概説 |
瞳を開く目薬です。おもに目の眼底検査に用います。 |
作用 | 目の瞳は、副交感神経の刺激で小さくなります。この目薬は、副交感神経をおさえることで、瞳を大きく開きます。ふつう、目の奥の眼底を検査するときに用います。 |
注意 |

- 【診察で】

- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。

- 【注意する人】

- 緑内障のある人には用いません。眼圧を上昇させ、病状を悪化させるおそれがあるためです。また、微量が体内に吸収され、心血管系に悪い影響をおよぼすおそれがあるので、高血圧症や心臓病などの人は慎重に用います。
- 適さないケース..緑内障
- 注意が必要なケース..乳幼児、高血圧症、動脈硬化症、心臓病、糖尿病、甲状腺機能亢進症のある人など。
 【使用にあたり】
- ふつう、眼底検査の前に点眼します。外来で処方された場合は、説明書に従って使用ください。
- できるだけ仰向けの状態で点眼するようにします。1滴点眼したあと、ゆっくりと目を閉じ、まばたきをしないで1〜5分間そのまま閉じていてください。このとき、目頭を指で押さえておくと鼻や口に薬液が回らず苦い思いをしなくて済みますし、全身性の副作用の予防になります。
- 特別な指示がなければ1滴で十分です。うまく命中しなかったときだけ、もう1滴さすようにすればよいでしょう。
- 点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意しましょう(薬液汚染防止のため)
- 他の点眼薬と併用しているときは、点眼間隔を十分にあけてください。
- 点眼液が目の回りに付いたり、目からあふれ出たときは、すぐ拭き取るようにしてください(皮膚がかぶれることがあります)。
 【食生活】
- 瞳が開くので、まぶしく見えたり、物がかすんで見えます。この間、車の運転など危険な作業は控えてください。回復するまで、5〜6時間かかります。
- 太陽光や強い光を直接見ないでください。日ざしがまぶしいときはサングラスをするとよいでしょう。
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効能 |
診断及び治療を目的とする散瞳と調節麻痺。 |
用法 |
- 散瞳には、通常、1回1〜2滴を点眼するか、又は1回1滴を3〜5分おきに2回点眼する。なお、症状により適宜増減する。
- 調節麻痺には、通常、1回1滴を3〜5分おきに2〜3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
瞳が開く関係上、物がかすんだり、まぶしく見えます。これは、数時間で治りますので心配いりません。そのほか、点眼時の刺激症状、目のかゆみや充血もみられます。充血がひどいときは、早めに受診してください。
微量が体内に吸収され、全身的な副作用がでる可能性もあります。まれですが、吐き気、顔の潮紅、動悸、血圧上昇といった症状があらわれます。とくに、乳幼児、高血圧や心臓病など持病のある人は要注意です。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- ショック、アナフィラキシー..気持ちが悪い、胸苦しい、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、じんま疹、全身発赤、顔のむくみ・腫れ、のどが腫れゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
 【その他】
- まぶしい、かすんで見える
- 充血、まぶたの腫れ、かゆみ、眼圧上昇
- 口の渇き、吐き気
- 顔の潮紅、動悸、頻脈、血圧上昇、頭痛
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