概説 |
目の腫れや痛みをとる目薬です。目の手術で用います。 |
作用 | 
- 【働き】

- 目の炎症をしずめて、腫れや発赤、痛みなどの症状をおさえます。炎症を引き起こすプロスタグランジン(PG)という物質の生合成を抑制する作用があります。
処方されるのは目の手術のときです。白内障の手術のほか、緑内障、硝子体、内眼部レーザー手術などで用います。手術の前後に点眼すると、術後の痛みや炎症がおさえられ、傷の治りがよくなります。
 【臨床試験】
- 白内障手術における有効性を検証するため、プラセボ(にせ薬)と効果を比較する試験がおこなわれています。この目薬を使用した場合、術後2週間後の治癒率は約71%(75人/105人)でした。一方、プラセボでは29%(30人/105人)にとどまりました。また、痛みがなくなった人の割合は、この目薬をさしていた場合約96%(75人/105人)、プラセボでは約68%(71人/105人)でした。この目薬により、痛みが軽減され、また治りがよくなることが証明されたわけです。
- 別の臨床試験では、ステロイド(フルオロメトロン)に比べ、術後合併症である嚢胞様黄斑浮腫の発症が著しく低下することが確認されています。
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特徴 |
- 抗炎症作用を発揮する非ステロイド性抗炎症点眼薬(NSAID)です。ステロイド点眼薬に比較し、眼科手術後の嚢胞様黄斑浮腫の発症が著しく低下します。
- 薬剤が眼内で活性化するプロドラッグです。すなわち、点眼後に加水分解酵素によリ活性代謝物のアンフェナクに変換され、これが効力を発揮するのです。この特性により、角膜透過性が高まり、有効成分が患部組織に速やかに移行します。
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注意 |

- 【診察で】

- アレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。

- 【注意する人】

- 角膜に異常のある人は、慎重に用います。
 【使用にあたり】
- 使用時、キャップを閉じたままよく振ってから、キャップを開けて点眼してください。
- 1滴点眼したあと、ゆっくりと目を閉じ、まばたきをしないで1〜2分間そのまま目を閉じていてください。このとき、目頭を指で押さえておくと鼻や口に薬が回らず苦い思いをしなくて済みます。
- 特別な指示がなければ1滴で十分です。うまく命中しなかったときだけ、もう1滴さすようにすればよいでしょう。
- 点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意しましょう(薬液汚染防止のため)
- 点眼液が目の回りに付いたり目からあふれ出たときは、すぐ拭き取るようにしてください(かぶれることがあります)。
- 他の点眼薬と併用するときは、少なくとも5分間の間隔をあけて点眼してください。
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効能 |
内眼部手術における術後炎症 |
用法 |
通常、手術前日より、用時よく振り混ぜた後、1回1滴、1日3回点眼する。但し、手術日は術前3回、術後1回点眼する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
点眼薬ですので、副作用はほとんどありません。痛みや充血がひどくなるようでしたら、早めに受診するようにしてください。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 角膜潰瘍、角膜穿孔..目の痛み、ゴロゴロ感・異物感
 【その他】
- 点眼時の一過性の痛み、刺激感、異物感、かゆみ
- 結膜充血、眼瞼炎、角膜炎
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