概説 |
目や鼻の炎症をとるお薬です。細菌を抑える働きもします。 |
作用 | 
- 【働き】

- 炎症による腫れや赤みをおさえて、かゆみや痛みをやわらげます。とくに、細菌感染をともなうか、そのおそれのあるときに向きます。目や鼻の炎症性の病気に用いる製剤です。

- 【薬理】

- 炎症をとるステロイドのベタメタゾンと、細菌をおさえる抗生物質のフラジオマイシンが配合されています。
ステロイドには炎症をとる強い作用があるのですが、同時に免疫力を落とし細菌に感染しやすい状態にします。抗生物質のフラジオマイシンは、そのような状態における細菌感染を防ぐ働きをします。
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注意 |

- 【診察で】

- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。

- 【注意する人】

- 眼科用は、角膜上皮はく離や角膜潰瘍のある場合、原則禁忌です。また、ウイルスや結核、真菌(カビ)などによる感染症には原則的に用いません。
- 適さないケース..角膜上皮剥離、角膜潰瘍、ウイルス・結核・真菌感染症。
- 注意が必要なケース..糖尿病のある人。
 【使用にあたり(点眼)】
- 点眼方法や点眼回数は、説明書に従ってください。
- 1滴点眼したあと、ゆっくりと目を閉じ、まばたきをしないで1分間そのまま目を閉じていてください。
- 特別な指示がなければ1滴で十分です。うまく命中しなかったときだけ、もう1滴さすようにすればよいでしょう。
- 点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意しましょう(薬液汚染防止のため)
- 他の点眼薬と併用しているときは、点眼間隔を十分にあけてください。
- 点眼液が目の回りに付いたり、目からあふれ出たときは、すぐ拭き取るようにしてください(皮膚がかぶれることがあります)。
- 使用後は涼しい所に保管してください。
 【使用にあたり(点鼻)】
- 点鼻方法や滴数・回数は、説明書に従ってください。
- 鼻水があるようでしたら、鼻をかんでおきます。なるべく仰向けに寝て、頭を後ろに傾け、鼻の中に1〜3滴たらしてください。鼻の奥まで届くように、そのままの姿勢で数秒間鼻で静かに呼吸して下さい。
- 使用後は涼しい所に保管してください。

- 【検査】

- 長期使用時など、必要に応じ眼圧検査を行ないます。

- 【備考】

- 安易な長期使用は好ましくありません。治療上必要な最小限にとどめることが大事です。
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効能 |

- 【適応菌種】

- フラジオマイシン感性菌
 【適応症】- <点眼>

- 外眼部・前眼部の細菌感染を伴う炎症性疾患
- <点鼻等>

- アレルギー性鼻炎、進行性壊疽性鼻炎、鼻及び咽喉頭部における術後処置
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用法 |

- 【点眼】

- 通常、1回1〜2滴を1日1〜数回点眼する。なお、症状により適宜増減する。

- 【点鼻等】

- 通常,適量を1日1〜数回点鼻、ネブライザー又はタンポンにて使用する。なお、症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用の心配はそれほどありません。眼科用として数週間以上使用する場合は、目の感染症、眼圧上昇、緑内障などに念のため注意してください。目に異常を感じたら、早めに受診しましょう。必要に応じ眼圧検査を実施します。
長期間、大量使用の場合、副腎皮質機能抑制や骨密度低下など全身性の副作用がまったくないとも言えません。長期大量使用のさいは定期的に検査を行い、全身への影響がないか調べる必要があります。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 緑内障..目が痛い、充血、見えにくい、かすむ、光の回りに虹の輪、頭痛、吐き気。
- 角膜穿孔、目の新たな感染症(角膜ヘルペス、角膜真菌症、緑膿菌感染症など)..見えにくい、目の痛み、異物感、充血、腫れ、涙が出る、目やに
- 白内障..かすんで見える、まぶしい、視力低下。
 【その他】
- 傷の治りが遅れる
- 点眼..刺激感、充血、まぶたの腫れ、かぶれ
- 点鼻..鼻の局所の新たな感染症
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