心臓病、胃潰瘍などのある人は慎重に用いる必要があります。

  • 適さないケース..前駆期緑内障
  • 注意が必要なケース..閉塞隅角緑内障、喘息、心臓病、胃潰瘍、てんかん、パーキンソン症状のある人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

微量の成分が体内に吸収され、相互作用を起こす可能性があります。たとえば、認知症治療薬のドネペジル(アリセプト)や副交感神経亢進薬のベタネコール(ベサコリン)。併用により これらの副作用が強まるおそれがあるのです。ほかにも注意が必要な薬がいくつかあります。市販薬をふくめ使用中の薬を必ず医師に報告してください。

【使用にあたり】
  • 濃度が異なる2種類の製剤があり、眼圧や病状により使い分けられます。点眼回数は医師の指示どおりにしてください。以下に一般的な点眼方法を示しますが、医師の指示を優先し決められた方法で点眼してください。
  • できるだけ仰向けの状態で点眼するようにします。1滴点眼したあと、ゆっくりと目を閉じ、まばたきをしないで1〜5分間そのまま閉じていてください。このとき、目頭を指で押さえておくと鼻や口に薬液が回らず苦い思いをしなくて済みますし、全身性の副作用の予防になります。
  • 特別な指示がなければ1滴で十分です。うまく命中しなかったときだけ、もう1滴さすようにすればよいでしょう。
  • 点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意しましょう(薬液汚染防止のため)
  • 他の点眼薬と併用しているときは、点眼間隔を十分にあけてください。
  • 点眼液が目の回りに付いたり、目からあふれ出たときは、すぐ拭き取るようにしてください(皮膚がかぶれることがあります)。
効能

【0.5%】

緑内障

【1%】
  • 緑内障
  • 調節性内斜視
  • 重症筋無力症(眼筋型)
用法 1回1滴を1日1〜2回点眼する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 いちばん多いのは点眼時の刺激症状です。強くしみて涙がでたり、痛みを感じたりします。白目の充血、異物感、かすみ目などもみられます。また、長期使用により虹彩嚢腫を生じるなど、目の虹彩に異常があらわれることがあります。

全身的な副作用にも念のため注意が必要です。とくに高濃度製剤を使用している場合など、微量ながら有効成分が体内に吸収され、胃腸などに悪い影響をおよぼすおそれがあるのです。下痢や吐き気、腹痛などいつもと違う症状があらわれたら医師に連絡してください。なお、目薬の全身への吸収は、点眼のしかたである程度防ぐことができます。決められた方法で点眼することが大切です。

  • しみる、涙が出る、眼痛
  • 目の充血、異物感、かすみ目
  • 薄暗く暗く見える
  • 眼圧逆上昇
  • 虹彩嚢腫(茶目に丸いふくらみができる)
  • 下痢、吐き気、腹痛
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用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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